[中央寄せ]🥄[/中央寄せ]
「じゃ、俺地元に帰るわ」
打墨は荷物をまとめ、むつに言った。
「..........」
色んな感情がむつのなかではごちゃまぜになっていて、むつには自分が打墨にどう接したらいいのか分からなかった。
「...................寂しい」
言葉を選んで選んで、その結果口から出した言葉だったにも関わらず、その言葉はそっけないモノだった。
涙が溢れてきた。
「なんでいくの」
目を液体でいっぱいにしながら、しゃくりあげながら、むつはやっとの思いで、言った。
「..............」
沈黙が続いた。
「行かないと、だから」
むつの目には、もっと、もっと涙が溜まった。
「ご、ごめんっ。あ、...............ありがとうっ」
打墨は小さく笑った。
「俺、新幹線で帰るんだ。これ、チケット」
そう言うと、打墨はむつに新幹線のチケットを見せた。
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[明朝体]〇〇番線 [大文字][太字]青森→東京[/太字][/大文字] [明朝体]16時発 急行[/明朝体]
大人一人 9月15日 ※紛失さないようにご注意下さい 紛失された場合の取り替えはできなくなっております
十分お気をつけるよう、お願い致します
駅長 駅野 長 駅員一同[/明朝体]
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「東京なんですねぇ...........」
「ああ。俺、もっかい大学通おっかな、って思えた。お前のお陰。俺はお前のような自由さを求めてたんだなって思えた」
打墨は静かに続ける。
「そういうことで。じゃあ」
[中央寄せ]🥄[/中央寄せ]
その夜。悲劇は起こった。