シンペラーチーム戦の後。
オレはエンペラーとスクエアのビル街の路地裏にいた。
家に帰る気になれず、たまには裏路地の方をぶらぶらしようと思ったのだ。
「こういうところが、スクエアにもあるんだな。」
「そうだな。」
発展しているスクエアも、一歩路地裏に入れば薄暗く不気味な裏の世界が姿を表す。
シティでもそうだったが、スクエアは発展しているからこその裏の世界の広さがある。
エンペラーはいいところの坊ちゃまだから知らないのも無理はないだろう。
「あいつは、こんなところに住んでいたのか。」
「あぁ。そう……だよな。」
昔からずっと、エンペラーはソレイユのことになると人が変わる。
そして、自分のことのように考える。
料理の栄養価、ベッドの柔らかさ、子守唄の音程。
果ては電球の形やらギアまでも管理したがる。
心配性にもほどがあるといいたい。
まぁいいところの子だからこそこだわれるものもあるのだろうが。
「寒かったろうな。」
「あぁ。」
「怖かったろうな。」
「雨が降ったら、命かけないと生きてけねぇよな。」
「肺炎起こす可能性もある。
なんでこんなところにいれたんだ……。」
落ち着け落ち着けとエンペラーを押さえる。
このままだとちょっとまずい方向へ動くぞ、こいつ。
あいつが無事帰ってきても、いろいろな意味で無事でいられるかどうか……。
いや、オレも何もしないという気にはなれないんだけどな。
「最初、あいつに会った時、ハイドラ持ってたよな。」
「子供の頃でハイドラントを持てる筋力には感心しきりだ。」
持っていたハイドラントを、ソレイユはいつだって離そうとしなかった。
確か、誰かの形見とか言ってたかな。
あいつに、家族と言えるやつがいたのにはびっくりした記憶がある。
だって実の親があれだからな。
「懐かしいよな〜。二人で喧嘩売りに行ったっけ。」
「あの時のあいつの顔は見ものだったな。」
夜の星空を眺めながら、カラカラと笑う。
あの時もこんな夜だったなと思い出しながら。
あれは、エンペラーがちょっと臆病で、
オレがちょっと強がりだった昔々のこと。
[水平線]
「本当に行くのか?」
不安げなエンペラーの頭を一発殴ってから走り出す。
「ここまで来たら退けねぇだろうが。」
「だからって殴らなくてもいいじゃないか。」
ぷくっと膨らませた顔には幼さが残る。
しかし、恐怖は微塵たりとて感じられない。
こいつらしいなと思いながら、ずしりと重いダイナモローラーを握りしめる。
エンペラーの手にはオレが持たせたスプラシューター。
まだ彼の代名詞のマニューバーは開発されてもいなかったのだ。
「いいのか?大丈夫なのか?」
「覚悟決めろ。最悪お前だけは守ってやれるから問題ねぇし。」
よくないというエンペラーの声を背に受けながら、オレは目的の家を視界におさめる。
見ーっけとつぶやくとオレは、エンペラーの腕を引っ張り木陰へと隠れる。
「エンペラー。行けるか。」
「はぁ……。わかった。行こう。」
諦めたように肩を落としたエンペラーは、身軽に手近な屋根に登ると、オレを呼んだ。
「行くんだろう。」
「もちろんだ。」
オレもダイナモを持ち上げ、屋根へと飛び移る。
そしてとりあえず作ってきた爆竹を庭に投げつける。
パパパンっと軽い音が響いた。
すぐに誰かが集まってくる。警備は厳しいとは思っていたが、これほどとは。
「何奴!?」
野太い声。冗談にも優しいかたぎのものとは思えないほど乱暴な声だ。
「オレか?オレは……あんたらの頭の娘に世話になっててな。
ちょっと親父さんへの挨拶さ。」
油断せぬようにダイナモローラーを構えつつできるだけ優しい声で言う。
