「な……なんとかなった……。」
脱走した囚人をなんとか全員捕まえた後、ギラはザイバーン城の中で座りこむ。
寒さには強いはずだが、雪にずっと埋まっていた足の感覚は0に近かった。
「助かった。……[小文字]ありがとう。[/小文字]」
「ううん!大丈夫だよ!」
差し出されたココアを口に含み、一つ息をつく。
甘い味が口いっぱいに広がって、疲れと寒さを取っ払ってくれる。
「ありがとう!モルフォーニャさん!!」
「いえいえ〜。私の残業が減ったのでこれぐらい大した事ないですよぉ。」
自身は大量の(多分今日の仕事だろう)書類を抱えているあたり、相当この事が嬉しいのだろう。
僕も徹夜のきつさは知っているつもりだ。
……ゴッカンのには敵わないだろうけど。
「じゃぁ、そろそろ帰らなきゃ。お兄ちゃんのお手伝いしなきゃいけないし。」
「あいつに好き勝手させるな。曲がりなりにもあいつは罪人だ。」
リタさんの言葉に、はぁいと応え、僕はザイバーン城を後にした。
「たーだい「ギラ様!!!」
クワゴンから飛び降りたその時、ドゥーガさんがすごい顔をして僕の方へ駆け寄ってきた。
まるでこの世の終わりのような。
「どうしt「ラクレス様が!!!」
「お兄ちゃんが?」
お兄ちゃんがなんかやらかしたのか?
いや、お兄ちゃんがやらかすはずないしな………。
なんて思っていたら、ドゥーガさんは僕の体を揺さぶるようにしてこう言った。
「行方知れずとなりました!!!!」
「はい〜っ!?」
一瞬思考が停止する。どういうことだ?
ゴッカンに帰った……訳はない。
他の国に応援に行った……その可能性も少ない。
シュゴッダムのどこかにまだ___いや、ドゥーガさんがそこまで探していないわけがないだろう!!
「え、え、え。」
パニックになり、一歩二歩後ずさり。
どうしよう、どうしよう。お兄ちゃん、お兄ちゃん。
どこに行っちゃったの。ねぇ。
震える手でキングスホットラインを取り出し、お兄ちゃんに電話をかける。
しかし、何分経っても出る気配はない。
「お兄ちゃん……。」
すっかり回りが見えなくなった僕は、ヤンマに電話をかける。
『おー、タコメンチ。こっちは片付いt「ヤンマぁぁぁ!!!」
『ど、どうした。何あった?』
ホットライン越しに聞こえてくる驚きの声。
僕は助けを求めるように早口で今の状況を説明する。
『はぁ!?ラクレスがいなくなった!?』
「そうなんだよ〜!!助けて、ヤンマぁぁぁ……。」
『あのスカポンタヌキ……。逃げたんじゃないよな?』
疑惑の声を向けてくるヤンマに、僕はきっぱりと言い切ってやる。
「お兄ちゃんはそんなことしない!!!
するんだったらゴッカンから戻ってきたその日にやってるよ!!
お兄ちゃんはそこまで頭が回らないわけじゃない!!」
普段だったらしない。こんなにヤンマに当たらない。
やめなきゃいけないのはわかってるけど、そんなことさえできなくて。
頬を涙が伝う。そんな顔は誰にも見られたくて、クワゴンに逃げ込む。
それさえ、ヤンマは見透かしたのだろうか。
優しい声で語りかけてくる。
『わ、わーった、わーった。
とりあえずあいつらに連絡しとくな。
後、防犯カメラ、確認しとく。
タコメンチ。てめぇはシュゴッダム国内探せるか?
まだ近くにいる可能性はあるぜ。』
「う、うん。」
『とりあえず俺もそっち行くわ。』
僕に色々と指示を出して、ヤンマは電話を切った。
僕が、【ンコソパは大丈夫なの】と言わせる隙もなく。
「そういうところだよ。」
ずぅぅぅっとそうだよ。
四年前。君に初めてであったときからずっと。
隠せないほどの兄貴肌。
どんなにふざけていても、やるときはやってしまうから、信頼したくなる。
それがヤンマ・ガストという男なのだと、僕は四年間で知った。
「また殴られちゃうのかな。」
―腑抜けた真似したらぶちのめす―
そう言いながらも、僕は笑っている。
「うん。大丈夫。」
前だけむこう。もう一回。
お兄ちゃんを見つけよう。
「行くぞ、タコメンチ。」
心の自分に叱咤激励をして、僕らは飛び立った。
脱走した囚人をなんとか全員捕まえた後、ギラはザイバーン城の中で座りこむ。
寒さには強いはずだが、雪にずっと埋まっていた足の感覚は0に近かった。
「助かった。……[小文字]ありがとう。[/小文字]」
「ううん!大丈夫だよ!」
差し出されたココアを口に含み、一つ息をつく。
甘い味が口いっぱいに広がって、疲れと寒さを取っ払ってくれる。
「ありがとう!モルフォーニャさん!!」
「いえいえ〜。私の残業が減ったのでこれぐらい大した事ないですよぉ。」
自身は大量の(多分今日の仕事だろう)書類を抱えているあたり、相当この事が嬉しいのだろう。
僕も徹夜のきつさは知っているつもりだ。
……ゴッカンのには敵わないだろうけど。
「じゃぁ、そろそろ帰らなきゃ。お兄ちゃんのお手伝いしなきゃいけないし。」
「あいつに好き勝手させるな。曲がりなりにもあいつは罪人だ。」
リタさんの言葉に、はぁいと応え、僕はザイバーン城を後にした。
「たーだい「ギラ様!!!」
クワゴンから飛び降りたその時、ドゥーガさんがすごい顔をして僕の方へ駆け寄ってきた。
まるでこの世の終わりのような。
「どうしt「ラクレス様が!!!」
「お兄ちゃんが?」
お兄ちゃんがなんかやらかしたのか?
