いなくなるその前に。
いなくなるその前に。
夏乃星宙
高校に入学して約1ヶ月が経った頃、俺は好きな人が出来た。入学して初めて出会った。初めは話すことも無く、目が合う。ただそれだけだった。
「颯眞くん!良かったらインスタ交換しませんか。」
顔を赤らめ少しうつ向く心が、何故か愛おしかった。
インスタを交換して、同じクラスだしってことでLINEも追加した。「嬉しい。ありがとう!」喜ぶ姿から、目を離すことが出来なかった。「気をつけて帰ってね!バイバイ!!」元気に手を振るお転婆な心は、とても同い年には見えず、小さい子の相手をしている気分だった。
その日の夜。ピコン と1件のメッセージが届いた。
心からだった。
『急に連絡ごめんね!話したくて!』文面でも元気さが伝わってきた。
『連絡ありがとう。俺も話したいと思ってた』
敢えて塩で返す俺は、少しダサく見えた。少しでも落ち着いた男でいたかった。
『そうなの!?嬉しい!!』
すぐに返ってくる連絡。
『急にこんな事言うのもあれだけど、俺LINE苦手で、良かったら電話しない?』
急すぎたか、と少し後悔しながら返信を待つ。
『えぇ!電話したい!!』
予想外な返信が来て、電話が始まる。
…もしもし。
『もしもし』 その声が振るえていた。
緊張してる?笑
『少しだけ。笑』
緊張しなくていいのに笑
もうお風呂とか入ったの?
『うん!もう全部終わらせた!』
そっかそっか。じゃあ長電話でもいいね笑
『…え?』
ん?笑
てか好きな人いるの?
『えぇー?秘密?笑』
じゃあヒント
『同じクラスの、苗字と名前合わせて5文字の人。』
へぇ。笑(クラスに五文字は俺しかいないの知らないのかな笑)
『なに?!』
いや、何となくわかったよ。
『そんなわけない!!!!!』
一目惚れ?
『…うん。かっこいいなぁって。話しかけた時もなんか優しかったの。』
そうなんだね。いいじゃん
数時間経った頃、
心ってさお転婆だよね笑
『…』
心?寝ちゃったか。おやすみ。
寝る時間が早い心は11時前に寝てしまった。
可愛かったなぁ。眠そうな声とか。他の人にもこんな声聞かせてるのかな。なんかモヤモヤする。
この時はまだ、心が好きだと気づいてなかった。
電話を毎日する仲になった俺たちは、なんの発展もなく、毎日を過ごしていた。
『颯眞くんってさ、押しに弱いよね』
え?笑そんなことないでしょ。
てかいつになったら呼び捨てになるの?
『いや、呼び捨てはまだちょっと緊張。』
1回だけ呼び捨てしてみてよ
『颯眞…くん。』
『無理無理!!!』
笑笑かわいい笑
心の声が漏れてしまった。
『え、?』
あ。
『…やっと私の事好きになった?』
うるさいぞーー笑
この日やっと俺は、心が好きだと気がついた。
電話での告白はダサいと思い、GW明けに告白することにした。
GW明け、心が風邪をひき1週間学校に来なかった。
次の週は部活の大会で任意欠席だった。
電話ができない状況が続き、関わりが減っていってしまった。
次の週また次の週と、登校してくる心を待っていた。そして1ヶ月たった時。担任が来てHRが始まった。
“重い話だが、ちゃんと聞くように。”
担任が話し始める。
“心が、トラックに跳ねられ意識不明の重体で、病院に搬送された。未だ意識は戻ってないらしい。事故には気をつけるように。”
時間が止まった気がした。その時放送が入る。
“HR中失礼します。
聞いたクラスはあると思いますが、トラックに跳ねられた女子生徒がいます。意識不明の重体で病院に搬送されました。道路を通る際には、周りをよく見て通行するように。”
俺は涙も出なかった。頭が追いつかなかった。好きな人を守ってやれなかった。もし一緒に登校して居れば、心は事故に合わなかったかもしれない。俺は自分を責めた。
1時間目。俺は頭が痛いと保健室に行き、早退したいと伝えた。でもそれは真っ赤な嘘。1人になりたかった。先生からの承諾をもらい、早退した。
それから1週間、俺は学校を休んだ。立ち直ることは出来なかった。親に心配され始め、学校に行く。
えー心さんの事なのですが。と担任が言う。
助からず、亡くなってしまいました。ご家族の意思の元お見舞いなどは来なくて大丈夫だそうです。心さんの分をみなさんが全力で楽しむことで、心さんも喜ぶはずです。くれぐれも登下校の際は気をつけるように。
俺は、想いを伝える前に大切な人を失った。
大好きだった。大切な人だった。後悔しか残っていなかった。想いを伝えていればよかった。
いなくなるその前に________。
夏乃星宙
