閲覧前に必ずご確認ください
ネタバレあり注意
夢小説設定
×
見つけた。
たった数秒間だけだった。
私は、たった一人の家族をそこに見た。
いや、家族全員をそこに見た。
「……ルナ?」
その青年は、私を見る。
「人違いじゃないか?」
彼は表情を変えず、そう言った。
[水平線]
ことは、数日前に遡る。
私達の初ライブ。ウタも大きくなったし、やってもいいだろうと判断して、私の故郷、ナイトランドで行うことにしたのだった。
観客席、ステージなどなど、私が作成して、準備は万全。
観客も、思った以上の人々が来てくれた。
『海賊も、海軍も、普通の人も、みんなおいで!ライブでは仲良くしよう!』
『喧嘩はダメだぞ。喧嘩したら私達が止めるからな?』
なんて言っておいたから喧嘩はないだろう。
むしろ熱狂しすぎて怪我人が出ないか心配であるほどに。
ここはずっと夜の島。
いつもは真っ暗なはずなのに、今日ばかりは明かりがつき、まるで昼間のようだった。
「よーし!!じゃあ一曲目!いっちゃおうか!!」
ウタの威勢のよい声が響く。
🎶 ♫ ♪
私はいつもどおり地面に巨大なピアノを出現させ、ステップで音楽を奏でる。
ウタの曲は、観客を魅了し、一人ひとりをウタの世界へ引き込んでいく。
「[斜体]信じてるわ キミのこと[/斜体]」
曲をつくり始めたときは、ウタが徹夜始めたり、私が配信をすっぽかしたりと大変だった。
けれど、楽しかった。
「[斜体]私は キミの信じた私? キミが守った私? 私にはわからないよ[/斜体]」
たった一言、私が歌う。私が歌うのは、たったこれだけ。
これだけが、私の言いたかったこと。
この曲の名前は……。
「[斜体]ずっと 信じてるわ[/斜体]」
〈Natural chart〉
「みんな〜!!ありがとー!!」
「ありがとな。」
もういない、仲間に送る、私の[漢字]うた[/漢字][ふりがな]メッセージ[/ふりがな]。
「じゃあ、二曲目いっくよー!!」
五曲は歌っただろうか。これで午前の部が終了だ。
午後の部は休憩を挟んでもう少し後だ。
「ウタ、寝ちゃったなぁ。」
控室のベッドでクークーと眠るウタを私は眺める。
ウタウタの実の能力を[漢字]最大限[/漢字][ふりがな]フル[/ふりがな]活用してのライブだ。
疲れて当然だろう。
「おやすみ。ウタ。」
ウタに毛布をかけ、トントンとしてから控室を出る。
ウタを邪魔しちゃ悪いし、屋台で暇を潰そうか。そう考えたのだ。
覇王色と見聞色をうまく使い、気配を消す。
髪型だって私が創ったものだから、衣装を着替えてもとに戻せば全くの別人になる。
声だって、私だと認識しづらくなるんだ。
と変装のできる限りを尽くして私は外に出た。
[水平線]
そうして、【彼】に出会ったのだった。
「トラ男!あっちにうまそうな肉あった!」
「一人で食えよ。」
太陽のような明るい声の少年が、彼を呼ぶ。
少年の呼びかけに、彼は、興味なしと言うかのように向こうを向き、歩き出す。
「焼きおにぎりもあったんだ!一緒に食べよう!」
そんなことはお構いなしに、彼の腕を少年が掴む。
少年の腕は、まるでゴムのように伸びていた。
「……はぁ。行くぞ。麦わら屋。」
諦めたように肩を落とし、少年の指差す方へ歩き出した彼を、私は呼び止められなかった。
「……ルナ?ヘリオス……?」
姿が重なって、ぐらついて、離れて、ぐちゃぐちゃで。
―姉様!―
―●●。いい子ね。―
―お前の名前は、●●だ!―
体が、ふらつく。風景が、ぼやける。
何なんだ、この気持ち?
