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ネクストステージ! 最強の国の秘密

#5

ラクレスの隠し事?

僕たちが来た時にはもう、シュゴッダムは大混乱に陥っていた。
迫りくる火炎、街は次々に炎の渦に飲み込まれていく。
「お兄ちゃんが言ってたのは……。」
「ギラ様!!!」
ドゥーガさんが駆けてくる。
「民は!?子どもたちは!?」
「皆、城に避難しております。ご安心を。」
ホッと胸をなでおろす暇もなく火炎が頬をかする。
もうヤンマとジェラミーは戦ってるみたいだ。
あちこちで銃声が聞こえる。
「ありがとうございます!
ドゥーガさんも城へ避難を!後は任せてください。」
「しかし………。」
「民と子どもたちの不安を、取り除いてあげてください。」
渋るドゥーガさんに、僕は頼む。
折れてくれたのか、一つため息を付くと、ドゥーガさんは城の方向へ走り出す。
「急がないと。」
僕も反対方向へと走る。
炎はどんどん街を覆っていく。このままじゃ、城下は火の海だ。
なんとか、止めなくちゃ。
炎の中を突っ切って、最短距離を急ぐ。
僕が二人のところに追いついたときにはもう、決着はついていたようだ。
「遅かったな、タコメンチ。」
「もう全員追い払ったよ。」
という二人の周りは死屍累々。
殺してはないんだろうけどやっぱり怪我人というのは見るに耐えない。
うん。ヒメノとリタさんの仕事が増えたな……。本当にごめんなさい。
なんかまた、差し入れしてあげよ。
それじゃないと申し訳がたたないや………。
「なんか不思議な感じだ。手応えがなかったと言うか、思考が全てすっ飛んでいたような。」
「どういうこと?」
ジェラミーの意味深な言葉に、僕が首を傾げた、その時。
ザザザァっと音をたてて、先程までの死屍累々の山が砂のように崩れ去る。
「え!?」「はぁ!?」「おっとぉ……!?」
僕もヤンマもジェラミーも大声を出してしまうほどの驚き。
いや、これで驚かないほうがおかしいんだけど……。
「え、え!?何が……へ!?」
「[小文字]こいつは……形状と色からしてシュゴッダムかンコソパかどっちかだな……。[/小文字]」
ブツブツとヤンマが何やら唱え始めるが、僕は気にしないことにする。
気にしたらとことんまで語られそう。(僕には理解できない難しいことを)
「ん?火も消えてるな。」
「え!?ほんとだ………。」
ジェラミーの方も見てみれば、街を覆っていた炎は消え、しかも家々は普段通りの姿を保っていた。
なんで。どうして。僕らが呆然としていると、空にゴッドカブトが現れた。
また襲われるのかと警戒していたけど、カブタンは普段通りのカブタンだった。
―ごめん、ギラ!バッタもごめんって言ってた。
クワゴンが言ってくれたよ、僕らの守護国に君が手を出したわけじゃないって。―
「それ、どういうことなの?僕何も知らない。」
問えば、カブタンは話してくれる。
【守護国】のことを。
―昔々。このチキューにもう一つ国があったのは、聞いてる?―
「うん。ロゼアっていう国でしょ?」
―そうだよ。ロゼアは僕ら三代守護神の守護国なんだ。―
「え!?そうなの?!」
お兄ちゃん、聞いてないけど!!!とこの場にいないお兄ちゃんに突っ込む。
……まぁ普段通りのお兄ちゃんがこれだからな。
―ロゼアは2000年も前に滅ぼされてたのに僕らそのことすっかり記憶から抜け落ちてて……。
ギラたちがやったのかって思っちゃったんだ。ごめん。―
「あぁ、大丈夫だよ。クワゴンたちこそ怪我してない?」
―大丈夫!!―
元気な声が聞こえてくる。うん、元気そうで良かった。
ふと後ろを見てみれば、会話に取り残された二人。
あーごめんと先程までの会話の内容を話す。
二人も納得してくれたみたいだ。
[打消し](みんなも納得してくれるだろうけど納得しないのは……カグラギかなぁ。)[/打消し]
