会場が熱気に包まれている。
そりゃあそうだろう。最強の皇帝のお出ましなのだ。
連れてきたブルーチームもワイワイとはしゃいでいるしな。
いや、こいつらはもともとそういうものか?
そう思いながら[漢字]黄色[漢字]髪[/漢字][ふりがな]ゲソ[/ふりがな]の王サマ[/漢字][ふりがな]エンペラー[/ふりがな]と、最強皇帝を見据える。
三角形を作ったオレたちの配置。
オレたちは殺す気で構えているのに、どこか力の抜けたあいつの構え。
[漢字]髪[/漢字][ふりがな]ゲソ[/ふりがな]を隠すニットと、
顔を隠すバンダナ。
それでも隠すことのない蒼い目には、真剣な闘志が見えている。
『さぁ!!!今話題の3人の戦いだ〜!!』
重いダイナモを担ぎ上げ、準備を整える。
左を見ればエンペラーが頷いている。
あの作戦なら、あいつにちょっとは届くだろう。
『Ready……』
実況テンタクルズ、会場はスクエアの会場の中でも大きい方。
こんなに豪華なプライベートマッチ(プライベートかどうかは置いておいて)もないだろう。
のうのうとそんなことを考える暇などないのだが、大きな会場を見ればそんなことしか考えられなくなってしまう。
『Go!!!』
その一声で、オレたち三人は一斉に飛び出す。
オレの手にはダイナモローラーベッチュー、
エンペラーの手にはスプラマニューバーコラボ。
あいつの手にはスパッタリー・クリア。
一旦エンペラーはカーリングボムとスライドであいつと距離を取る。
オレもまずはローラーで場を制し、あいつを近くに寄せないよう細心の注意を払う。
スパッタリーの裏取りと、あいつの[漢字]人[/漢字][ふりがな]イカ[/ふりがな]離れした力は、相性がいい。
……あいつのトーピードが飛んでくる。今だ。
キラリ。エンペラーの頭が光る。
「[太字][斜体]スペシャルウェポン、ジェットパック[/斜体][/太字]!!」
オレもトーピードを叩き落とし、飛び上がる。
「[太字][斜体]スペシャルウェポン、ナイスダマ[/斜体][/太字]!!」
両サイドから挟んだスペシャル攻撃。
しかも上空からだから、射程の短いスパッタリーでは届かない。
両側から、ナイスダマとジェットパック。
逃さない、逃げさせない。
何百回とあいつと戦ってわかったこと。
一発で仕留めなきゃ。
「いくぞ!!」「命令するな、愚民!!」
二人で一斉にスペシャルをお見舞いする。
けれどあいつはニヤッと笑って、飛び上がる。
2つのスペシャルの狙いが外れた。
そのままあいつは壁を蹴りながらエンペラーに迫る。
当然だろう。まだジェットパックには弾が残ってる。
先に潰したほうが得だ。
何が起きたのかわかっていないエンペラーを、あいつのスパッタリーが撃ち抜く。
「ゲームオーバー!」
楽しそうな、あいつの声が告げる。
こちらはもう、着地するまで無防備。
飛んで火に入る夏の虫というやつだ。
オレの着地地点にあいつが入る。
ダイナモを構えようにも、遅い。
ドドドッ!!三発をもろに食らう。
気がついたときには、スタート地点に立っていた。
『し、試合終了!!勝ったのは、皇帝インペリアル!!!』
あぁ、また負けたのか。何回目だ?
