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死ネタ、BL表現、GL表現有。
非公式CP有り、地雷の方々、お帰りくださいませ。
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「起きろよい。」
兄の声で目を覚ます。
暗い暗い私の部屋に、唯一入ってこれる人物。
「もう朝ぁ?」
「朝だよい。……たまには外、出ねぇのかい?」
「出たくねぇ。海見たら、死ぬ気がする。」
それを兄も否定しきれないから、私の言葉を否定することはない。
「ニューゲートは?元気?」
「あぁ。」
この小さな部屋は、兄のいる医務室の直下に位置する。
たまにドタドタという音がするので、その時は怖くて布団にずっとくるまっている。
あぁ、どうしちゃったんだろ、私。
「無理はしなくていいからねぃ。」
「してねぇっての。」
「するから言ってるんだよい。馬鹿な妹は兄として守らなきゃねぃ。」
「私は馬鹿じゃねぇ。」
体を起こし、ベッドに座る。
暗い中でも、兄のパイナップル顔はよく分かる。
昔から変わらぬその目を、私は愛おしく思う。
「シャンクスは。バギーは。」
大好きな弟子たちの名前を上げる。
兄は私のデスクの上に食事をおくと、そのまま前を向かずに。
「シャンクスは暴れまくってるよい。命かけてな。」
「あの馬鹿野郎。」
命かけるところじゃねぇだろそこは。
そんな声は、あいつには届かない。
「バギーは……わからねぇ。」
「そうだよな。……ごめん。」
どこかで隠れて海賊やってるんだろうな。
そう、思い込む。
思い込む。
思い込む。
「大丈夫か?」
「うん。」
「食べれるか?」
「……今日はいいかな。」
「食べたくなったら、食べれば良いよい。」
食べる気がわかない。
作ってくれたサッチには悪いけど。
「ねぇ、マルコ。私、何日飯、食べてない?」
「……二週間と五日。今日でちょうど20日目だよい。」
普通の奴ならここまで生きてるのが不思議なんだけどねい。
ため息をつきながらそういう兄の声は、少しだけ震えていた。
「じゃあ、おれは帰るよい。なんかあったら呼べ。駆けつけるからよい。」
「大丈夫だよ。」
じゃあな、と手を振る兄。
ガチャリと閉まるドア。
ベッドに座り、日光にあたろうとしない私。
モビー・ディック号。私にとっても大切な船。
でも、私の家ではない。オーロでもそう思っていた。
私の帰るべき場所はここじゃない。
私が帰るべきなのは、スターヌウト号。
私は、あのバスターコールで死ぬべき人間だった。
けれど、私は生き延びた。この、能力のお陰で。
いくら傷つけようが、勝手に再生されるこの体のお陰で。
能力に寄って、所謂コピペが繰り返されているのが私の体。
成長できないし、傷つくこともない。
海に落ちようと力は抜けないし、ずっと潜ってても死にはしない。
「バカみたいな能力。」
強すぎるゆえに、珍しいゆえに、皆その弱点に気づかない。
この能力は、最強なんかじゃない。
むしろ最弱だ。人を、生に縛り付ける。
自由を奪う。
「こんな能力、ほしくなかった。」
泣くことすらもできないのは、
この能力のせい?
私の覚悟が足りないせい?
もう、訳わかんなくなっちゃった。
「あーあ。」
逃げろ、逃げろ、逃げろ。
何もかもから背中を向けて。
もういいじゃん?無理しなくても。
もういいじゃん?頑張らなくても。
「もういいじゃん。」
なんて言ったって、外に出る勇気は湧きゃしない。
死んだほうがマシ?
生きてるほうがマシ?
生きても地獄、死んでも地獄。
私の居場所はどこなんだ?