止めようと思った。踏みとどまろうと思った。
でも、止められなかった。
ガシッ
私の腕が、青年たちを抱きしめた。
「うおっ!?」「!?!?」
青年たちの顔が困惑に満ちる。
でも私は、そんなことにかまっていられなかった。
「ルナ……ヘリオス……。」
青年たちを抱きしめたまま、掴む力を強くする。
彼らは困惑の表情のまま、私を見つめる。
「おかえり!!」
なんて、言ったって、君たちは戻ってこやしないのに。
たった数秒間だけだった。
私は、たった一人の家族をそこに見た。
いや、家族全員をそこに見た。
「……ルナ?」
その青年は、私を見る。
「人違いじゃないか?」
彼は表情を変えず、そう言った。
[水平線]
ことは、数日前に遡る。
私達の初ライブ。ウタも大きくなったし、やってもいいだろうと判断して、私の故郷、ナイトランドで行うことにしたのだった。
観客席、ステージなどなど、私が作成して、準備は万全。
観客も、思った以上の人々が来てくれた。
『海賊も、海軍も、普通の人も、みんなおいで!ライブでは仲良くしよう!』
『喧嘩はダメだぞ。喧嘩したら私達が止めるからな?』
なんて言っておいたから喧嘩はないだろう。
むしろ熱狂しすぎて怪我人が出ないか心配であるほどに。
ここはずっと夜の島。
いつもは真っ暗なはずなのに、今日ばかりは明かりがつき、まるで昼間のようだった。
「よーし!!じゃあ一曲目!いっちゃおうか!!」
ウタの威勢のよい声が響く。
🎶 ♫ ♪
私はいつもどおり地面に巨大なピアノを出現させ、ステップで音楽を奏でる。
ウタの曲は、観客を魅了し、一人ひとりをウタの世界へ引き込んでいく。
「[斜体]信じてるわ キミのこと[/斜体]」
曲をつくり始めたときは、ウタが徹夜始めたり、私が配信をすっぽかしたりと大変だった。
けれど、楽しかった。
「[斜体]私は キミの信じた私? キミが守った私? 私にはわからないよ[/斜体]」
たった一言、私が歌う。私が歌うのは、たったこれだけ。
これだけが、私の言いたかったこと。
この曲の名前は……。
「[斜体]ずっと 信じてるわ[/斜体]」
〈Natural chart〉
「みんな〜!!ありがとー!!」
「ありがとな。」
もういない、仲間に送る、私の[漢字]うた[/漢字][ふりがな]メッセージ[/ふりがな]。
「じゃあ、二曲目いっくよー!!」
五曲は歌っただろうか。これで午前の部が終了だ。
午後の部は休憩を挟んでもう少し後だ。
「ウタ、寝ちゃったなぁ。」
控室のベッドでクークーと眠るウタを私は眺める。
ウタウタの実の能力を[漢字]最大限[/漢字][ふりがな]フル[/ふりがな]活用してのライブだ。
疲れて当然だろう。
「おやすみ。ウタ。」
ウタに毛布をかけ、トントンとしてから控室を出る。
ウタを邪魔しちゃ悪いし、屋台で暇を潰そうか。そう考えたのだ。
覇王色と見聞色をうまく使い、気配を消す。
髪型だって私が創ったものだから、衣装を着替えてもとに戻せば全くの別人になる。
声だって、私だと認識しづらくなるんだ。
と変装のできる限りを尽くして私は外に出た。
[水平線]
そうして、【彼】に出会ったのだった。
「トラ男!あっちにうまそうな肉あった!」
「一人で食えよ。」
太陽のような明るい声の少年が、彼を呼ぶ。
少年の呼びかけに、彼は、興味なしと言うかのように向こうを向き、歩き出す。
「焼きおにぎりもあったんだ!一緒に食べよう!」
そんなことはお構いなしに、彼の腕を少年が掴む。
少年の腕は、まるでゴムのように伸びていた。
「……はぁ。行くぞ。麦わら屋。」
諦めたように肩を落とし、少年の指差す方へ歩き出した彼を、私は呼び止められなかった。
「……ルナ?ヘリオス……?」
姿が重なって、ぐらついて、離れて、ぐちゃぐちゃで。
―姉様!―
―●●。いい子ね。―
―お前の名前は、●●だ!―
体が、ふらつく。風景が、ぼやける。
何なんだ、この気持ち?
止めようと思った。踏みとどまろうと思った。
でも、止められなかった。
ガシッ
私の腕が、青年たちを抱きしめた。
「うおっ!?」「!?!?」
青年たちの顔が困惑に満ちる。
でも私は、そんなことにかまっていられなかった。
「ルナ……ヘリオス……。」
青年たちを抱きしめたまま、掴む力を強くする。
彼らは困惑の表情のまま、私を見つめる。
「おかえり!!」
なんて、言ったって、君たちは戻ってこやしないのに。
- 1.始まりの時【前編】
- 2.始まりの時【後編】
- 3.11年後
- 4.私の記憶(メモリー)、お前らの記録(ログ)
- 5.オーロジャクソンの日常より
- 6.思い出そして、現在の姿
- 7.破壊の王の世界へ 堕ちる
- 8.ユートピア 私が望むもの
- 9.Rigel / nautical chart!!
- 10.うたの始まり
- 11.ウタ&リズム 〜歌の女王と踊りの皇帝〜
- 12.キミへ伝えるメッセージ
- 13.弟たち
- 14.ライブ開始! 行動開始!
- 15.負け惜しみ?
- 16.最高地点、最高のライブ
- 17.永久愛歌
- 18.リゲルの記憶 そして真実
- 19.not本編 遅めの夢主紹介!!
- 20.笑いの地獄へようこそ
- 21.だから私達は最強
- 22.継がれる記憶
- 23.解放の戦士、破壊の皇帝
- 24.伝えたい言葉
- 25.not本編 ルナとヘリオス、太陽と月
- 26.凍れ、わが仇よ
- 27.邪神の子ども、歌の魔王宿す破壊の女神
- 28.ドラゴンキラー、ライト
- 29.最高のアンコールを
- 30.最終話 不死鳥の語る、消失の帝王