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事故死などの表現が一部出てきます。念のため
過激なものではないつもりですが、気分を害されてしまいましたら、申し訳ございません。
揺れる命、繋ぐ思い
「じゃあねー!」
「うん!じゃあね、また明日!」
…その「明日」は、来なかったね
私は河津咲良。
あの日に友達を、失った。
トラックにぶつかって、死んだんだよね。
あっけなかったよね。
…でも、何も感じなかった。そこにいなかったからとはいえ、私はどうかしてる。
自分が本当に親友だったのかさえ揺らいでしまうのは何故だろう。
私は赤野百合。
あの日に友達を、失った。
トラックにぶつかって、一つの命が消えた。
…私だけど。
…何も感じなかった、衝突音が耳に響いただけしか、感じてない。不思議だ。
きっとすぐここに来たんだろうね。知らないけど。
ただ部屋で起きて、食べて、眠るだけの日々。
楽しいことなんて取り立てて言うほどのことはなかった。
「…ねえ、百合、花火大会だってさ」
「行こうよ、百合」
河川敷に走った。
その時、空に、花が咲いた
百合、あなたはもういないってわかってるけど。
話しかけてしまうんだよね
そうやって話しかけてくれてるの、私いつも見てるよ。聞いてるよ。
でもこっちからは、何も伝えられないんだよ。
なんでだろう。
でも、思わず、話しかけてしまう。
「本当だ、」
そして、目の前に、咲良がいることに気づいた。
「……綺麗だね」
「本当だ。綺麗だね」
…なんでだろう。百合からの返事が、聞こえた気がする。
「…百合?そこにいるの?」
やだ、馬鹿みたい。あっちに聞こえているはずなどないし、そもそも百合は今ここにはもういない。
「いるよ」
「……え?」
百合、そこにいるの?どこにいるの、私あなたに会いたいんだ
「会えて嬉しいよ、咲良。
……でもまだだめだよ、咲良は、こっちにきちゃ、だめ」
「なんで」
「あなたには、まだ、沢山残ってるでしょ。いろんな、ものが。生きられなかった私の分まで、生きて。
__幸せに、なってね。」
百合は、儚い笑みで、涙を零しながら、言った。
意識がそこで途絶えた後
瞼を持ち上げたら。
「咲良さんが目を覚ましました!!!」
そんな声が、耳に飛び込んだ。
そうか、百合、私そっちに行きそうになってたんだね。
事故か病気か、そんなの知らないけど、
あなたがくれたこの命、繋ぎ続けるよ
咲良、熱中症で倒れるなんてさ、そんなどうでもいいことでこっち来ないでよね。あんまり早く来られたら、私怒るから。
私のこと忘れてもいい。あなたは、天寿をまっとうして、幸せになってから、こっちに来てね、咲良。
私は、いつまでも待てるから。焦らないで。
どうでもいいことで、こっちに来るのを早められたら、辛いからさ。
どうかその身に、幸せが訪れますように。
百合。
救ってくれたんだよね、私のこと。
ありがとう。
きっと、いつか幸せを手に入れてから、そっちにいくよ。
長く待たせることにはなりそうだけど、
あの邂逅のおかげで、生きるってこと、
少しわかった気がするよ。
「うん!じゃあね、また明日!」
…その「明日」は、来なかったね
私は河津咲良。
あの日に友達を、失った。
トラックにぶつかって、死んだんだよね。
あっけなかったよね。
…でも、何も感じなかった。そこにいなかったからとはいえ、私はどうかしてる。
自分が本当に親友だったのかさえ揺らいでしまうのは何故だろう。
私は赤野百合。
あの日に友達を、失った。
トラックにぶつかって、一つの命が消えた。
…私だけど。
…何も感じなかった、衝突音が耳に響いただけしか、感じてない。不思議だ。
きっとすぐここに来たんだろうね。知らないけど。
ただ部屋で起きて、食べて、眠るだけの日々。
楽しいことなんて取り立てて言うほどのことはなかった。
「…ねえ、百合、花火大会だってさ」
「行こうよ、百合」
河川敷に走った。
その時、空に、花が咲いた
百合、あなたはもういないってわかってるけど。
話しかけてしまうんだよね
そうやって話しかけてくれてるの、私いつも見てるよ。聞いてるよ。
でもこっちからは、何も伝えられないんだよ。
なんでだろう。
でも、思わず、話しかけてしまう。
「本当だ、」
そして、目の前に、咲良がいることに気づいた。
「……綺麗だね」
「本当だ。綺麗だね」
…なんでだろう。百合からの返事が、聞こえた気がする。
「…百合?そこにいるの?」
やだ、馬鹿みたい。あっちに聞こえているはずなどないし、そもそも百合は今ここにはもういない。
「いるよ」
「……え?」
百合、そこにいるの?どこにいるの、私あなたに会いたいんだ
「会えて嬉しいよ、咲良。
……でもまだだめだよ、咲良は、こっちにきちゃ、だめ」
「なんで」
「あなたには、まだ、沢山残ってるでしょ。いろんな、ものが。生きられなかった私の分まで、生きて。
__幸せに、なってね。」
百合は、儚い笑みで、涙を零しながら、言った。
意識がそこで途絶えた後
瞼を持ち上げたら。
「咲良さんが目を覚ましました!!!」
そんな声が、耳に飛び込んだ。
そうか、百合、私そっちに行きそうになってたんだね。
事故か病気か、そんなの知らないけど、
あなたがくれたこの命、繋ぎ続けるよ
咲良、熱中症で倒れるなんてさ、そんなどうでもいいことでこっち来ないでよね。あんまり早く来られたら、私怒るから。
私のこと忘れてもいい。あなたは、天寿をまっとうして、幸せになってから、こっちに来てね、咲良。
私は、いつまでも待てるから。焦らないで。
どうでもいいことで、こっちに来るのを早められたら、辛いからさ。
どうかその身に、幸せが訪れますように。
百合。
救ってくれたんだよね、私のこと。
ありがとう。
きっと、いつか幸せを手に入れてから、そっちにいくよ。
長く待たせることにはなりそうだけど、
あの邂逅のおかげで、生きるってこと、
少しわかった気がするよ。
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