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ペット

ニャーと鳴く君。

手を広げる。けど、来ない。

分かってる。

あの頃の君はもういない。

そっぽ向く君。

切なくて虚しい。

「優くん。」

あの日の名前呼ぶ。

猫でも、人でも。

私には一緒だよ。

「優くん,,,,。」


――抱きしめてしまったら、もう最後。
ふわふわになった君で、
泣くなんて馬鹿みたい。
あの日、君は人間から猫に。どうして、
私のことも忘れちゃってさ。
私は君のことずっと、ずっと。



朝のお散歩も、

君に合わせる肩がないね。

君はお花に夢中で、

私のお話なんて蚊帳の外。

尻尾を振る、君に、私は恋したの?

私は恋したの!
に,,,。


――抱きしめてしまったら、もう最後。
君がいつもどこでも思い出すの。
ペットになった君はまるで馬鹿みたい。
だって私の「大好き」も、
もう分からないんだもん。
なのにどうして。どうして。
今の君を、私は求めてるんだろう。

ごめんね。―――






――――――
「,,,別れよう。僕にはもう,,,」

「え,,,?何で?,,,何でそんなこと言うの!?」

「もう無理だよ。ついていけない。」

「嫌だ!!,,,嫌だよ。,,,私離さないから。」

「麻衣,,,」

「私はずっとずっと優くんのこと好きだったからっ。」

「俺だって,,,。でも,,,好きってだけじゃ、優しさだけじゃ,,,駄目なんだよ,,,。」

「じゃあ,,,じゃあペットになってよ!!ペットならもっとたくさん愛しあえるでしょ?今の優くんなんかよりよっぽどいいよっ!」

「なんてこと言うんだよ!!」

――――――




何度も、迷ったよね。
お互い、
「捨て」たら楽になるんじゃないかとか。
山奥でさ、優くんの「お友達」がたくさん。
ここなら大丈夫って言ったけど。

,,,夜。君が戻ってきて。
ニャーって、いつもみたいに。
ボロボロの体で、尻尾振る。
君を見て,,,もう,,,,



――抱きしめてしまったら、もう最後!!
別れたあの日にはもう戻れないんだね。
全部全部、私のせい。
どれだけ過去の私を憎んでも。
優くんは爪を立てもできない。
私のペットだから。


あの時いえなかった「愛してる」も。
今なら。
いや、今だから。今でも――



抱きしめてしまったら、もう最後。
行こう。君が猫だろうと人だろうと。
例えあなたが威嚇しようとも、
抱きしめる続けるよ。アレルギーになるまで。
抱きしめてしまったら、もう最後。
ふわふわになった君で、
泣くなんて馬鹿みたい。
あの日、君は人間から猫に。どうして、
私のことも忘れちゃってさ。
私は君のことずっと、ずっと,,,







―――
「愛してるから。」

言えた。
やっと言えたんだ。

ニャーン。

初めて聞く声。
猫が、優くんが。
元気よくこっちに走ってくる。
今までにないくらい。

私の何かがスッと消えていく。
駆け寄ってきた優くんをそっと抱きしめる。
目を閉じておでこを合わせて。

ニャー♪

優くんがひと鳴きしていく。
気付けばご飯の時間だ。
涙で時計が見えなかった。

「ご飯にしようか。」

台所にいくともう優くんが待ってた。

ニャーン♪





作者メッセージ

目を閉じておでこを合わせるのは、
猫界の愛してるだそうです。

2025/05/03 08:43

cabos
ID:≫ 6.lyzH1hcYkF.
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