「ねぇ?」
どこにもいない誰かに、問の答えを求め。
返ってくるはずもない答えを期待して。
また今日も二度寝して。
我儘な私は今日も生きている。
「食べたい」「遊びたい」「太陽を見たい」「もう一度海風を浴びたい」
しかし欲は湧いて出るばかり。
我儘言うなと押し込めて。
今日もまた布団に潜り込んで。
「大丈夫か?」
ごめん、今日は。そう言ってまた隠れる。
馬鹿みたいだ。
「良いよい。無理すんな。」
無理なんてしてない。
私が我儘なだけだ。
ごめん、ごめん、ごめん。
今日も。明日も。明後日も。
私は過ぎた過去を追い求め、走る。
「ごめん、お兄ちゃん。」
もうこの世にいない家族を。
もうこの世にいない[漢字]船長[/漢字][ふりがな]キャプテン[/ふりがな]を。
手に入れたってすぐ失う仲間を。
私は今日も追い求める。
「大丈夫だよい。きっとまた、外に出れる。」
「うん。」
私の兄は、最強のドクター。
私の弟も、最強のドクターだった。
最強の音楽家だった。
その間に挟まれた私は、ただの無力な子供だ。
我儘で、馬鹿で、弱い。
「おれは、絶対にお前を見捨てねぇよい。」
「うん。」
知ってる、なんて言う軽口をたたけないのが嫌だった。
兄の声で目を覚ます。
暗い暗い私の部屋に、唯一入ってこれる人物。
「もう朝ぁ?」
「朝だよい。……たまには外、出ねぇのかい?」
「出たくねぇ。海見たら、死ぬ気がする。」
それを兄も否定しきれないから、私の言葉を否定することはない。
「ニューゲートは?元気?」
「あぁ。」
この小さな部屋は、兄のいる医務室の直下に位置する。
たまにドタドタという音がするので、その時は怖くて布団にずっとくるまっている。
あぁ、どうしちゃったんだろ、私。
「無理はしなくていいからねぃ。」
「してねぇっての。」
「するから言ってるんだよい。馬鹿な妹は兄として守らなきゃねぃ。」
「私は馬鹿じゃねぇ。」
体を起こし、ベッドに座る。
暗い中でも、兄のパイナップル顔はよく分かる。
昔から変わらぬその目を、私は愛おしく思う。
「シャンクスは。バギーは。」
大好きな弟子たちの名前を上げる。
兄は私のデスクの上に食事をおくと、そのまま前を向かずに。
「シャンクスは暴れまくってるよい。命かけてな。」
「あの馬鹿野郎。」
命かけるところじゃねぇだろそこは。
そんな声は、あいつには届かない。
「バギーは……わからねぇ。」
「そうだよな。……ごめん。」
どこかで隠れて海賊やってるんだろうな。
そう、思い込む。
思い込む。
思い込む。
「大丈夫か?」
「うん。」
「食べれるか?」
「……今日はいいかな。」
「食べたくなったら、食べれば良いよい。」
食べる気がわかない。
作ってくれたサッチには悪いけど。
「ねぇ、マルコ。私、何日飯、食べてない?」
「……二週間と五日。今日でちょうど20日目だよい。」
普通の奴ならここまで生きてるのが不思議なんだけどねい。
ため息をつきながらそういう兄の声は、少しだけ震えていた。
「じゃあ、おれは帰るよい。なんかあったら呼べ。駆けつけるからよい。」
「大丈夫だよ。」
じゃあな、と手を振る兄。
ガチャリと閉まるドア。
ベッドに座り、日光にあたろうとしない私。
モビー・ディック号。私にとっても大切な船。
でも、私の家ではない。オーロでもそう思っていた。
私の帰るべき場所はここじゃない。
私が帰るべきなのは、スターヌウト号。
私は、あのバスターコールで死ぬべき人間だった。
けれど、私は生き延びた。この、能力のお陰で。
いくら傷つけようが、勝手に再生されるこの体のお陰で。
能力に寄って、所謂コピペが繰り返されているのが私の体。
成長できないし、傷つくこともない。
海に落ちようと力は抜けないし、ずっと潜ってても死にはしない。
「バカみたいな能力。」
強すぎるゆえに、珍しいゆえに、皆その弱点に気づかない。
この能力は、最強なんかじゃない。
むしろ最弱だ。人を、生に縛り付ける。
自由を奪う。
「こんな能力、ほしくなかった。」
泣くことすらもできないのは、
この能力のせい?
私の覚悟が足りないせい?
もう、訳わかんなくなっちゃった。
「あーあ。」
逃げろ、逃げろ、逃げろ。
何もかもから背中を向けて。
もういいじゃん?無理しなくても。
もういいじゃん?頑張らなくても。
「もういいじゃん。」
なんて言ったって、外に出る勇気は湧きゃしない。
死んだほうがマシ?
生きてるほうがマシ?
生きても地獄、死んでも地獄。
私の居場所はどこなんだ?
「ねぇ?」
どこにもいない誰かに、問の答えを求め。
返ってくるはずもない答えを期待して。
また今日も二度寝して。
我儘な私は今日も生きている。
「食べたい」「遊びたい」「太陽を見たい」「もう一度海風を浴びたい」
しかし欲は湧いて出るばかり。
我儘言うなと押し込めて。
今日もまた布団に潜り込んで。
「大丈夫か?」
ごめん、今日は。そう言ってまた隠れる。
馬鹿みたいだ。
「良いよい。無理すんな。」
無理なんてしてない。
私が我儘なだけだ。
ごめん、ごめん、ごめん。
今日も。明日も。明後日も。
私は過ぎた過去を追い求め、走る。
「ごめん、お兄ちゃん。」
もうこの世にいない家族を。
もうこの世にいない[漢字]船長[/漢字][ふりがな]キャプテン[/ふりがな]を。
手に入れたってすぐ失う仲間を。
私は今日も追い求める。
「大丈夫だよい。きっとまた、外に出れる。」
「うん。」
私の兄は、最強のドクター。
私の弟も、最強のドクターだった。
最強の音楽家だった。
その間に挟まれた私は、ただの無力な子供だ。
我儘で、馬鹿で、弱い。
「おれは、絶対にお前を見捨てねぇよい。」
「うん。」
知ってる、なんて言う軽口をたたけないのが嫌だった。
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