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行きつけバー

酒くっせぇ匂い
飲みかけの夜空色の水
吸ったばかりの煙草
隣に風呂に滅多に入らなかったであろうお姉さん

「最悪だな」

ふと息が溢れる
行きつけのバーがこんなにも荒れるとは思いもしなかった。
煙がこっちへ寄る
いや、来んなよ。
本当は、バーでおしゃれを着飾って悠長に喋りたかったが…

『おい、横のあんちゃんよぉ。そこぉに灰皿あるぅ…灰皿取ってくれねぇんか…?』
「あー…どうぞ。」

私は苦笑いしながら近くにあった灰皿を臭い姉さんに渡した。
本当にもったいない、その美貌ならアイドルにでもなれたはずなのになんでこんなことを…

『てめぇのんー名前ぇなんだいぃ…?』
「は、はい?名前ですか?すみません、それは言えないです。」
『あぁ…すみっていうんかぃ?可愛らしい名前じゃなぁ』

頭いかれてんのかこいつは。
まともに話せないし呂律は回らないし勘違いはすごい
酔いすぎてさすがに心配になる
夕方色の水を見る。
水はまだ私を望んでいた。

『すみちゃんはぁ…わしゃぁのぉ名前聞きてぇかいぃ?』
「いや、いいです。」
『おぉ…聞きてぇのかぁ…』

姉さんは、にやにやと笑いながらこちらに体を向けて脚を組み偉そうに言った。

『わしゃぁのぉ、名前はぁ…墓音やぁ…』
「は、はかね?」
『そぅだよぉ、墓音じゃぁ…母つぁんからのぉ…最初で最後のプレゼントやぁ』
「最初で最後のプレゼント?どういう事ですか?」
『ははっ…かぁちゃんはぁ…全然わしゃぁをぉ育ててくれなくてよぉ…まぁこんなんぅわしにはミジンコのようにちっせぇ事じゃがなぁ!!はははっ!!!』

墓音はゴミまみれの床に落ちながら笑い転げる
汚い床と共に爆笑する
本当にもったいないな。
早朝色の水を見る
水はもうすこしだけと私を引き留める。

『はぁはぁあぁ…すみちゃんはぁ…わたしゃと友達になれそうじゃなぁ』
「友達?あなたとですか?」
『もうわしゃぁがぁ決めるわぃ…今日からてめぇとぉ…友達じゃぁ!』
「あー、はい、そうです…ね。」

困惑しながらも了承した。
施設でさえ友達ができなかった私に友達ができた。
こんなやつと友達になれるなど予想の斜め上を行った気がした。

朝色の水を見る。
水は希望に満ちていた。
金を置き、軽いドアを開けた。
手に持っていた水を汚いお姉さんにぶっかけた。
外の風がこんなにも爽やかなのは初めてだった。

作者メッセージ

読んでくれてありがとうございます。
最初の作品です。
最初にしては結構よかったんじゃないでしょうか?
皆様、今後とも活動の応援よろしくお願いします。

2026/01/20 16:24

ナテ
ID:≫ 19ZQABSFMiPlU
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