シュゴッダム、コーカサスカブト城。
六王国緊急会議のため、王たちが全員集まろうとしている。
「ヤンマ殿はまだ来ないのでしょうか?」
「来ないっていうか……電話も繋がんないんだよ……。」
そこに遅れる王一人。ンコソパ国王、ヤンマ・ガストである。
シュゴッダム国王は心配そうにホットラインの画面を見つめるが、折り返しが来る気配もない。
一番最初に言ったのに数時間経っても来ないのは違和感があった。
「ヤンマは約束は破らないよ。だってそういう性格だもん。
でも、それより大切なことがあるのかも「なぁにジメッとしてんだ、タコメンチ。」
「うわぁぁ!?ヤンマ!?」
いきなり部屋に現れた叡智の王に叫び声を上げたのはギラ一人。
他は先程から知っていたかのようにため息をついた。
「さっきからいたわよ。」
「やぁやぁ。少々いたずら心というものが湧きましてな。」
「え〜〜!!早く言ってよ!!」
「悪ぃ悪ぃ。さ、始めっか。」
ヤンマはぽすっと玉座に座り、そう切り出した。
「で、電話でも話したけど、お兄ちゃんが行方不明になっちゃって……。
ヤンマ、防犯カメラの映像はどうだったの?」
「大体襲撃で壊されて使い物になってねぇな。
ってかラクレスはどっち方面に行ったんだよ?
城囲むカメラ、八方面どこにもラクレスらしき姿は映ってなかったぜ?」
ヤンマが訝しげにギラの方を向く。
ギラはそれは城の入口から直接下へ飛び降りたからと言えば、ヤンマは呆れたような目線をこちらに向けてくる。
「よく骨折れなかったな……。てめぇもそうだが、ラクレスも。」
「あそこ、意外と高さ無いよ?」
「いや、確実に足の骨は折れるだろ、普通。」
回復力が異常に高い奴に言っても無駄かと頭をかきむしった後、ヤンマはパソコンを開いた。
「ロゼアの奴らの居場所はわからなかったが、ちょっと興味深い発見ならあった。」
「なんだ?」
リタが聞く。
王たちは対ロゼアの情報に飢えていた。
ジェラミーがいくら記憶を探っても見つからず、
リタがどれだけ文献を漁ろうと一言も出てこない幻の国の情報に。
全てを知るであろうラクレスがいなくなった今、とれる情報は全てとっておきたいのが本心なのだろう。
「関係あるかどうかはわからねぇが、ンコソパを中心に置くマフィアが動き始めたな。
ここ十数年、動く気配はほぼなかったのに。」
「最後に動いたのは、確か神の怒り頃……だったか?」
リタの問にヤンマは間違いねぇと返す。
「……もうすぐあれから20年かよ。」
「そうね。」
皆が黙り込む。
神の怒りで彼らが失ったものは大きい。
そんな重苦しい雰囲気を破ったのはリタだった。
「ヤンマ・ガスト。一ついいか。」
「んだ?」
「なぜそこまで調べている?」
ヤンマの目が凍りつく。
まるで、封じ込めていた何かを抉り出されたような顔。
そしてヤンマは苦笑いをすると、語り始めた。
「[小文字]そうか……まだ話してなかったか。
シオカラには話したっけな?・・いや、話してねぇな……。[/小文字]」
そんな独り言をブツブツと繰り返した後、ヤンマは玉座に腰を掛けなおす。
「神の怒りとマフィア。そうだな……俺のすべての始まり、だな。」
神の怒りが王たちの始まりであった場合は多々ある。
と言うか、今の王の内、三人は神の怒りで代替わりした者たちだ。
王と王妃の娘、姫として愛されてきたヒメノ。
裁判長の側近として法を身で感じ、学んだリタ。
農家の家の正直者の青年だったカグラギ。
神の怒りが全てを変えたという者たちだ。
しかし、皆はまだ知らない。
神の怒りでの動向がほぼ明らかになっていない人物、ヤンマ・ガストの過去を。
六王国緊急会議のため、王たちが全員集まろうとしている。
「ヤンマ殿はまだ来ないのでしょうか?」
「来ないっていうか……電話も繋がんないんだよ……。」
そこに遅れる王一人。ンコソパ国王、ヤンマ・ガストである。
シュゴッダム国王は心配そうにホットラインの画面を見つめるが、折り返しが来る気配もない。
一番最初に言ったのに数時間経っても来ないのは違和感があった。
「ヤンマは約束は破らないよ。だってそういう性格だもん。
でも、それより大切なことがあるのかも「なぁにジメッとしてんだ、タコメンチ。」
「うわぁぁ!?ヤンマ!?」
いきなり部屋に現れた叡智の王に叫び声を上げたのはギラ一人。
他は先程から知っていたかのようにため息をついた。
「さっきからいたわよ。」
「やぁやぁ。少々いたずら心というものが湧きましてな。」
「え〜〜!!早く言ってよ!!」
「悪ぃ悪ぃ。さ、始めっか。」
ヤンマはぽすっと玉座に座り、そう切り出した。
「で、電話でも話したけど、お兄ちゃんが行方不明になっちゃって……。
ヤンマ、防犯カメラの映像はどうだったの?」
「大体襲撃で壊されて使い物になってねぇな。
ってかラクレスはどっち方面に行ったんだよ?