数え切れないくらい負けた気がする。
「やっぱ強ぇな……。」
「まだまだ強くならなくては。」
エンペラーとオレの声が重なる。
あいつはそんなオレたちに小さく笑いかける。
「結構持つようになってきたな。」
「……まだまだだ。」
そう言うエンペラーとオレの手を叩くと、アイツは向こうへ去っていく。
それは、オレたちにしかわからない合図。
「ライダー!!!!」
戻っていきなり降ろされそうになるズボンをなんとか抑える。
手をかけられなかったエンペラーも、条件反射でズボンを抑えている。
「すごかったよー!!」
「その手をどけろ。」
そう言ってやれば意外と素直に手をどけてくれる。
オレは、一つため息をつき、上から見える、競技場にくっつく小さな控室の中を見る。
やっぱり一人でポツリと座っている。
全く。あいつは。
「行くぞ、愚民。」
オレより先にエンペラーが、言う。
オレの手を引っ張り、観客席から下へと飛び降りる。
「?!!?」
「エンペラー(くん)?!ライダー(くん)?!」
上の方から困惑の声が聞こえる。
……オレもそうだ。
[漢字]こいつ[/漢字][ふりがな]エンペラー[/ふりがな]のマイペースっぷりには昔から困らされたから今はどうとでもないが……。
「……ライダー、弁当は?」
とんっと綺麗に着地して、[打消し]オレはエンペラーの背中に激突し[/打消し]エンペラーが聞く。
いつもは愚民愚民うるさいが、俺と二人だけ、あいつと三人だけの時は名で呼ぶ。
オレもそんな感じだから気にしていない。
ってか、お前が腹減っただけかよ。
「あるぜ。控室の鞄の中。……行くぞ。」
今回はオレが引っ張ってやる。
幼い時、いつもこうやっていたなと思い出す。
顔がまだヒリヒリと痛むが気にしない。
[漢字]こいつ[/漢字][ふりがな]エンペラー[/ふりがな]と、きっとあいつも腹を空かせてる。
オレの弁当は、(まともに自炊できないくせに家を出て修行中の[漢字]こいつ[/漢字][ふりがな]エンペラー[/ふりがな]にとっては特に)重要な栄養補給源なのである。
「なんでオレがお前をおぶんなきゃなんねぇんだよ!?」
「いいだろ、ライダー。オレはまず歩けん。」
そこまで腹を空かせてたなら先に言えと言うまでもなく、エンペラーはオレに体重を預ける。
そのうちにスースーと寝息を立て始める始末。
違う、そうじゃない。寝るな。起きろ。このマイペースキング。
なんて心の叫びが聞こえるはずもなく、その場に捨て置くこともできないオレは、わがままな王サマを背負って控室へと急ぐ。
そりゃあそうだろう。最強の皇帝のお出ましなのだ。
連れてきたブルーチームもワイワイとはしゃいでいるしな。
いや、こいつらはもともとそういうものか?
そう思いながら[漢字]黄色[漢字]髪[/漢字][ふりがな]ゲソ[/ふりがな]の王サマ[/漢字][ふりがな]エンペラー[/ふりがな]と、最強皇帝を見据える。
三角形を作ったオレたちの配置。
オレたちは殺す気で構えているのに、どこか力の抜けたあいつの構え。
[漢字]髪[/漢字][ふりがな]ゲソ[/ふりがな]を隠すニットと、
顔を隠すバンダナ。
それでも隠すことのない蒼い目には、真剣な闘志が見えている。
『さぁ!!!今話題の3人の戦いだ〜!!』
重いダイナモを担ぎ上げ、準備を整える。
左を見ればエンペラーが頷いている。
あの作戦なら、あいつにちょっとは届くだろう。
『Ready……』
実況テンタクルズ、会場はスクエアの会場の中でも大きい方。
こんなに豪華なプライベートマッチ(プライベートかどうかは置いておいて)もないだろう。
のうのうとそんなことを考える暇などないのだが、大きな会場を見ればそんなことしか考えられなくなってしまう。
『Go!!!』
その一声で、オレたち三人は一斉に飛び出す。
オレの手にはダイナモローラーベッチュー、
エンペラーの手にはスプラマニューバーコラボ。
あいつの手にはスパッタリー・クリア。
一旦エンペラーはカーリングボムとスライドであいつと距離を取る。
オレもまずはローラーで場を制し、あいつを近くに寄せないよう細心の注意を払う。
スパッタリーの裏取りと、あいつの[漢字]人[/漢字][ふりがな]イカ[/ふりがな]離れした力は、相性がいい。
……あいつのトーピードが飛んでくる。今だ。
キラリ。エンペラーの頭が光る。
「[太字][斜体]スペシャルウェポン、ジェットパック[/斜体][/太字]!!」
オレもトーピードを叩き落とし、飛び上がる。
「[太字][斜体]スペシャルウェポン、ナイスダマ[/斜体][/太字]!!」
両サイドから挟んだスペシャル攻撃。
しかも上空からだから、射程の短いスパッタリーでは届かない。
両側から、ナイスダマとジェットパック。
逃さない、逃げさせない。
何百回とあいつと戦ってわかったこと。
一発で仕留めなきゃ。
「いくぞ!!」「命令するな、愚民!!」
二人で一斉にスペシャルをお見舞いする。
けれどあいつはニヤッと笑って、飛び上がる。
2つのスペシャルの狙いが外れた。
そのままあいつは壁を蹴りながらエンペラーに迫る。
当然だろう。まだジェットパックには弾が残ってる。
先に潰したほうが得だ。
何が起きたのかわかっていないエンペラーを、あいつのスパッタリーが撃ち抜く。
「ゲームオーバー!」
楽しそうな、あいつの声が告げる。
こちらはもう、着地するまで無防備。
飛んで火に入る夏の虫というやつだ。
オレの着地地点にあいつが入る。
ダイナモを構えようにも、遅い。
ドドドッ!!三発をもろに食らう。
気がついたときには、スタート地点に立っていた。
『し、試合終了!!勝ったのは、皇帝インペリアル!!!』
あぁ、また負けたのか。何回目だ?