エンペラーも背中を合わせ、隙をなくす。
「[小文字]ライダー。[/小文字]」
「[小文字]大丈夫だから。信じてくれ。[/小文字]」
外、内、前、後ろ。大丈夫。俺等ならきっと。
「……かかれっ!」
「来るぞ!!!」
襲ってきた相手を、オレはダイナモローラーで潰し上げる。
あっという間に気絶した人の山が出来上がる。
エンペラーもスプラシューターで目隠し及び登ってきたやつを落とす。
すぐに警備隊は片付いてしまった。
「手応えねぇ奴ら。」
「弱いな。」
トンっと庭に飛び降りると奥にいるであろうあいつに呼びかける。
「なぁ。わかってくれたろ?オレ等は強ぇ。
今日のこれは、宣戦布告だ。」
相手は何も返さない。
聞こえていないのかもしれない。
でもオレ等は今更止まりやしない。
「今度は本気で勝ちに行くぞ。
覚悟しとけ。」
そしてオレ等はスーパージャンプ。
家へと戻る。
エンペラーは、オレにもなにか言わせてくれと文句顔だったが、オレは満足だった。
[水平線]
「……飯でも食いに行くか。」
「あぁ。」
まだ、あの宣戦布告は終わってない。
オレ等とあいつの戦争は、まだ狼煙が上がったばかりだ。
オレはエンペラーとスクエアのビル街の路地裏にいた。
家に帰る気になれず、たまには裏路地の方をぶらぶらしようと思ったのだ。
「こういうところが、スクエアにもあるんだな。」
「そうだな。」
発展しているスクエアも、一歩路地裏に入れば薄暗く不気味な裏の世界が姿を表す。
シティでもそうだったが、スクエアは発展しているからこその裏の世界の広さがある。
エンペラーはいいところの坊ちゃまだから知らないのも無理はないだろう。
「あいつは、こんなところに住んでいたのか。」
「あぁ。そう……だよな。」
昔からずっと、エンペラーはソレイユのことになると人が変わる。
そして、自分のことのように考える。
料理の栄養価、ベッドの柔らかさ、子守唄の音程。
果ては電球の形やらギアまでも管理したがる。
心配性にもほどがあるといいたい。
まぁいいところの子だからこそこだわれるものもあるのだろうが。
「寒かったろうな。」
「あぁ。」
「怖かったろうな。」
「雨が降ったら、命かけないと生きてけねぇよな。」
「肺炎起こす可能性もある。
なんでこんなところにいれたんだ……。」
落ち着け落ち着けとエンペラーを押さえる。
このままだとちょっとまずい方向へ動くぞ、こいつ。
あいつが無事帰ってきても、いろいろな意味で無事でいられるかどうか……。
いや、オレも何もしないという気にはなれないんだけどな。
「最初、あいつに会った時、ハイドラ持ってたよな。」
「子供の頃でハイドラントを持てる筋力には感心しきりだ。」
持っていたハイドラントを、ソレイユはいつだって離そうとしなかった。
確か、誰かの形見とか言ってたかな。
あいつに、家族と言えるやつがいたのにはびっくりした記憶がある。
だって実の親があれだからな。
「懐かしいよな〜。二人で喧嘩売りに行ったっけ。」
「あの時のあいつの顔は見ものだったな。」
夜の星空を眺めながら、カラカラと笑う。
あの時もこんな夜だったなと思い出しながら。
あれは、エンペラーがちょっと臆病で、
オレがちょっと強がりだった昔々のこと。
[水平線]
「本当に行くのか?」
不安げなエンペラーの頭を一発殴ってから走り出す。
「ここまで来たら退けねぇだろうが。」
「だからって殴らなくてもいいじゃないか。」
ぷくっと膨らませた顔には幼さが残る。
しかし、恐怖は微塵たりとて感じられない。
こいつらしいなと思いながら、ずしりと重いダイナモローラーを握りしめる。
