閲覧前に必ずご確認ください
多少暴力表現があるかも知れません。あと、なろう要素があるかも(チート系などなるべく入れないようにしていますが)。
追記:BL・GLも書くかもしれません…
「それで店長。その本は一体どこから出てきたのですか? 私はそのような本見たこともないのですが」
「店の本を奥まで読み漁っていたら出てきたの。どこに置いていたかは覚えていないけれど」
『魔導術及びその手引き』をレイズと調べてみると、不可解なことが出てきた。御伽話に出てくるような魔術陣の刻まれた本なんて、魔導術を主に使う貴族や国王への不敬と囚われかねない。しかも魔導術が『誰にでも』使えてしまうものだと断言しているし、私にも使えてしまった。勿論貴族たちの使うような煌びやかな魔法ではないけれど
「私にも使えてしまいましたし、世間に流通すると大変なことになるのは目に見えています。…隠蔽しますか? それとも、国王に正直に報告しに行きますか?」
「見つからなければずっと隠匿しておくわ。それに、この本は『手引き』と書かれているから、入門編のようなものだとしたら他にも…例えば属性に特化したり、初級・中級・上級で別れてたりするかもしれないわね」
「確かにそうですね。というか、店長はいつもそうやって真面目に考えてくださっていたらいいんですが」
「レイズ、また服を濡らしてあげましょうか?」
「詠唱は時間がかかりそうなので口を塞げば問題ないかと」
口を塞いでも、話すことが出来れば問題ないんじゃないかしら? 声が籠っていても言えていたら問題ないと思う。それに…
「レイズ。残念ながら私の口を塞いでも意味は無いようですよ?」
そう言って私はあるページの一文を指差した。
『詠唱が無くとも魔導術は使えます。詠唱は魔導術を補佐するための道具のようなものです』
魔術とは何かが詳しく書かれているページの中にあった。そう、難易度は上がるけれど詠唱がなくても魔導術は使えると記述されているのだ。これは大きい。レイズがいない所で練習すれば魔導術が使えるようになるかも…。
「では、その本は私がお預かりすれば良いですね」
「えぇっ!? レイズ!?」
何だか心を読まれた気分で気持ち悪いが、レイズは元々こういうやつだ。もうレイズが私の執事兼この店の従業員になってから十年くらい経っているので、私の思考など筒抜けなのだろう。
「…レイズ、まさかそれを新しいお仕置きにするのでは?」
「店長にしては勘が良いですね。ずぶ濡れになるか焼かれるか。どちらも行って蒸し焼きか。…どれがお好みですか?」
「どれも好みなんかじゃ無いわ! レイズはいつも…」
「お祖父様が貴女様をきつく叱ってくれるほどの元気は無くなってきたのですから、私がやるしか無いでしょう」
「それもそうだけれど…」
レイズからは少しの寂しさと大きな責任感がヒシヒシと感じられた。私の祖父はもう死んでしまうのか、というぐらいに。
「店の本を奥まで読み漁っていたら出てきたの。どこに置いていたかは覚えていないけれど」
『魔導術及びその手引き』をレイズと調べてみると、不可解なことが出てきた。御伽話に出てくるような魔術陣の刻まれた本なんて、魔導術を主に使う貴族や国王への不敬と囚われかねない。しかも魔導術が『誰にでも』使えてしまうものだと断言しているし、私にも使えてしまった。勿論貴族たちの使うような煌びやかな魔法ではないけれど
「私にも使えてしまいましたし、世間に流通すると大変なことになるのは目に見えています。…隠蔽しますか? それとも、国王に正直に報告しに行きますか?」
「見つからなければずっと隠匿しておくわ。それに、この本は『手引き』と書かれているから、入門編のようなものだとしたら他にも…例えば属性に特化したり、初級・中級・上級で別れてたりするかもしれないわね」
「確かにそうですね。というか、店長はいつもそうやって真面目に考えてくださっていたらいいんですが」
「レイズ、また服を濡らしてあげましょうか?」
「詠唱は時間がかかりそうなので口を塞げば問題ないかと」
口を塞いでも、話すことが出来れば問題ないんじゃないかしら? 声が籠っていても言えていたら問題ないと思う。それに…
「レイズ。残念ながら私の口を塞いでも意味は無いようですよ?」
そう言って私はあるページの一文を指差した。
『詠唱が無くとも魔導術は使えます。詠唱は魔導術を補佐するための道具のようなものです』
魔術とは何かが詳しく書かれているページの中にあった。そう、難易度は上がるけれど詠唱がなくても魔導術は使えると記述されているのだ。これは大きい。レイズがいない所で練習すれば魔導術が使えるようになるかも…。
「では、その本は私がお預かりすれば良いですね」
「えぇっ!? レイズ!?」
何だか心を読まれた気分で気持ち悪いが、レイズは元々こういうやつだ。もうレイズが私の執事兼この店の従業員になってから十年くらい経っているので、私の思考など筒抜けなのだろう。
「…レイズ、まさかそれを新しいお仕置きにするのでは?」
「店長にしては勘が良いですね。ずぶ濡れになるか焼かれるか。どちらも行って蒸し焼きか。…どれがお好みですか?」
「どれも好みなんかじゃ無いわ! レイズはいつも…」
「お祖父様が貴女様をきつく叱ってくれるほどの元気は無くなってきたのですから、私がやるしか無いでしょう」
「それもそうだけれど…」
レイズからは少しの寂しさと大きな責任感がヒシヒシと感じられた。私の祖父はもう死んでしまうのか、というぐらいに。