閲覧前に必ずご確認ください
一部流血表現やその他不快になる描写があるかも知れません。それを承知の上読んでいただけると幸いです。
「ねぇ、フィレデリア。フュレイヴは本当に…」
「待って待って、そんな訳ないでしょ! 大体、ただの師弟…」
「フィレデリアの馬鹿ぁっ!!」
「痛っ!?」
否定した瞬間、パシリと手帳で叩かれた。かなり痛い。
「今から全部語ってあげるわ。私が何を見たのか、フュレイヴは何をしていたのか…!!」
[水平線]
そう、それはロランと恋愛情報探しをしていた時だった。
「フィレデリア、文書は見つかったかい? 私は右側の書棚を探したんだが、全く見つかる気配が無くて…」
「師匠、見つかりましたよ! 『魔術陣のあれこれ』、ですよね!」
「あぁ、ありがとう。それから、君に丁度いいものも見つけたんだ。これで学んでみてはどうだ?」
学院の図書邸で見つけた、フュレイヴにフィレデリアと呼ばれた少女は、フュレイヴの六、七歳は下に見えるような子供だった。フュレイヴはもう二十歳だから、十四歳くらいだろう。でも、フィレデリアは飛び級入学をしたのか五つ下の四回生の服を着ていた。フュレイヴはもう卒業するのに、弟子なんてとって[漢字]如何[/漢字][ふりがな]どう[/ふりがな]するのだろうか。もしや、恋人なのでは。フュレイヴと自称友達だった私は、フュレイヴが一人になった時を見計らって茶化しに行った。
「ねぇ、フュレイヴ。あんたもしかして。恋人でも…」
「フィレデリアがなんて、そんな訳無いだろう!?」
「フィレデリアちゃん、とまで言ってないんだけど」
「…それは、そうだが」
「好きなんでしょ?」
「馬鹿かお前は」
馬鹿では無い。本気だ。だって、見たことのない顔をフュレイヴがしていたのだから。
「告白するの?」
「してどうする。…私はもうすぐ死ぬんだぞ」
「愛だけでも伝えれば?」
刻守りのことは聞いている。でも、私は悲恋は嫌いなのだ。恋愛は成就するべきである。そして私の前でイチャコラして欲しい。
「伝えたって意味はないだろう。大体、フィレデリアに恋情がないことは明確だ」
「フィレデリアちゃんは無自覚なだけだよ? ねぇ?」
「あれで無自覚なのか? それはおかしいのでは…そもそも、世間一般の目から見てロリコンと言われるのは本意ではない」
「愛より世間一般の目を気にするの?」
「…そうだな」
「あっ今愛って認めたわね。ロラン、メモ用紙取って!」
「はい、只今」
ロランとちょっとしたお嬢様ごっこをして、メモ用紙に書き留める。…新作は、フィレデリアとフュレイヴの二次創作になりそうね…!
「にしてもフュレイヴ。お前もついに恋を…」
ロランも私と一緒にフュレイヴに話し始める。さぁ、ここからは作品のアイディア集めだ。フュレイヴにはフィレデリアへの愛を沢山語って貰おう。
「やめろロラン。というか、お前等はどうなんだ?」
「「お前等って、誰?」」
声が揃って目があって分かった。…ロラン!?
「「そんな訳無い、おかしい!」」
「息もぴったりでは無いか? いっそ自分の二次創作なら案が尽きることは無いだろう。さ、帰れ」
特大ブーメランを喰らって私は帰らされてしまったのである。
[水平線]
「まさか…サリア、作り話よね?」
「にしては鮮明だと思わないかい?」
いつの間にかロランがウィアレアの後ろにいた。ウィアレアは心底気持ち悪そうにロランを睨み、やがて諦めたような表情でため息をついた。
「ロラン、一体どこから…ハァ、隠密行動能力はこんなところで発揮しなくていいのよ?」
「まさかうちの護衛を掻い潜って…サリアがそんなに好きなの?」
ウィアレアが表情を変えずにロランを揶揄った。ロランは一度フリーズした後、躊躇いもなく口を開く。
「いいや、僕はサリアが好きでは無い。神にだって誓えるね」
「ロラン、それはそれで悲しいよ!?」
「サリア。まさか君は僕が…」
「そんな訳ないでしょ!? 女の片っ端として、好意を持っていないと大々的に宣言されるとメンタルに…」
「へぇ、女としての自覚なんてあったんだ」
「ロラン! 揶揄うならフィレデリアを揶揄って!?」
「なんで私が揶揄われなきゃいけないのよ!?」
ハァ…というウィアレアの大きな溜息で会話は遮られた。サリアは不服そうにむすっと頬を膨らませ、ロランを睨む。ロランはニヤリと笑ってウィンクし、油を注ぐ。
「…で、フィレデリア。本当に気づかなかったの?」
「…あっ」
「何?『あっ』て。心当たりでもあったの?」
その瞬間、私は全てわかってしまった。顔が赤いのが自分でも分かる。
「ねぇ、サリア、ロラン。私、師匠のことが好きだったのかも」
あの時ほんのちょっぴり熱かった顔も、少し煩い鼓動も、全て恋だったなら…。
「えっ、本当!? ってことは、フュレイヴは…酷いわよフィレデリアぁぁああっ!!」
「黙りなさいサリア! …もうすぐ授業が始まるわよ」
