夜の校舎で聞こえた足音
「やめておけばよかった」そんなことを思うけれど、もう遅い。
私は日向夏希、高校二年生だ。友達と夜の学校に肝試しに来ている。
前を歩く美紀は楽しそうだが、私は全然楽しくない。ただでさえお化けが嫌いだというのに、意地を張ってここにきてしまった自分を恨む。
「夏希~!怖いんでしょ??」
美紀はそんなことを言うが、美紀も怖いに決まっているだろう。きっと、美紀も意地を張っているのだ。
階段を上がって、廊下に出た。前では美紀を含む数人が群がって話をしていた。
その時、この場にふさわしくない音が聞こえた。
パタッパタッ
後ろから、音が聞こえる。背筋が凍るのがわかった。
パタッパタッパタッ
一定のリズムを刻むその音は、近づいてきているように感じた。足がすくみ、動かない。美紀はどんどん前を進む。私がついてきていないことに気づかないのだろうか。
「…み…き…」
か細い声が私の奥底から出た。けれども、美紀には届かない。
私を置いていく美紀。彼女たちの甲高い笑い声が響いている。やっぱり、来なければよかった。
パタッパタッパタッ
だんだんと足音が近づいてくる。
怖い、助けて。そう思うのに、声が出ない。
美紀は高校に入ってからできた友達だった。明るくて、人気者で、地味な私なんかと遊んでいるほうが不思議だったのだ。
美紀は私より、あの子たちのほうがよかったのだ。
私といるより、あの子たちといるほうが楽しいのだ。
今日、実感してしまった。
私が、ここにいる理由なんてない。
私は、いなくてもいい。
そう思った瞬間、涙があふれてくる。
「あはは…」
地面に膝をつく。
パタッパタッパタッ
足音は、すぐそこに来ている。
「私」の終わりが近づいている。
「あはは!あははははははは!」
狂ったような私の笑い声が廊下に響いた。
みんな何にも、気づいていない。
ああ、なんだったっけ。この学校に出る、お化けの正体は。
そうだ、足音を響かせ廊下を歩き、捕まえた人の魂を抜く、学校の―
私は日向夏希、高校二年生だ。友達と夜の学校に肝試しに来ている。
前を歩く美紀は楽しそうだが、私は全然楽しくない。ただでさえお化けが嫌いだというのに、意地を張ってここにきてしまった自分を恨む。
「夏希~!怖いんでしょ??」
美紀はそんなことを言うが、美紀も怖いに決まっているだろう。きっと、美紀も意地を張っているのだ。
階段を上がって、廊下に出た。前では美紀を含む数人が群がって話をしていた。
その時、この場にふさわしくない音が聞こえた。
パタッパタッ
後ろから、音が聞こえる。背筋が凍るのがわかった。
パタッパタッパタッ
一定のリズムを刻むその音は、近づいてきているように感じた。足がすくみ、動かない。美紀はどんどん前を進む。私がついてきていないことに気づかないのだろうか。
「…み…き…」
か細い声が私の奥底から出た。けれども、美紀には届かない。
私を置いていく美紀。彼女たちの甲高い笑い声が響いている。やっぱり、来なければよかった。
パタッパタッパタッ
だんだんと足音が近づいてくる。
怖い、助けて。そう思うのに、声が出ない。
美紀は高校に入ってからできた友達だった。明るくて、人気者で、地味な私なんかと遊んでいるほうが不思議だったのだ。
美紀は私より、あの子たちのほうがよかったのだ。
私といるより、あの子たちといるほうが楽しいのだ。
今日、実感してしまった。
私が、ここにいる理由なんてない。
私は、いなくてもいい。
そう思った瞬間、涙があふれてくる。
「あはは…」
地面に膝をつく。
パタッパタッパタッ
足音は、すぐそこに来ている。
「私」の終わりが近づいている。
「あはは!あははははははは!」
狂ったような私の笑い声が廊下に響いた。
みんな何にも、気づいていない。
ああ、なんだったっけ。この学校に出る、お化けの正体は。
そうだ、足音を響かせ廊下を歩き、捕まえた人の魂を抜く、学校の―
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