城囲むカメラ、八方面どこにもラクレスらしき姿は映ってなかったぜ?」
ヤンマが訝しげにギラの方を向く。
ギラはそれは城の入口から直接下へ飛び降りたからと言えば、ヤンマは呆れたような目線をこちらに向けてくる。
「よく骨折れなかったな……。てめぇもそうだが、ラクレスも。」
「あそこ、意外と高さ無いよ?」
「いや、確実に足の骨は折れるだろ、普通。」
回復力が異常に高い奴に言っても無駄かと頭をかきむしった後、ヤンマはパソコンを開いた。
「ロゼアの奴らの居場所はわからなかったが、ちょっと興味深い発見ならあった。」
「なんだ?」
リタが聞く。
王たちは対ロゼアの情報に飢えていた。
ジェラミーがいくら記憶を探っても見つからず、
リタがどれだけ文献を漁ろうと一言も出てこない幻の国の情報に。
全てを知るであろうラクレスがいなくなった今、とれる情報は全てとっておきたいのが本心なのだろう。
「関係あるかどうかはわからねぇが、ンコソパを中心に置くマフィアが動き始めたな。
ここ十数年、動く気配はほぼなかったのに。」
「最後に動いたのは、確か神の怒り頃……だったか?」
リタの問にヤンマは間違いねぇと返す。
「……もうすぐあれから20年かよ。」
「そうね。」
皆が黙り込む。
神の怒りで彼らが失ったものは大きい。
そんな重苦しい雰囲気を破ったのはリタだった。
「ヤンマ・ガスト。一ついいか。」
「んだ?」
「なぜそこまで調べている?」
ヤンマの目が凍りつく。
まるで、封じ込めていた何かを抉り出されたような顔。
そしてヤンマは苦笑いをすると、語り始めた。
「[小文字]そうか……まだ話してなかったか。
シオカラには話したっけな?・・いや、話してねぇな……。[/小文字]」
そんな独り言をブツブツと繰り返した後、ヤンマは玉座に腰を掛けなおす。
「神の怒りとマフィア。そうだな……俺のすべての始まり、だな。」
神の怒りが王たちの始まりであった場合は多々ある。
と言うか、今の王の内、三人は神の怒りで代替わりした者たちだ。
王と王妃の娘、姫として愛されてきたヒメノ。
裁判長の側近として法を身で感じ、学んだリタ。
農家の家の正直者の青年だったカグラギ。
神の怒りが全てを変えたという者たちだ。
しかし、皆はまだ知らない。
神の怒りでの動向がほぼ明らかになっていない人物、ヤンマ・ガストの過去を。
- 1.始まり
- 2.ブレスレット
- 3.ロゼアという国
- 4.ゴッドホッパーの反乱?
- 5.ラクレスの隠し事?
- 6.悲劇の始まり
- 7.行方知れず
- 8.ンコソパ国王の過去 【前編】
- 9.ンコソパ国王の過去 【後編】
- 10.マフィアを動かせ
- 11.ハッキング
- 12.マフィアとシエボル?
- 13.ロゼアへの道
- 14.宝石の国
- 15.戦慄のシエボル
- 16.力を以って
- 17.宰相様と国王サマ
- 18.邪智暴虐の
- 19.シスコン総長と呑気な女宰相
- 20.お姉ちゃん
- 21.二人のお兄ちゃん
- 22.スズメのご飯はチキュー1 byアオハ
- 23.スズメとアオハ【前編】
- 24.スズメとアオハ 【中編】
- 25.スズメとアオハ 【後編】
- 26.選ぶ結末、選ぶ未来
- 27.子守唄
- 28.眠る宰相、明けのカラス
- 29.宰相の異変
- 30.終わりの始まり、
- 31.目覚まし時計
- 32.生きる意味ってなんですか
- 33.戦闘民族(?)
- 34.太古の守護神
- 35.王と王妃
- 36.フィナーレ開幕
- 37.宰相の遺産
- 38.ラポネ・リバナラクという男
- 39.宰相たちの墓場【前編】
- 40.宰相たちの墓場【中編】
- 41.宰相たちの墓場【中編その2】
- 42.宰相の墓場 【後編】
- 43.冷却、そして覚悟
- 44.物語の終わりへ結末へ。
- 45.アオハとシエボル【前編】
- 46.アオハとシエボル【中編】
- 47.落下、そして墜落