彼女のほっぺの中
「ほっぺの中は何が入ってるのかなぁ?」
僕が、甘えた気持ち悪い声で尋ねる。
「顔の筋肉。」
彼女がクソ真面目に答える。
「[漢字]椎[/漢字][ふりがな]つい[/ふりがな]のほっぺには絶対何かが詰まってるよ!」
ムスんと僕が言う。
「君に貰った「大好き」をまた思い出せるように溜めてるんだよ。」
椎が分からないけど分かるようなことをふざけて言う。
何だか照れて思わず椎のほっぺを摘む。
「も〜何してんの。」
椎は毎回ほっぺに触ると、
今の僕みたいに頬を赤く熱くして困り顔を見してくれるから好きだ。
両手で椎のほっぺをこねる。
椎が猫みたいな気持ちいい顔をして、
僕のストレスをやっつける。
「気持ちいい。」
「そんなに?(笑)」
椎のとろけた顔を真似する僕の真似をする椎。
それからしばらく見つめ合う。
椎のほっぺのような柔らかい気持ちが僕を包む。
幸せだ。
心からそう思う。
いつまでもこうしていたい。
今まで何度思ったことか。
手のひらが心地良い。
何でこの子のほっぺはこんなにも気持ちいいんだろう。
―――はっと我に帰る。
長い時間やり過ぎた。
「ごめん。椎のほっぺで時間を忘れちゃってた。」
「いいよ。」
椎の顔はさっきよりだいぶ膨らんでいるように見える。
「随分と揉み解しちゃったね。痛くない?」
「大丈夫。お陰で中身がスッキリしたよ。」
椎がさっきより晴れやかな顔でお礼を言う。
「中身ってもしかして、」
「そう。ほっぺ。」
「何か食べてたの?」
「ううん。」
「,,,?」
「見たい?」
「え!?」
まさかの一言に僕はひどく困惑する。
ほっぺの中身を見せてくれる。
それは僕にとってとても本望なことだった。
だからこそ、僕は同様を隠しきれなかった。
「,,,うん。,,,見たい。」
「もしかして、緊張してる?」
「,,,うん。すごく。」
「大丈夫。」
「,,,。」
「じゃあ、出すね。中身。ほっぺをギュッと押してくれる?」
僕は意を決して椎の頬をムギュっと押す。
瞬時、椎の口からふぅーっと長い長い息が漏れ出す。
椎の息が僕の顔にかかったと同時に強烈な臭いが鼻を射た。
それはフローラルで、ベジタブルで、スイートで。
爽やかなようで、温もりのようで、少しほこりっぽいけれど、とてもスッキリしている。
僕はつい、吐息を漏らす。
とてもゴージャスな香りに思った次には、
間違いない彼女、椎を感じた。
「ちょっと臭かった?」
「全然。とっても良かったよ。」
「そう。」
結局中身はなんだったのか分からなかったけれど、
彼女のほっぺは生きていた。
彼女のほっぺの中で。
僕が、甘えた気持ち悪い声で尋ねる。
「顔の筋肉。」
彼女がクソ真面目に答える。
「[漢字]椎[/漢字][ふりがな]つい[/ふりがな]のほっぺには絶対何かが詰まってるよ!」
ムスんと僕が言う。
「君に貰った「大好き」をまた思い出せるように溜めてるんだよ。」
椎が分からないけど分かるようなことをふざけて言う。
何だか照れて思わず椎のほっぺを摘む。
「も〜何してんの。」
椎は毎回ほっぺに触ると、
今の僕みたいに頬を赤く熱くして困り顔を見してくれるから好きだ。
両手で椎のほっぺをこねる。
椎が猫みたいな気持ちいい顔をして、
僕のストレスをやっつける。
「気持ちいい。」
「そんなに?(笑)」
椎のとろけた顔を真似する僕の真似をする椎。
それからしばらく見つめ合う。
椎のほっぺのような柔らかい気持ちが僕を包む。
幸せだ。
心からそう思う。
いつまでもこうしていたい。
今まで何度思ったことか。
手のひらが心地良い。
何でこの子のほっぺはこんなにも気持ちいいんだろう。
―――はっと我に帰る。
長い時間やり過ぎた。
「ごめん。椎のほっぺで時間を忘れちゃってた。」
「いいよ。」
椎の顔はさっきよりだいぶ膨らんでいるように見える。
「随分と揉み解しちゃったね。痛くない?」
「大丈夫。お陰で中身がスッキリしたよ。」
椎がさっきより晴れやかな顔でお礼を言う。
「中身ってもしかして、」
「そう。ほっぺ。」
「何か食べてたの?」
「ううん。」
「,,,?」
「見たい?」
「え!?」
まさかの一言に僕はひどく困惑する。
ほっぺの中身を見せてくれる。
それは僕にとってとても本望なことだった。
だからこそ、僕は同様を隠しきれなかった。
「,,,うん。,,,見たい。」
「もしかして、緊張してる?」
「,,,うん。すごく。」
「大丈夫。」
「,,,。」
「じゃあ、出すね。中身。ほっぺをギュッと押してくれる?」
僕は意を決して椎の頬をムギュっと押す。
瞬時、椎の口からふぅーっと長い長い息が漏れ出す。
椎の息が僕の顔にかかったと同時に強烈な臭いが鼻を射た。
それはフローラルで、ベジタブルで、スイートで。
爽やかなようで、温もりのようで、少しほこりっぽいけれど、とてもスッキリしている。
僕はつい、吐息を漏らす。
とてもゴージャスな香りに思った次には、
間違いない彼女、椎を感じた。
「ちょっと臭かった?」
「全然。とっても良かったよ。」
「そう。」
結局中身はなんだったのか分からなかったけれど、
彼女のほっぺは生きていた。
彼女のほっぺの中で。
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