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消失の帝王  〜とある女海賊の記録(ログ)〜

#25

not本編 ルナとヘリオス、太陽と月

おれは、ヘリオスが大好きだ。
明るくて、優しくて、あったかい、そんなヘリオスが大好きだ。
姉さまも大好きだけど、
「ルナ。」
馬鹿みたいに優しくて、一緒に歩けばホカホカする弟が大好きなんだ。
いつまでも一緒にいたい。
ヘリオスと、姉さまと一緒に生きていたい。
「ルナー!!遊ぼうぜ!!」
「ヘリオス!重いから降りろ!!この馬鹿弟!」
「遊ぼうぜ!!」
「姉さまも降りろ!!この馬鹿姉弟!!」
素直になれない口下手だから、そんなこといつもは言えないけれど。

とある日、ヘリオスが、敵との戦いで毒を食らって帰ってきた。
船内全員、大騒ぎ。
死ぬな、だの、この野郎、だの、いろんな声が聞こえる。
おれは船医だから、見ないという選択肢はなくて、
絶対痛いであろう治療にも、弟は笑顔で耐えていて。
「なんで泣かないんだよっ……!!」
こっちが泣くとか、マジでなんでだよ。
「こんなの痛くも痒くもないぜ!」
……いつもは、ひっついてきて、暑苦しくて、面倒な奴だけど。
こういうときは、頼もしくて。
「もっと痛くなるぞ。準備いいか?」
ニッて笑える余裕もできた。


でも、そうじゃなかった。
ヘリオスはちゃんと、痛みに耐えていた。
歯を食いしばって、泣き言一つ漏らさずに。
「痛かったら言えよ?」
なんて言ったって、言うこと聞いてくれやしない。
[漢字]兄[/漢字][ふりがな]ドクター[/ふりがな]の言うことくらい、聞いてくれたらどうだ。
こういう時も意地はってどうするんだ。
そう言いたいけど言えない自分がもどかしい。
「らっるらるら〜♪らっるらるら〜♪」
ヘリオスは何かを隠す時、必ず歌を歌う。
それこそ苦しげなしゃくりあげる声で。
「……。」
おれは、それを止める勇気さえわかない。
背中をさすってやることすらできない。
「ヘリオス。」
「あ、ルナ!おれは大丈夫だぞ!
それより、いつになったら飯食える!?」
そんな呑気なこと言うなよ。
真面目なおれが馬鹿みたいじゃないか。
「……あと二週間は我慢しろ。」
「に、二週間!?じゃ、じゃぁ……。70食は食いそこねてるじゃねぇか!」
「なんでそういうときだけ頭の回転はえぇんだよ!
その前に一日何食食う気だ!!」
馬鹿みたいに食う弟は、一日五食は食べる気らしい。
どんな胃袋をしているんだこいつ。
死にかけたって、食うんだな。
いや、いつだってこいつは、食べ物と、冒険と、姉さまのことだけ考えているのだろう。
そういうやつだ。
気楽なのが羨ましいほどに、
どうしておれたちは兄弟なのか、不思議なほどに。
「な、だからおれは、大丈夫だよ。ルナ。」
あぁこれじゃぁ、どっちが兄かわかりゃしない。
……でも、それでいいのかもしれない。
おれたちは双子。最悪の双子。
正反対で、そっくりな双子。
「……食いすぎんなよ。ヘリオス。」
おれたちは、いつだって、一緒だ。



[水平線]


血だらけのルナが、おれの顎に手を当てる。
「大丈夫だよ、大丈夫。」
呪文のようにそう唱えてやれば、ホッとしたのか、ルナは手を離す。
ルナはいつだって、何でも抱え込む。
一人で全て、抱え込んでしまう。
ルナは月。
知的で美しく、華麗な星。
おれは太陽。
元気で明るく、眩しい星。
どちらかが欠ければ、世界は終わってしまう。
「……きっとまた、おれはお前に会いに行くよ。」
わかってるよ。なんて笑いながら言って、おれの仲間を眺める。
「……こいつらも、絶対連れて行くから。」
「おれも、見つける。」
「「おれの目印は___!!!」」




[水平線]



「なぁ、トラ男〜!」
「何だ、麦わら屋。」
どーんとルフィがローに抱きつく。
「お前、いっつもモコモコ帽子かぶってんな。暑くねぇのか?」
「……別に。それに、昔から側にないと落ち着かねぇんだ。」
「ふーん。」
興味なさそうに、ルフィが頷く。
「お前こそ、なんで冬島でも素足に草履なんだよ。
いくら馬鹿でも痛ぇだろ。」
「おれのポリスーだ!」
「ポリシーな。」
小さな喧嘩が、今日も繰り広げられる。
世界は広い。海も広い。
けれど、その広い海の中で二人が出会ったのは、
―素足に草履、か。―
―白のモコモコ―
[漢字]運命[/漢字][ふりがな]偶然[/ふりがな]としか言いようがない。
―おれの目印は、素足に草履。―
―おれの目印は、白のモコモコ。―
《必ずまた、会おう!!!》
それは、約束の証。

作者メッセージ

ただの自己満です!!(ルフィとローの関係性が大好きな作者)
ちゃんと本編も書きますので、ご容赦ください!!

2024/06/29 06:02

ミコト
ID:≫ 8t/IaoonNB37w
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