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光は夜を忘れない

#2

光の勇者 クラウス

「じゃ、私買い物行ってくるけどクラちゃんなんかいるものある?」
母さんはそう聞くとクラウスは元気に答えた。
「えーっと、プリンとケーキ食べたい!!!」
「OK!クラちゃんこれ大好きだもんね〜!」
「うん!いってらっしゃい!」
母さんは家から出かけて行った。





「…暇だなぁ〜」
どこかに出かけてもいいかもしれない。いや、自分が外に出るのは少し難しいかも。
少年クラウス。父が幼少期に勇者となって魔王に殺されてから運動、筋トレをとにかく極めた。するとどうしたことだろう。家を2秒で破壊できるほどのフィジカル少年となってしまった。
こんな自分が母なしで外に出て大丈夫だろうか、いや、もう16歳だ。自分一人だって外に出れるかもしれない。意を決して外に出ようと部屋のドアを開けた。
[大文字][太字]ズドォン!!![/太字][/大文字]
普通に破壊してしまった。
「…これは母さんに説教されるかなぁ…」
おそらく母さんはそろそろ帰ってくるだろう。幼少期にこのような力が出たもんだからこのドア破壊の説教は何十回もされてきた。
「今日もお説教か〜母さんに申し訳ないな…」
と思って母さんの帰宅を待っていた。でも30分待っても母さんはまだ帰ってこない。近場だし、遅くても10分で帰ってくるはずだ。
一体どうしたんだろうと考えていた時だ。
[大文字][太字]バアン!!![/太字][/大文字]
ものすごい音が外から聞こえてきた。爆破音だろうか。焦げ臭い匂いもしてきた。
急いで外を出た。
そしてとてつもなくびっくりした。
ちょっと遠くに見える。母さんがいた。死体になっている母さんが。
そして横にはその死体を食う者がいた。黒い仮面をしていてよくわからなかったが、恐らく魔族、いや、魔王だろう。
とにかくフィジカルなクラウスでも逃げるしか考えることがなかった。走って、走って、走って、気がつけば目の前は崖だった。ただ登れそうだったから登った。
魔王は結構追いかけてきている。
そして崖を登ると目の前には剣があった。金色で美しく、エメラルドがはめ込んであって、大分いい出来だ。でもなんでこんな場所に剣があるんだろう?そんなことも考えず無我夢中で剣を引っこ抜いた。
するとどうしたことか。剣を引っこ抜いたとたんとてつもなく光った。かなり眩しかった。
そして魔王はそこで止まって、何やら驚いていたようにしてその場を去った。
クラウスは自分の身に何が起きたかわからなかった。崖の下を見る限り、魔王はどこかへ行ったようでクラウスは安心した。













村へ帰ってはきたが、剣も持ち帰ってしまった。これ誰の剣なんだろう。でも手放す事も何故かできず、そのまま家へ帰宅した。
家に帰って剣を見た。クラウスはなんだかぼーっとしている。無表情というか、両親を無くして感情も無くしたと言うか。
クラウスは剣をじっと見つめた。
「やあやあ君が新たな勇者かな?」
どこからか声が聞こえた。
「え、誰」
「僕だよ。目の前にいるじゃん!」
なんと剣だった。剣が話している。
「僕は光の剣。半生命体と言ったところかな?いやぁ〜10年って思ったよりも長いんだね。ようやく目覚めることができたよ!」
「へぇ〜」
「てかさ…君、僕を持つ時の力強すぎ!!!」
「え。」
「自覚してないの!?なんでそんなこと気づかないんだよ新たな勇者なのに!」
光の剣は少し怒っていた。
「あぁ…ごめん。でも僕小さい頃からこれだし。」
「ん〜制御できないの?」
「うーん…」
「仕方ない、初対面だしね。名前はなんて言うの?」
「…クラウス」
「クラウスか!よろしく!じゃ力の制御ができないなら僕の魔力で少し抑えてあげるよ!」
「おお」
光の剣は光った。同時に、クラウスの体も少し光った。
「これでよし…てかクラウス!てことはつまり、君は普通の勇敢な光の勇者じゃなくて、光のフィジカル勇者ってこと!?!?!?意味わかんないよ!!!」
光の剣はびっくりしていた。
「うーん僕勇者向いてない?」
「まあ一周回って向いていないと言えるかもね。剣の位置を戻して他の勇者に託す事もできるけど。」
クラウスは少し悩んだ。が、そこまで長時間悩む事なく決めた。
「うーんでも僕、人に借りを作るのは嫌かなぁ。」
「なるほど!その心意気、実に勇者らしいぞ!」
「へぇよかった」
「よかったじゃないよ!?他人事みたいに言わないでくれる!?君勇者だから!」
「あぁ、ごめん」
「…じゃあ改めて、これからよろしく!勇者クラウス!」
「…うん」
こうして、クラウスの冒険が始まった。

2026/02/22 21:15

猫山 未来
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