いや、お兄ちゃんがやらかすはずないしな………。
なんて思っていたら、ドゥーガさんは僕の体を揺さぶるようにしてこう言った。
「行方知れずとなりました!!!!」
「はい〜っ!?」
一瞬思考が停止する。どういうことだ?
ゴッカンに帰った……訳はない。
他の国に応援に行った……その可能性も少ない。
シュゴッダムのどこかにまだ___いや、ドゥーガさんがそこまで探していないわけがないだろう!!
「え、え、え。」
パニックになり、一歩二歩後ずさり。
どうしよう、どうしよう。お兄ちゃん、お兄ちゃん。
どこに行っちゃったの。ねぇ。
震える手でキングスホットラインを取り出し、お兄ちゃんに電話をかける。
しかし、何分経っても出る気配はない。
「お兄ちゃん……。」
すっかり回りが見えなくなった僕は、ヤンマに電話をかける。
『おー、タコメンチ。こっちは片付いt「ヤンマぁぁぁ!!!」
『ど、どうした。何あった?』
ホットライン越しに聞こえてくる驚きの声。
僕は助けを求めるように早口で今の状況を説明する。
『はぁ!?ラクレスがいなくなった!?』
「そうなんだよ〜!!助けて、ヤンマぁぁぁ……。」
『あのスカポンタヌキ……。逃げたんじゃないよな?』
疑惑の声を向けてくるヤンマに、僕はきっぱりと言い切ってやる。
「お兄ちゃんはそんなことしない!!!
するんだったらゴッカンから戻ってきたその日にやってるよ!!
お兄ちゃんはそこまで頭が回らないわけじゃない!!」
普段だったらしない。こんなにヤンマに当たらない。
やめなきゃいけないのはわかってるけど、そんなことさえできなくて。
頬を涙が伝う。そんな顔は誰にも見られたくて、クワゴンに逃げ込む。
それさえ、ヤンマは見透かしたのだろうか。
優しい声で語りかけてくる。
『わ、わーった、わーった。
とりあえずあいつらに連絡しとくな。
後、防犯カメラ、確認しとく。
タコメンチ。てめぇはシュゴッダム国内探せるか?
まだ近くにいる可能性はあるぜ。』
「う、うん。」
『とりあえず俺もそっち行くわ。』
僕に色々と指示を出して、ヤンマは電話を切った。
僕が、【ンコソパは大丈夫なの】と言わせる隙もなく。
「そういうところだよ。」
ずぅぅぅっとそうだよ。
四年前。君に初めてであったときからずっと。
隠せないほどの兄貴肌。
どんなにふざけていても、やるときはやってしまうから、信頼したくなる。
それがヤンマ・ガストという男なのだと、僕は四年間で知った。
「また殴られちゃうのかな。」
―腑抜けた真似したらぶちのめす―
そう言いながらも、僕は笑っている。
「うん。大丈夫。」
前だけむこう。もう一回。
お兄ちゃんを見つけよう。
「行くぞ、タコメンチ。」
心の自分に叱咤激励をして、僕らは飛び立った。
- 1.始まり
- 2.ブレスレット
- 3.ロゼアという国
- 4.ゴッドホッパーの反乱?
- 5.ラクレスの隠し事?
- 6.悲劇の始まり
- 7.行方知れず
- 8.ンコソパ国王の過去 【前編】
- 9.ンコソパ国王の過去 【後編】
- 10.マフィアを動かせ
- 11.ハッキング
- 12.マフィアとシエボル?
- 13.ロゼアへの道
- 14.宝石の国
- 15.戦慄のシエボル
- 16.力を以って
- 17.宰相様と国王サマ
- 18.邪智暴虐の
- 19.シスコン総長と呑気な女宰相
- 20.お姉ちゃん
- 21.二人のお兄ちゃん
- 22.スズメのご飯はチキュー1 byアオハ
- 23.スズメとアオハ【前編】
- 24.スズメとアオハ 【中編】
- 25.スズメとアオハ 【後編】
- 26.選ぶ結末、選ぶ未来
- 27.子守唄
- 28.眠る宰相、明けのカラス
- 29.宰相の異変
- 30.終わりの始まり、
- 31.目覚まし時計
- 32.生きる意味ってなんですか
- 33.戦闘民族(?)
- 34.太古の守護神
- 35.王と王妃
- 36.フィナーレ開幕
- 37.宰相の遺産
- 38.ラポネ・リバナラクという男
- 39.宰相たちの墓場【前編】
- 40.宰相たちの墓場【中編】
- 41.宰相たちの墓場【中編その2】
- 42.宰相の墓場 【後編】
- 43.冷却、そして覚悟
- 44.物語の終わりへ結末へ。
- 45.アオハとシエボル【前編】
- 46.アオハとシエボル【中編】
- 47.落下、そして墜落