文字サイズ変更

さいきょう皇帝様は家族を知らない

#23

番外編(?)曲パロ

昔からそうだった。
「犯罪者の子どもなんて。」
「近寄っちゃだめよ?」
嫌われて。怖がられて。
親から役立たずなんて罵られるのは普段のことで、兄たちなんて私が弱くて殺されたようなものだ。
家にいる時はしょっちゅう謝っていたような気がする。
「ソレイユ?そんなとこで何してるんだ?」
「お兄ちゃぁん……。ち、父上がぁ……」
「あぁ。いつものか。大丈夫?」
お兄ちゃんたちくらいだ。私のことを温かく迎えてくれたのは。
怖いわけじゃない。辛いわけじゃない。
慣れてしまって何も感じない。
兄たち以外には感情を見せることすらできなかった。
「シャインお兄ちゃん!!
リュミお姉ちゃん!!
ライお姉ちゃん!!
スパお兄ちゃん!!」
自分のまっさらな感情を、さらけ出したのはあれが最後だろう。
ライダーとエンペラーの前でだって、本当の自分は見せたことはない。


「……何をしている、ソレイユ。」
「あ、いや、申し訳ありませぬ。少々考え事を。」
あの男の声で我に返る。
……親の前でさえありのままではいられないとは、普通の家じゃありえないんだろうな。
―私は、ライダーとエンペラーのところに帰りたい―
本音は喉に突っかかって出てこない。
言ったら確実に殺される。
そして、確実に次のターゲットは二人になる。
馬鹿みたいだ。わかりきってるのに言いたいだなんて。
ここから開放されたいだなんて。
我儘で、馬鹿で、役立たず。
この男に知られたらそうまた罵られるんだろうか?
嫌だなぁなんて呑気に考えながら、私はあの男の後ろで膝をついた。






[水平線]




「……なぁ、エンペラー。」
ライダーが、眠ってしまった全員に布団をかけ、言う。
「ん?」
「ソレイユは、オレたち以外には嫌われちまったのかな。」
「何を言うんだ。」
わけわからん言葉にオレは、反射的にライダーの背中をひっぱたく。
「なにを弱気なことを言っている。
……そんな事があれば、オレたちが命を投げ出してでも殻となって守ればいいんだ。」
「木の実か。」
クックックと笑い声が漏れる。
面白いな。こいつ。それから木の実連想するか。
「げ。雨だ。めっっちゃ雷なってる。」
「うわ……あの時みたい。」
あの時、オレたちが出会ったあの日の夜は、こんな雷雨だった。
迷子になった後の母様の腕のあたたかさは忘れられない。
「ま、こういう日があってもいいんじゃねぇの?
ソレイユ取り戻すために不運も不幸も全部洗い流してくれてると思えば。」
確かに。これでソレイユが戻ってくるならいいんじゃないかな?
ゴロロロと雷がなり、やっぱりオレはライダーに抱きついた。
「やっぱり雷嫌いだ。」
「昔っからだな。」
優しく抱きしめてくれるライダーの腕の中は安心する。
ここにソレイユいてくれたら文句ないんだけどな……。
なんて思いながら、オレは眠りについた。



[水平線]


神様が怒っているような暗い空を見ながら、オレはどこかにいるであろうソレイユに語りかける。
「オレも、お前に隠してることいっぱいあったのにな。」
まだ言えてないんだよ。
いつか言いたかったのに、勇気でなくて言えてないんだよ。
一回奇跡が起きたとして。
一回またお前と会えたとして。
そしたら、お前のこと、さらって行ってでも取り戻してやるから。





[太字][斜体]隠し事だらけ 継ぎ接ぎだらけのHome, you know?[/斜体][/太字]

作者メッセージ

曲パロを久しぶりに書きました!!
斜線の太字が歌詞です!
作詞:藤原聡
作曲:藤原聡
ミックスナッツ

2024/08/06 15:56

ミコト
ID:≫ 8t/IaoonNB37w
コメント

通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

どういった部分が元作品と類似しているかを具体的に記入して下さい。

※できるだけ具体的に記入してください。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
タイトル
URL

この小説の著作権はミコトさんに帰属します

TOP