拝啓
浅春。
出会いの季節
静かに微笑む誰かを風が撫でる
桃色の欠片、微塵もないそれが囁き始める
地面に根を張る彩りが瞼を開く頃、指先に鋭い霜が絡まる
誰もが首をすくめ、去り行く冬の背中を追い始める
春の息吹は、少しずつ脈打ち始めた。
初夏。
衝動の季節
肌を焦がす太陽に煩わしさを覚える
普段と変わらない景色に緑が映り込む
滔々と湧く感情に体を開け渡し、誰かを水辺に連れて行く
永遠に刺さる紫の視線が自分達を見ている
夏の気配は、段々とこちらへ来ていた。
新秋。
色彩の季節
朱色の記憶が蘇り、後ろ髪を引かれる
歌い出した夏の演奏家はもういない
代わりに秋を奏でる合奏へ誰かを連れていく
痩せ細る体躯を抱きしめるが、影ばかり饒舌になる
秋の落幕は、惜しむように爆ぜた。
晩冬。
別れの季節
深々と降り積もる羽に世界を閉じる
空気に白の絵の具を塗って、足早に歩く
誰かと窓から曇天を眺める
ただ誰かを守る針の震えに見ないふりをした
冬の名残は、冷えを残して消えた。
立春。
悲しみの季節
上をただ見上げる
誰か灰となって風に舞う
季節外れの雨が、頬を打つ
桃色の欠片、微塵もなく
誰かの余韻と追憶を、春に求めている。[/明朝体][/中央寄せ]
出会いの季節
静かに微笑む誰かを風が撫でる
桃色の欠片、微塵もないそれが囁き始める
地面に根を張る彩りが瞼を開く頃、指先に鋭い霜が絡まる
誰もが首をすくめ、去り行く冬の背中を追い始める
春の息吹は、少しずつ脈打ち始めた。
初夏。
衝動の季節
肌を焦がす太陽に煩わしさを覚える
普段と変わらない景色に緑が映り込む
滔々と湧く感情に体を開け渡し、誰かを水辺に連れて行く
永遠に刺さる紫の視線が自分達を見ている
夏の気配は、段々とこちらへ来ていた。
新秋。
色彩の季節
朱色の記憶が蘇り、後ろ髪を引かれる
歌い出した夏の演奏家はもういない
代わりに秋を奏でる合奏へ誰かを連れていく
痩せ細る体躯を抱きしめるが、影ばかり饒舌になる
秋の落幕は、惜しむように爆ぜた。
晩冬。
別れの季節
深々と降り積もる羽に世界を閉じる
空気に白の絵の具を塗って、足早に歩く
誰かと窓から曇天を眺める
ただ誰かを守る針の震えに見ないふりをした
冬の名残は、冷えを残して消えた。
立春。
悲しみの季節
上をただ見上げる
誰か灰となって風に舞う
季節外れの雨が、頬を打つ
桃色の欠片、微塵もなく
誰かの余韻と追憶を、春に求めている。[/明朝体][/中央寄せ]
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