「あっ。」
女の人が公園のベンチで寝てる。
いいなぁ。
僕も寝たいなぁ。
周りを見て、友達がこないのを確認して、
女の人に行く。
「,,,?」
女の人が起きて、僕を見た。
「おはよう。」
「ん。おはよう。どうしたの?」
「ずるいよ。」
「?」
「僕だって寝たい。」
「顔赤いよ?」
「熱。なのにお母さんはさ〜。学校行けって言うんだよ。」
ゴホゴホと咳が出る。
わざとじゃないもん。
酷いお母さんを思うと、
涙も出てきた。
「ひぐっ,,,ひぐっ,,,うぅ,,,。」
頭の中のお母さんが濡れるまで涙を落とした。
女の人を見ると、
まるでアリの行列を見ている目だったから、
僕の涙腺は引っ込んだ。
「お姉さんは、一人なの?」
「,,,フフッ。,,,こっちおいで。」
お姉さんがベンチをはたく。
僕はお姉さんの横に座った。
そしたら、お姉さんが僕のおでこに手を当てた。
「すごい。冷えピタみたいだ。」
「ジンジン痛くない?」
「平気。お姉さんは?」
「温かいよ。」
なぜかお姉さんはそう言って悲しい顔をした。
そんな目で見てきても、僕には分からないよ。
なんで微笑みながら泣いてるの?
「帰りたくない,,,。」
お姉さんが言うから僕はひどく驚いた。
「,,,僕も。」
返すと、お姉さんは、
また、僕が分からない顔をした。
「おいで。」
そう言って僕を強く抱きしめた。
「忘れないでね。」
そうボソッと言う。
僕が聴き逃す訳がない。
「忘れないよ! お熱で見る夢でも。絶対覚えてる。」
僕が焦ってそういう。
「温かいよ。」
お姉さんがまたそう零す。
さっきとは響きが違う。
「お姉さんは子供が欲しいの?」
別に怖くはない。
お母さんや父さんよりも、もうお姉さんが好きだ。
「嫌。」
お姉さんははっきりそう言った。
嫌だって、いらないってことが。
お姉さんが子供を好きじゃないことが分かった。
「僕のお熱、取って良いよ。」
お姉さんがまた目を開いた。
そして、おでこに手を置いた。
僕のお熱のせいで、周りの空気も暖まっている気がする。
「温かいね。」
僕が言うとお姉さんは笑って、
「おねつねつだね!」
と面白そうに言った。
それが、
僕の熱だと気づくのに、少し時間がかかった。
僕のお熱熱。
「いたぞぉぉ!!!」
知らない叫び声を聞いて公園の入り口を振り返ると、
警察のような、そうじゃないような人が数人、
こっちへ向かってきた。
バクバクな僕に、お姉さんは
「ありがとう。」
とだけ言っておでこにチューした。
何だか心の中がぐちゃぐちゃになって、
本当に泣きたくなった。
「こーさーんでーす。♪」
動けなくなった僕は、
初めてお姉さんの笑顔を見た気がした。
警察みたいな人達に両手を上げて、
遊び終わった子供のような晴れやかなその顔が。
それからお姉さんはその人達に両肩を掴まれた。
僕に何も言わないから、多分警察じゃない。
「じゃあね。また。」
お姉さんは最初に見せた笑顔の泣き顔で、
連れて行かれた。
振り返ってはくれなかった。
ただ、公園の入り口で肩を震わせながら、
涙を流しているのが見えた。
「また,,,会えるのかな。」
無理だろうと悟り僕は家へ帰って、
熱で倒れた。
お姉さんのお熱熱でだ。
女の人が公園のベンチで寝てる。
いいなぁ。
僕も寝たいなぁ。
周りを見て、友達がこないのを確認して、
女の人に行く。
「,,,?」
女の人が起きて、僕を見た。
「おはよう。」
「ん。おはよう。どうしたの?」
「ずるいよ。」
「?」
「僕だって寝たい。」
「顔赤いよ?」
「熱。なのにお母さんはさ〜。学校行けって言うんだよ。」
ゴホゴホと咳が出る。
わざとじゃないもん。
酷いお母さんを思うと、
涙も出てきた。
「ひぐっ,,,ひぐっ,,,うぅ,,,。」
頭の中のお母さんが濡れるまで涙を落とした。
女の人を見ると、
まるでアリの行列を見ている目だったから、
僕の涙腺は引っ込んだ。
「お姉さんは、一人なの?」
「,,,フフッ。,,,こっちおいで。」
お姉さんがベンチをはたく。
僕はお姉さんの横に座った。
そしたら、お姉さんが僕のおでこに手を当てた。
「すごい。冷えピタみたいだ。」
「ジンジン痛くない?」
「平気。お姉さんは?」
「温かいよ。」
なぜかお姉さんはそう言って悲しい顔をした。
そんな目で見てきても、僕には分からないよ。
なんで微笑みながら泣いてるの?
「帰りたくない,,,。」
お姉さんが言うから僕はひどく驚いた。
「,,,僕も。」
返すと、お姉さんは、
また、僕が分からない顔をした。
「おいで。」
そう言って僕を強く抱きしめた。
「忘れないでね。」
そうボソッと言う。
僕が聴き逃す訳がない。
「忘れないよ! お熱で見る夢でも。絶対覚えてる。」
僕が焦ってそういう。
「温かいよ。」
お姉さんがまたそう零す。
さっきとは響きが違う。
「お姉さんは子供が欲しいの?」
別に怖くはない。
お母さんや父さんよりも、もうお姉さんが好きだ。
「嫌。」
お姉さんははっきりそう言った。
嫌だって、いらないってことが。
お姉さんが子供を好きじゃないことが分かった。
「僕のお熱、取って良いよ。」
お姉さんがまた目を開いた。
そして、おでこに手を置いた。
僕のお熱のせいで、周りの空気も暖まっている気がする。
「温かいね。」
僕が言うとお姉さんは笑って、
「おねつねつだね!」
と面白そうに言った。
それが、
僕の熱だと気づくのに、少し時間がかかった。
僕のお熱熱。
「いたぞぉぉ!!!」
知らない叫び声を聞いて公園の入り口を振り返ると、
警察のような、そうじゃないような人が数人、
こっちへ向かってきた。
バクバクな僕に、お姉さんは
「ありがとう。」
とだけ言っておでこにチューした。
何だか心の中がぐちゃぐちゃになって、
本当に泣きたくなった。
「こーさーんでーす。♪」
動けなくなった僕は、
初めてお姉さんの笑顔を見た気がした。
警察みたいな人達に両手を上げて、
遊び終わった子供のような晴れやかなその顔が。
それからお姉さんはその人達に両肩を掴まれた。
僕に何も言わないから、多分警察じゃない。
「じゃあね。また。」
お姉さんは最初に見せた笑顔の泣き顔で、
連れて行かれた。
振り返ってはくれなかった。
ただ、公園の入り口で肩を震わせながら、
涙を流しているのが見えた。
「また,,,会えるのかな。」
無理だろうと悟り僕は家へ帰って、
熱で倒れた。
お姉さんのお熱熱でだ。