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消失の帝王  〜とある女海賊の記録(ログ)〜

#1

始まりの時【前編】

800年もの孤独な時間を、少女は生きた。
少女の体のまま、800年を。
もう、消えてしまおうと思っていた。けれど、できなかった。
「生きて。」「生き急ぐな。」もう死んでしまった仲間の声が、少女を呪いのように縛っていたのだ。

「今日も晴れかぁ……。」
不気味に光る月光に、少女は手をかざす。
そして、大きな木に一つ、傷をつける。
「あ、今日、私の誕生日だ。」
傷の数を数え、少女が言う。
「……祝う気にもなれないけど(苦笑)」
また一年経っちゃった。
少女の人生の846年目が今日、始まったのである。

パチパチという炎の音。
「暇だ。」
その焚き火と少女以外は何も見えない、小さな島。
生物が住んでるのかさえはっきりしない森の島。
その島に、少女は住んでいた。
元々海賊だった少女の、唯一残るナワバリ、【ナイトランド】。
ずっと夜であるこの島は、誰も近づけない。
神も、王も、もちろん人も。
だから、少女は800年の間、人を見ていない。
味方だった人を見たのは、830年ほど前か。
暗く、静かで、何も聞こえないその島で、彼女は永遠にも思える時を過ごしていた。
「今日も、誰も来ねぇのか……。」
この島に[漢字]太陽[/漢字][ふりがな]カミサマ[/ふりがな]はいつ来てくれるんだよ。
少女はそうつぶやき、焚き火に薪を焚べる。
パチンッ 炎が弾けた、その時。
ポツン  少女の頬に、水滴が落ちる。
「……あ。」
ざぁぁぁぁぁああああ………。
その水滴をきっかけに、ジュッと一瞬で炎が消えるほどの雨が降り始める。
それと同意に、風も強くなっていく。
「……雨なんて……何年ぶりだろう……。」
少女は、ザーザーと降る水に手を伸ばす。
ピッシャーン!!!!
彼女の目の前の海に、雷が落ちた。
「………!?」
この日から彼女の人生は、大きく変わっていくこととなる………。





「嵐、やんだか……。」
数時間後、雨はやみ、風も弱まっていた。
「あーあ。また火はつけ直しかよ。まぁ、つけなくても死にはしねぇしなぁ。」
洞窟の中から、ひょっこり少女は顔を出すと、暗い暗い、空を見上げた。
「……?……!?」
その時。彼女の見聞色の覇気が、なにかを捉えた。
「ひ……と……?」
島の反対側。砂浜のところに、誰かが倒れている。
実力は、十分。
[漢字]新世界[/漢字][ふりがな]ここ[/ふりがな]にいるんだったら、[漢字]新星[/漢字][ふりがな]ルーキー[/ふりがな]になっていてもおかしくない実力を持っている。
面白そうだな。久しぶりにそう思った。
「……行ってみようかな。」
そうして、少女は一歩、歩みを進めた。

作者メッセージ

お名前出すの、忘れておりました。
倒れている人とは誰なのか?
次回をお楽しみに!

2024/05/04 18:39

ミコト
ID:≫ 8t/IaoonNB37w
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