ウィアレアの一喝で我に返り、私達は教室へと戻った。
__さぁ、次はまた薬学だ。今度は何を作るのかな。
「待って待って、そんな訳ないでしょ! 大体、ただの師弟…」
「フィレデリアの馬鹿ぁっ!!」
「痛っ!?」
否定した瞬間、パシリと手帳で叩かれた。かなり痛い。
「今から全部語ってあげるわ。私が何を見たのか、フュレイヴは何をしていたのか…!!」
[水平線]
そう、それはロランと恋愛情報探しをしていた時だった。
「フィレデリア、文書は見つかったかい? 私は右側の書棚を探したんだが、全く見つかる気配が無くて…」
「師匠、見つかりましたよ! 『魔術陣のあれこれ』、ですよね!」
「あぁ、ありがとう。それから、君に丁度いいものも見つけたんだ。これで学んでみてはどうだ?」
学院の図書邸で見つけた、フュレイヴにフィレデリアと呼ばれた少女は、フュレイヴの六、七歳は下に見えるような子供だった。フュレイヴはもう二十歳だから、十四歳くらいだろう。でも、フィレデリアは飛び級入学をしたのか五つ下の四回生の服を着ていた。フュレイヴはもう卒業するのに、弟子なんてとって[漢字]如何[/漢字][ふりがな]どう[/ふりがな]するのだろうか。もしや、恋人なのでは。フュレイヴと自称友達だった私は、フュレイヴが一人になった時を見計らって茶化しに行った。
「ねぇ、フュレイヴ。あんたもしかして。恋人でも…」
「フィレデリアがなんて、そんな訳無いだろう!?」
「フィレデリアちゃん、とまで言ってないんだけど」
「…それは、そうだが」
「好きなんでしょ?」
「馬鹿かお前は」
馬鹿では無い。本気だ。だって、見たことのない顔をフュレイヴがしていたのだから。
「告白するの?」
「してどうする。…私はもうすぐ死ぬんだぞ」
「愛だけでも伝えれば?」
刻守りのことは聞いている。でも、私は悲恋は嫌いなのだ。恋愛は成就するべきである。そして私の前でイチャコラして欲しい。
「伝えたって意味はないだろう。大体、フィレデリアに恋情がないことは明確だ」
「フィレデリアちゃんは無自覚なだけだよ? ねぇ?」
「あれで無自覚なのか? それはおかしいのでは…そもそも、世間一般の目から見てロリコンと言われるのは本意ではない」
「愛より世間一般の目を気にするの?」
「…そうだな」
「あっ今愛って認めたわね。ロラン、メモ用紙取って!」
「はい、只今」
ロランとちょっとしたお嬢様ごっこをして、メモ用紙に書き留める。…新作は、フィレデリアとフュレイヴの二次創作になりそうね…!
「にしてもフュレイヴ。お前もついに恋を…」
ロランも私と一緒にフュレイヴに話し始める。さぁ、ここからは作品のアイディア集めだ。フュレイヴにはフィレデリアへの愛を沢山語って貰おう。
「やめろロラン。というか、お前等はどうなんだ?」
「「お前等って、誰?」」
声が揃って目があって分かった。…ロラン!?
「「そんな訳無い、おかしい!」」
「息もぴったりでは無いか? いっそ自分の二次創作なら案が尽きることは無いだろう。さ、帰れ」
特大ブーメランを喰らって私は帰らされてしまったのである。
[水平線]
「まさか…サリア、作り話よね?」
「にしては鮮明だと思わないかい?」
いつの間にかロランがウィアレアの後ろにいた。ウィアレアは心底気持ち悪そうにロランを睨み、やがて諦めたような表情でため息をついた。
「ロラン、一体どこから…ハァ、隠密行動能力はこんなところで発揮しなくていいのよ?」
「まさかうちの護衛を掻い潜って…サリアがそんなに好きなの?」
ウィアレアが表情を変えずにロランを揶揄った。ロランは一度フリーズした後、躊躇いもなく口を開く。
「いいや、僕はサリアが好きでは無い。神にだって誓えるね」
「ロラン、それはそれで悲しいよ!?」
「サリア。まさか君は僕が…」
「そんな訳ないでしょ!? 女の片っ端として、好意を持っていないと大々的に宣言されるとメンタルに…」
「へぇ、女としての自覚なんてあったんだ」
「ロラン! 揶揄うならフィレデリアを揶揄って!?」
「なんで私が揶揄われなきゃいけないのよ!?」
ハァ…というウィアレアの大きな溜息で会話は遮られた。サリアは不服そうにむすっと頬を膨らませ、ロランを睨む。ロランはニヤリと笑ってウィンクし、油を注ぐ。
「…で、フィレデリア。本当に気づかなかったの?」
「…あっ」
「何?『あっ』て。心当たりでもあったの?」
その瞬間、私は全てわかってしまった。顔が赤いのが自分でも分かる。
「ねぇ、サリア、ロラン。私、師匠のことが好きだったのかも」
あの時ほんのちょっぴり熱かった顔も、少し煩い鼓動も、全て恋だったなら…。
「えっ、本当!? ってことは、フュレイヴは…酷いわよフィレデリアぁぁああっ!!」
「黙りなさいサリア! …もうすぐ授業が始まるわよ」
ウィアレアの一喝で我に返り、私達は教室へと戻った。
__さぁ、次はまた薬学だ。今度は何を作るのかな。