「おおっ!!ひっろ!!明るっ!!すご!!」
「こんなにも明るかったのか。」
二人を引き連れながら、前を歩くヤンマは頭を抱えていた。
とかく情報量が多すぎる。
19年間、探しても見つからなかった姉がそばにいること。
いつの間にか彼女がシュゴッダムの宰相になっていること。
その主がラクレスであること。
「ヤンマ、すごいな!さっすが私の弟!!」
「……姉ちゃんとじいちゃんが色々教えてくれたからだろ。」
そっけなく返すが舌はうまく回らない。
まず、彼女は何を伝えるために自分たちを選んだのか、ヤンマにはさっぱりわからない。
人を救いたいならヒメノや裁判長が適任だろう。
ロゼアを欺きたいのならカグラギやジェラミー。
なぜ俺達が。ヤンマはそう思わざるを得なかった。
「さ、[漢字]茶菓子[/漢字][ふりがな]スナック[/ふりがな]も買ったし城へ行きますか、総長様?」
「太っても知らねーからな、姉ちゃん。」
ガっとアオハのハイキックをくらい、ヤンマは二、三歩下がる。
「そういうの良くない。」
「いっっっで………。」
ズキズキと痛む片腹をさすりながら、ヤンマはなんとか立ち上がる。
「あわわ……や、ヤンマ、大丈夫?」
「あぁ、問題ねえ。」
「あ〜………でもヤンマ。流石にああいうこと言っちゃだめだと思う。」
なんでこういうときだけ空気読めんだよ。その言葉はヤンマの喉元で消えた。
「置いてくぞ、三人共。」
「あー!!待て、ラクレス!!」
姉は自らよりもラクレスにべったりで。こういう、なんていうんだろう。
心の奥底から、熱いものがこみ上がってきた。
「[小文字]なんで。[/小文字]」
俺だけの姉ちゃんだ。なのになのに。なんで。
ヤンマ・ガストは【シスコン】という言葉を、まだ知らない。
[水平線]
「うん、いい城だね。」
アオハはくるりと一回転すると、玉座の方を向いた。
「さぁ、話を始めようか。」
まるで知恵者のように、アオハは持っていた剣をカンっと床に突き刺す真似をする。
「2000年の昔々。世界には6人の王と1人の宰相がいた。
宰相の名はラポネ・リバナラク。バグナラクの王子だった。」
空間に六色の光の玉と、金色の正方形が姿を表す。
「彼は祖国を愛していた。
しかしそれと同時に、シュゴッダムのことも愛していた。
彼は悩んだ挙げ句、シュゴッダムに味方した。
実の父を殺すという大罪を犯してさえも、主君を選んだ。」
「……そんな。」
ギラはアオハを見つめる。
ただ淡々と言葉を紡ぎ出す彼女に、驚き、慄きながら。
「俺にはわかんねぇな。父親も主君って存在も、知らねぇから。」
ヤンマはアオハと同じ顔をしている。
いや、むしろこっちのほうが無表情だ。
「……世界は、彼を赦すことをしなかった。
ラポネは宰相として、次は地上にバグナラクとともに存在していたロゼアの討伐に追われた。
そこでも彼は、多くの血を流させた。ライニオールと共に。」
ライニオール、という言葉に二人はピクリと動く。
それに合わせて光の玉がヒュンヒュンと空を舞い始める。
「ラポネはライニオールの命に従い、ロゼアを封印した。
【六人の宰相生まれし時、世界は救われる】という予言を残して。」
「その後、シュゴッダムは宰相を何十年に一度か各国から選んだ。
アオハは最後の6人目だな。」
宰相のことは一通り話したと言わんばかりに光の玉は消える。
「姉ちゃん、なんで俺達だったんだ?」
ヤンマはここぞとばかりに質問をぶつける。
「なぜ他の王たちじゃなくて、俺達だったんだ?」
アオハは一瞬目を伏せたが、すぐにヤンマとギラの方を向いた。
「お前たちにしか頼めない事があるんだ。」
「「え。」」
二人はアオハの方を向く。
アオハはラクレスと目を合わせると、口を開いた。
「宰相たちのシュゴッドと宰相たちを、復活させてくれ。」
「こんなにも明るかったのか。」
二人を引き連れながら、前を歩くヤンマは頭を抱えていた。
とかく情報量が多すぎる。
19年間、探しても見つからなかった姉がそばにいること。
いつの間にか彼女がシュゴッダムの宰相になっていること。
その主がラクレスであること。