「ゴッドカブト、てめぇに聞きてぇことがある。」
ヤンマがカブタンに言う。カブタンはいいよと言うと、ヤンマの方へと一歩歩み寄る。
「お前を……洗脳した時。いや、悪かったって思ってる!!
あの時は、シュゴッドはただの機械だって思ってたから……。」
たどたどしく謝罪の言葉を述べるヤンマを、僕らはニコニコしながら見つめる。
うん、成長したね、ヤンマ。
「ん゛っん。そ、その時なんか、先に洗脳用のプログラムが敷かれていたんだけど。
いや、プログラムっつーのはちょっと違ぇか?プログラムの下地の部分。
俺ですら書くのに一からだったら年単位でかかるようなもんだ。
それ……誰が書いたか、知ってるか?」
カブタンはちょっと戸惑ったように笑うと、ヤンマを見つめた。
―僕は、クワゴンが起こしてくれるまでぐっすりだったからね。わかんないよ。―
それ以上、カブタンは何も言わなかった。
いや、言えなかったのほうが正しいのだろうか?
ヤンマにこの言葉を伝えれば、そうかよと肩を落とす。
「あんがとな。」
カブタンに手を振るヤンマに忍び寄る手。
一瞬時が止まる。
「君がそんな事を気にするとはね。流石だよ。」
「「「!?!?!?」」」
全員がその声の方を見る。カブタンはと言えばやれやれと肩を落としているようだ。
「え、ちょ、お兄ちゃん!?」
「あぁ。待たせたな。準備が完了したから。」
びっくりしたぁと三人で胸をなでおろしていると、ヤンマがラクレスの方を向いた。
「で?聞いてたんだろ?てめぇ、何か隠してることねぇのか?」
「ある、と言ったら?」
余裕そうな笑みでお兄ちゃんが言う。
その目は、普段の【お兄ちゃん】じゃない。
【邪智暴虐の王、ラクレス・ハスティー】の目だった。
「てめぇを拷問してでも情報吐かせる。」
「フッ……裁判長に裁かれるぞ?
まぁ、私も罪人だ。この件で刑期を一年かそこら伸ばされるだろう。
しかし、それでも君のほうがあとに出てくることになるぞ。
君が望むテッペンじゃないだろ。こんな結末は。」
怒りに顔を紅潮させるヤンマに、冷静にそう言って聞かせるお兄ちゃん……じゃないな。ラクレス。
そしてその言葉にまた顔を赤くするヤンマ。
「てめぇが知らないはずはねぇ。
あのプログラムは長くとも作られて10年かそこらしか経っていなかった。
その時の王はてめぇしかいねぇんだよ。」
怒りを必死に押さえつけ、ヤンマはラクレスを睨みつける。
「……そういうところまで、似てるんだな。」
ラクレスは意味深なことを言うと、普段のお兄ちゃんの目に戻った。
「私には本当にわからない。
まぁ、私の知り合いの技術者が勝手にやったんだろうな。
あいつは知識欲の塊だし……。」
ブツブツブツと先程のヤンマにも負けず、よくわからないことを唱え始めるお兄ちゃん。
う〜ん、この二人、仲がいいんだか悪いんだか。
「だ、誰なんだ、その……知り合いっていうのは?」
しびれを切らしたジェラミーがラクレスに聞く。
しかし、お兄ちゃんは困ったように頭を掻くと、首を振った。
「名前は知らない。でも、あいつは私の協力者。
私が知ってる限りでは最強のハッカーで最高の[漢字]技術者[/漢字][ふりがな]エンジニア[/ふりがな]。
それだけだ。」
その言葉が嘘か真か、僕らに知る術はない。

作者メッセージ

お待たせいたしました!!
ラクレスの協力者。少しずつ明らかになってきましたね。
ヤンマがこれだけこういうことに躍起になるのは理由があります!
まぁ……次の次の回ぐらいで明らかになるかな?
ロゼアの襲撃は本当にこれだけなのか?
お楽しみに!
では!See you again!

2024/08/17 18:01

ミコト
ID:≫ 8t/IaoonNB37w
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