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ネクストステージ! 最強の国の秘密

#39

宰相たちの墓場【前編】

ラクレスは地下で一人呆然と立っていた。
五人の宰相が走り去った方をずっと見ていた。
全てが終わるのだ。今日。……全てが終わり、また、始まる。
ヤンマはどう思うのだろう。私を恨むだろうか。もう恨んでいるか。
ロゼアを滅ぼすと躍起になるだろうか。やりすぎないことを願おう。
隣にそっと寄り添うスズメは、自分よりずっと、覚悟は決まっているように見える。
「……私は、王であれただろうか。」
「えぇ。ラクレス様は、きっと、アオハ様が考える主君であり、王であったのでしょう。」
妻の笑顔に、どれほど救われたかわからない。
ラクレスはぐっと手を握りしめた。
五人の宰相は目覚めた。あとは彼らに任せるしかない。
これは宰相の戦いだ。宰相が繋いできたバトンだ。
王がやすやすと足を突っ込んでいいわけがない。
でも、それでも。ラクレスはZEROに手をかけた。
「……宰相を、仲間を、親友を。なぜ見捨てなければならない。」
たった一人の【仲間】であった。
たった一人の【親友】であった。
もはや【家族】ですらあった。自覚していないだけで。
自分はやっぱり諦められない。ラクレスはわかっていた。
諦められないのに、助けるための力がない。
ずっと、ずっと、ずっと。
母親の時も。コーサスの時も。ギラの時も。『神の怒り』の時も。
バグナラクの進行の時も。……宇蟲王の時さえも。
何度人のいないところで願ったか、叫んだか、泣いたか、想像もつかない。
なのに、運命は残酷で。自分に息つく暇を与えなかった。
半分狂っていたのかもしれない。というか狂ったかもしれない。……アオハがいなければ。
大切だった。妹のようだった。守りたいと思った。けれど守られてばかりだった。
笑うその顔が。好きで好きで仕方なかった。
「ラクレス様がそう思うのであらば、それに従い、行動なさいませ。」
はっと、芯の通ったその言葉で我に返る。
「貴方様は王。しかし邪智暴虐の王でございましょう?
ならば、世界の理など知ったことではありません。自らの思いのとおりに、行動なさいませ。」
真っ直ぐ、真っ直ぐ。彼女はラクレスを見つめていた。
そうだ。ならば、もう、やることは決まっている。
「スズメ!避難民の誘導を優先!兵たちを手伝ってやってくれ!」
「わかりましたわ。」
スズメに指示を出し、私たちは出口へ急ぐ。
走ればそこまで長い距離ではない。
別れる寸前、彼女は振り向いて、真面目な顔で言った。。
「……アオハ様を、よろしくお願い致します。」
ラクレスは、言葉を返さず頷くことで、返事とした。


[水平線]

外の状況は思ったより良かった。
なぜか兵たち(人形であったであろう土)が真ん中に道を作ったように避けて転がされている。
騒ぎを聞くに、もう戦いは始まってるようだ。
急がなければ。既にサクトたちと相対しているのだとしたら時間はもうないぞ。
いそげ、急げ。キングオージャーレガシーが見える場所へ。
そこが、そこが___




宰相たちの墓場になってしまうのだから。


・・・
一方その頃 宰相たちは。

「やるなぁ、おい、」
「6対1とは卑怯な………。」
サクトと戦っていた。
まだ世界に出てきて数分しか経っていないからか、宰相たちの動きは鈍い。
アオハはアオハで、アドレナリンが切れてきて肩で息をしている。
「何をする気だ?俺達は死んでも生き返るぞ。
体の予備など、命の予備など、無限にある。」
余裕を持って、サクトはいう。
ラポネへの恐怖は残れど、争いの国を生き抜いてきた王である。
「命を、何だと思っている?」
最初にキレたのは美と医療の国イシャバーナ出身のフォリア。
ぴきりと青筋が立つ。がサクトはひょうひょうとかわしてニコっと笑う。
あぁ、やはり。このままにしてくのは危ないか。
アオハはそうっと、しかし確実に、ポケットの中のボタンを押した。

作者メッセージ

ちょーっぜつおひさです!!!!!
お休みしとってすんませんでした!
またゆっくり書いていきます!
ってなわけで〜?see you again!

2025/07/21 20:10

ミコト
ID:≫ 8t/IaoonNB37w
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