エンペラーの手にはオレが持たせたスプラシューター。
まだ彼の代名詞のマニューバーは開発されてもいなかったのだ。
「いいのか?大丈夫なのか?」
「覚悟決めろ。最悪お前だけは守ってやれるから問題ねぇし。」
よくないというエンペラーの声を背に受けながら、オレは目的の家を視界におさめる。
見ーっけとつぶやくとオレは、エンペラーの腕を引っ張り木陰へと隠れる。
「エンペラー。行けるか。」
「はぁ……。わかった。行こう。」
諦めたように肩を落としたエンペラーは、身軽に手近な屋根に登ると、オレを呼んだ。
「行くんだろう。」
「もちろんだ。」
オレもダイナモを持ち上げ、屋根へと飛び移る。
そしてとりあえず作ってきた爆竹を庭に投げつける。
パパパンっと軽い音が響いた。
すぐに誰かが集まってくる。警備は厳しいとは思っていたが、これほどとは。
「何奴!?」
野太い声。冗談にも優しいかたぎのものとは思えないほど乱暴な声だ。
「オレか?オレは……あんたらの頭の娘に世話になっててな。
ちょっと親父さんへの挨拶さ。」
油断せぬようにダイナモローラーを構えつつできるだけ優しい声で言う。
エンペラーも背中を合わせ、隙をなくす。
「[小文字]ライダー。[/小文字]」
「[小文字]大丈夫だから。信じてくれ。[/小文字]」
外、内、前、後ろ。大丈夫。俺等ならきっと。
「……かかれっ!」
「来るぞ!!!」
襲ってきた相手を、オレはダイナモローラーで潰し上げる。
あっという間に気絶した人の山が出来上がる。
エンペラーもスプラシューターで目隠し及び登ってきたやつを落とす。
すぐに警備隊は片付いてしまった。
「手応えねぇ奴ら。」
「弱いな。」
トンっと庭に飛び降りると奥にいるであろうあいつに呼びかける。
「なぁ。わかってくれたろ?オレ等は強ぇ。
今日のこれは、宣戦布告だ。」
相手は何も返さない。
聞こえていないのかもしれない。
でもオレ等は今更止まりやしない。
「今度は本気で勝ちに行くぞ。
覚悟しとけ。」
そしてオレ等はスーパージャンプ。
家へと戻る。
エンペラーは、オレにもなにか言わせてくれと文句顔だったが、オレは満足だった。
[水平線]
「……飯でも食いに行くか。」
「あぁ。」
まだ、あの宣戦布告は終わってない。
オレ等とあいつの戦争は、まだ狼煙が上がったばかりだ。
- 1.Prologue
- 2.マイペースキングは、今日も今日とてマイペース
- 3.弁当をちゃんと食え!!
- 4.新しい家
- 5.not本編 インペリアル&登場人物の紹介!
- 6.体調不良表現あり、ご注意!! NightとKing
- 7.サーモンランと、ライダーの憂鬱
- 8.濁る瞳
- 9.太陽
- 10.殺し屋の子
- 11.皇帝のチームのチームメイト
- 12.オレら5人で、最強チーム!?
- 13.初バトル
- 14.さいきょう皇帝様は親に頭が上がらない?
- 15.愛されたかった
- 16.二戦目 シンペラーチーム戦!?
- 17.オレ等の宣戦布告
- 18.あなた達が従うべきは
- 19.バトルロワイヤル・イヴ
- 20.バトロワ開始!?即三人戦!?
- 21.新たな皇帝と闇社会の子
- 22.キミを助けるために
- 23.番外編(?)曲パロ
- 24.戦い、開始。 皆の心
- 25.戦いのスタート地点
- 26.最強皇帝の従者たち
- 27.愚王と愚民、そして愚帝【前編】
- 28.愚王と愚民、そして愚帝【後編】
- 29.処刑の日
- 30.スプラマニューバーの帝王
- 31.みんなで帰ろう
- 32.大切な人
- 33.最終回 君に伝えたい