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ネクストステージ! 最強の国の秘密

#38

ラポネ・リバナラクという男

ラポネ・リバナラクは実際、シュゴッダムが嫌いである。
自らの故郷を滅ぼした悪者の下劣な国だとも思っている。
それでも、宰相となったのは、王、ライニオール・ハスティーを心から尊敬していたからで。
彼のことを一生かけて守ると誓ったからには、それを反故にすることなどできないからでもある。
「俺を恨むか?ラポネ。」
とある日、玉座に座ったライニオールは言った。
前の日に、バグナラクの地上軍が壊滅したばかりだった。
「あんたは恨まない。俺は、【人】を恨む。」
ラポネは全人類を恨むことで、ライニオールへの恨みをなくした。
ライニオールとラポネの関係性は、ただの主従ではなかったのである。
守り、守られ、教え、教えられ。恨み、恨まれ。
互いに互いはなくてはならない存在だった。

[水平線]

「久しいな、サクト?」
「ラポネ……!?貴様がなぜそこにいる!!!」
ラポネはサクトを倒す気なんぞさらさらなかった。
そんな面倒なこと誰がやる、といった状態だ。
彼をやる気にさせたのは、ラクレスのその瞳なくして語れない。
―始祖の宰相様、どうか、我が親友に力をお貸しください―
「[小文字]まるで僕みたいだったな。[/小文字]」
ラポネは自分とラクレスを、重ねていた。
親友を守るためなら何でもするというところが、本当にそっくりだと思った。
「ちょっとだけ信じてみることにしたんだ。人間を。」
サクトにとって、それは死刑宣告であった。
人嫌いの宰相が、ここまで人間に協力するとは思えなかった。
なにかある。こいつは偽物かもしれない。
でも………。どれだけ確認してみても、目の前にいる宰相は本物だ。
「我が名は、始祖の宰相ラポネ・リバナラク!!
侵略者よ、我らにひれ伏し、首を捧げよ!!」
たったひとりでどうにかなる問題ではない。
サクトはそう直感した。しかも、相手は喧嘩上手の宰相六人である。
敵いっこあるまい。逃げるか。決意した瞬間だった。
「逃げるな。」
ラポネの背中についた触腕が伸びて、サクトを捕まえた。
何も言わせず、ラポネは彼を打ち据えた。
「逃げるな卑怯者。我らが生きてきた苦しみが貴様にわかるか?あ?
貴様らの復活に備え、大切な主をおいてきた気持ちがわかるのか?」
ラポネのその言葉には、少々の(八つ当たりとも言える)恨みが混ざっていたのは言うまでもない。
サクトは俺に怒るの筋違いじゃね?と思いながらもラポネの圧に恐怖し、震えていた。
後ろの宰相五人組は、あっちゃっちゃーと腕を組んで呆れ顔。
レガシーを出すまでもなさそうだ。
「さぁ?どうする、宝石の王サマ?」
日はすでにとっぷりと暮れている。
ラポネの顔は暗闇に紛れ不気味さすらも感じられた。
宰相たちはラポネに少しばかりの恐怖を抱くのであった。

2025/03/09 16:27

ミコト
ID:≫ 8t/IaoonNB37w
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