数え切れないくらい負けた気がする。
「やっぱ強ぇな……。」
「まだまだ強くならなくては。」
エンペラーとオレの声が重なる。
あいつはそんなオレたちに小さく笑いかける。
「結構持つようになってきたな。」
「……まだまだだ。」
そう言うエンペラーとオレの手を叩くと、アイツは向こうへ去っていく。
それは、オレたちにしかわからない合図。
「ライダー!!!!」
戻っていきなり降ろされそうになるズボンをなんとか抑える。
手をかけられなかったエンペラーも、条件反射でズボンを抑えている。
「すごかったよー!!」
「その手をどけろ。」
そう言ってやれば意外と素直に手をどけてくれる。
オレは、一つため息をつき、上から見える、競技場にくっつく小さな控室の中を見る。
やっぱり一人でポツリと座っている。
全く。あいつは。
「行くぞ、愚民。」
オレより先にエンペラーが、言う。
オレの手を引っ張り、観客席から下へと飛び降りる。
「?!!?」
「エンペラー(くん)?!ライダー(くん)?!」
上の方から困惑の声が聞こえる。
……オレもそうだ。
[漢字]こいつ[/漢字][ふりがな]エンペラー[/ふりがな]のマイペースっぷりには昔から困らされたから今はどうとでもないが……。
「……ライダー、弁当は?」
とんっと綺麗に着地して、[打消し]オレはエンペラーの背中に激突し[/打消し]エンペラーが聞く。
いつもは愚民愚民うるさいが、俺と二人だけ、あいつと三人だけの時は名で呼ぶ。
オレもそんな感じだから気にしていない。
ってか、お前が腹減っただけかよ。
「あるぜ。控室の鞄の中。……行くぞ。」
今回はオレが引っ張ってやる。
幼い時、いつもこうやっていたなと思い出す。
顔がまだヒリヒリと痛むが気にしない。
[漢字]こいつ[/漢字][ふりがな]エンペラー[/ふりがな]と、きっとあいつも腹を空かせてる。
オレの弁当は、(まともに自炊できないくせに家を出て修行中の[漢字]こいつ[/漢字][ふりがな]エンペラー[/ふりがな]にとっては特に)重要な栄養補給源なのである。
「なんでオレがお前をおぶんなきゃなんねぇんだよ!?」
「いいだろ、ライダー。オレはまず歩けん。」
そこまで腹を空かせてたなら先に言えと言うまでもなく、エンペラーはオレに体重を預ける。
そのうちにスースーと寝息を立て始める始末。
違う、そうじゃない。寝るな。起きろ。このマイペースキング。
なんて心の叫びが聞こえるはずもなく、その場に捨て置くこともできないオレは、わがままな王サマを背負って控室へと急ぐ。
- 1.Prologue
- 2.マイペースキングは、今日も今日とてマイペース
- 3.弁当をちゃんと食え!!
- 4.新しい家
- 5.not本編 インペリアル&登場人物の紹介!
- 6.体調不良表現あり、ご注意!! NightとKing
- 7.サーモンランと、ライダーの憂鬱
- 8.濁る瞳
- 9.太陽
- 10.殺し屋の子
- 11.皇帝のチームのチームメイト
- 12.オレら5人で、最強チーム!?
- 13.初バトル
- 14.さいきょう皇帝様は親に頭が上がらない?
- 15.愛されたかった
- 16.二戦目 シンペラーチーム戦!?
- 17.オレ等の宣戦布告
- 18.あなた達が従うべきは
- 19.バトルロワイヤル・イヴ
- 20.バトロワ開始!?即三人戦!?
- 21.新たな皇帝と闇社会の子
- 22.キミを助けるために
- 23.番外編(?)曲パロ
- 24.戦い、開始。 皆の心
- 25.戦いのスタート地点
- 26.最強皇帝の従者たち
- 27.愚王と愚民、そして愚帝【前編】
- 28.愚王と愚民、そして愚帝【後編】
- 29.処刑の日
- 30.スプラマニューバーの帝王
- 31.みんなで帰ろう
- 32.大切な人
- 33.最終回 君に伝えたい