高校に入学して約1ヶ月が経った頃、俺は好きな人が出来た。入学して初めて出会った。初めは話すことも無く、目が合う。ただそれだけだった。
「颯眞くん!良かったらインスタ交換しませんか。」
顔を赤らめ少しうつ向く心が、何故か愛おしかった。
インスタを交換して、同じクラスだしってことでLINEも追加した。「嬉しい。ありがとう!」喜ぶ姿から、目を離すことが出来なかった。「気をつけて帰ってね!バイバイ!!」元気に手を振るお転婆な心は、とても同い年には見えず、小さい子の相手をしている気分だった。
その日の夜。ピコン と1件のメッセージが届いた。
心からだった。
『急に連絡ごめんね!話したくて!』文面でも元気さが伝わってきた。
『連絡ありがとう。俺も話したいと思ってた』
敢えて塩で返す俺は、少しダサく見えた。少しでも落ち着いた男でいたかった。
『そうなの!?嬉しい!!』
すぐに返ってくる連絡。
『急にこんな事言うのもあれだけど、俺LINE苦手で、良かったら電話しない?』
急すぎたか、と少し後悔しながら返信を待つ。
『えぇ!電話したい!!』
予想外な返信が来て、電話が始まる。
…もしもし。
『もしもし』 その声が振るえていた。
緊張してる?笑
『少しだけ。笑』
緊張しなくていいのに笑
もうお風呂とか入ったの?
『うん!もう全部終わらせた!』
そっかそっか。じゃあ長電話でもいいね笑
『…え?』
ん?笑
てか好きな人いるの?
『えぇー?秘密?笑』
じゃあヒント
『同じクラスの、苗字と名前合わせて5文字の人。』
へぇ。笑(クラスに五文字は俺しかいないの知らないのかな笑)
『なに?!』
いや、何となくわかったよ。
『そんなわけない!!!!!』
一目惚れ?
『…うん。かっこいいなぁって。話しかけた時もなんか優しかったの。』
そうなんだね。いいじゃん
数時間経った頃、
心ってさお転婆だよね笑
『…』
心?寝ちゃったか。おやすみ。
寝る時間が早い心は11時前に寝てしまった。
可愛かったなぁ。眠そうな声とか。他の人にもこんな声聞かせてるのかな。なんかモヤモヤする。
この時はまだ、心が好きだと気づいてなかった。
電話を毎日する仲になった俺たちは、なんの発展もなく、毎日を過ごしていた。
『颯眞くんってさ、押しに弱いよね』
え?笑そんなことないでしょ。
てかいつになったら呼び捨てになるの?
『いや、呼び捨てはまだちょっと緊張。』
1回だけ呼び捨てしてみてよ
『颯眞…くん。』
『無理無理!!!』
笑笑かわいい笑
心の声が漏れてしまった。
『え、?』
あ。
『…やっと私の事好きになった?』
うるさいぞーー笑
この日やっと俺は、心が好きだと気がついた。
電話での告白はダサいと思い、GW明けに告白することにした。
GW明け、心が風邪をひき1週間学校に来なかった。
次の週は部活の大会で任意欠席だった。
電話ができない状況が続き、関わりが減っていってしまった。
次の週また次の週と、登校してくる心を待っていた。そして1ヶ月たった時。担任が来てHRが始まった。
“重い話だが、ちゃんと聞くように。”
担任が話し始める。
“心が、トラックに跳ねられ意識不明の重体で、病院に搬送された。未だ意識は戻ってないらしい。事故には気をつけるように。”
時間が止まった気がした。その時放送が入る。
“HR中失礼します。
聞いたクラスはあると思いますが、トラックに跳ねられた女子生徒がいます。意識不明の重体で病院に搬送されました。道路を通る際には、周りをよく見て通行するように。”
俺は涙も出なかった。頭が追いつかなかった。好きな人を守ってやれなかった。もし一緒に登校して居れば、心は事故に合わなかったかもしれない。俺は自分を責めた。
1時間目。俺は頭が痛いと保健室に行き、早退したいと伝えた。でもそれは真っ赤な嘘。1人になりたかった。先生からの承諾をもらい、早退した。
それから1週間、俺は学校を休んだ。立ち直ることは出来なかった。親に心配され始め、学校に行く。
えー心さんの事なのですが。と担任が言う。
助からず、亡くなってしまいました。ご家族の意思の元お見舞いなどは来なくて大丈夫だそうです。心さんの分をみなさんが全力で楽しむことで、心さんも喜ぶはずです。くれぐれも登下校の際は気をつけるように。
俺は、想いを伝える前に大切な人を失った。
大好きだった。大切な人だった。後悔しか残っていなかった。想いを伝えていればよかった。
いなくなるその前に________。
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