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ハル*ハナ*

#11

11.本当は

「あら、今日は部活行かないの?」

「リコ先輩…」

学校から帰る途中で、リコ先輩に会った。

と、言うか、待ち伏せてたみたい?

「やる気ないなら、部活辞めたらいいじゃん」

「そういうんじゃないです」

「へー…。じゃあ、行くの?」

「すみません、急いでるので…」

走ろうとしたら、腕をつかまれた。

「なにするんですか!?」

「あんたが辞めるっていうまで、離さない」

「……」

言いたくなかった。

だって、それって、リコ先輩のいう通りになっちゃうから。

「な、んで…リコ先輩はそういうことするんですか」

「あんたにカンケーないじゃん。辞めるの?」

腕をつかむ力がつよくなる。

「……いやです、」

今、言いたくない。

「だったら、もっとひどくするよ?」

リコ先輩の顔がゆがんだ。

こわい。

「――なにしてるんだ!?」

声がして、リコ先輩が転んだ。

えっ、って思った瞬間、わたしの前に誰かが立った。

「リコ、やっぱりお前、こういうことしてたんだな」

「…ミナト、先、輩…?」

「ごめん、まきこんじゃって」

ミナト先輩だった。

でも、どうしてここに。

「今日、様子がおかしかったから、送ってこうと思ったんだ」

「あの、」

「ちょっとまってて」

リコ先輩が立ち上がって、わたしをにらんでる。

その視線から、ミナト先輩がかばってくれる。

「俺にはニコニコしてるけどさ、本当はこういうことしてたんだよな」

「……」

「影でいろんな人に、俺から遠ざけるためのウソをついて。だまして」

「違、う」

「違わない!ハルさんに、部活辞めるまで腕つかむって言っただろ。それに新部員にも。全部聞いた」

「それは、」

「これ以上ウソつくなよ。お前がもっと嫌いになる!」

ミナト先輩の声は、ふるえていた。

「ごめん、もうしないから」

リコ先輩は、頭を下げた後、歩いていってしまった。



それから、リコ先輩は学校を休んで。

しばらくしたら、おうちの事情で転校していった。

2025/12/01 17:07

OWL
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