「ヤンマ、すごいな!さっすが私の弟!!」
「……姉ちゃんとじいちゃんが色々教えてくれたからだろ。」
そっけなく返すが舌はうまく回らない。
まず、彼女は何を伝えるために自分たちを選んだのか、ヤンマにはさっぱりわからない。
人を救いたいならヒメノや裁判長が適任だろう。
ロゼアを欺きたいのならカグラギやジェラミー。
なぜ俺達が。ヤンマはそう思わざるを得なかった。
「さ、[漢字]茶菓子[/漢字][ふりがな]スナック[/ふりがな]も買ったし城へ行きますか、総長様?」
「太っても知らねーからな、姉ちゃん。」
ガっとアオハのハイキックをくらい、ヤンマは二、三歩下がる。
「そういうの良くない。」
「いっっっで………。」
ズキズキと痛む片腹をさすりながら、ヤンマはなんとか立ち上がる。
「あわわ……や、ヤンマ、大丈夫?」
「あぁ、問題ねえ。」
「あ〜………でもヤンマ。流石にああいうこと言っちゃだめだと思う。」
なんでこういうときだけ空気読めんだよ。その言葉はヤンマの喉元で消えた。
「置いてくぞ、三人共。」
「あー!!待て、ラクレス!!」
姉は自らよりもラクレスにべったりで。こういう、なんていうんだろう。
心の奥底から、熱いものがこみ上がってきた。
「[小文字]なんで。[/小文字]」
俺だけの姉ちゃんだ。なのになのに。なんで。
ヤンマ・ガストは【シスコン】という言葉を、まだ知らない。
[水平線]
「うん、いい城だね。」
アオハはくるりと一回転すると、玉座の方を向いた。
「さぁ、話を始めようか。」
まるで知恵者のように、アオハは持っていた剣をカンっと床に突き刺す真似をする。
「2000年の昔々。世界には6人の王と1人の宰相がいた。
宰相の名はラポネ・リバナラク。バグナラクの王子だった。」
空間に六色の光の玉と、金色の正方形が姿を表す。
「彼は祖国を愛していた。
しかしそれと同時に、シュゴッダムのことも愛していた。
彼は悩んだ挙げ句、シュゴッダムに味方した。
実の父を殺すという大罪を犯してさえも、主君を選んだ。」
「……そんな。」
ギラはアオハを見つめる。
ただ淡々と言葉を紡ぎ出す彼女に、驚き、慄きながら。
「俺にはわかんねぇな。父親も主君って存在も、知らねぇから。」
ヤンマはアオハと同じ顔をしている。
いや、むしろこっちのほうが無表情だ。
「……世界は、彼を赦すことをしなかった。
ラポネは宰相として、次は地上にバグナラクとともに存在していたロゼアの討伐に追われた。
そこでも彼は、多くの血を流させた。ライニオールと共に。」
ライニオール、という言葉に二人はピクリと動く。
それに合わせて光の玉がヒュンヒュンと空を舞い始める。
「ラポネはライニオールの命に従い、ロゼアを封印した。
【六人の宰相生まれし時、世界は救われる】という予言を残して。」
「その後、シュゴッダムは宰相を何十年に一度か各国から選んだ。
アオハは最後の6人目だな。」
宰相のことは一通り話したと言わんばかりに光の玉は消える。
「姉ちゃん、なんで俺達だったんだ?」
ヤンマはここぞとばかりに質問をぶつける。
「なぜ他の王たちじゃなくて、俺達だったんだ?」
アオハは一瞬目を伏せたが、すぐにヤンマとギラの方を向いた。
「お前たちにしか頼めない事があるんだ。」
「「え。」」
二人はアオハの方を向く。
アオハはラクレスと目を合わせると、口を開いた。
「宰相たちのシュゴッドと宰相たちを、復活させてくれ。」
- 1.始まり
- 2.ブレスレット
- 3.ロゼアという国
- 4.ゴッドホッパーの反乱?
- 5.ラクレスの隠し事?
- 6.悲劇の始まり
- 7.行方知れず
- 8.ンコソパ国王の過去 【前編】
- 9.ンコソパ国王の過去 【後編】
- 10.マフィアを動かせ
- 11.ハッキング
- 12.マフィアとシエボル?
- 13.ロゼアへの道
- 14.宝石の国
- 15.戦慄のシエボル
- 16.力を以って
- 17.宰相様と国王サマ
- 18.邪智暴虐の
- 19.シスコン総長と呑気な女宰相
- 20.お姉ちゃん
- 21.二人のお兄ちゃん
- 22.スズメのご飯はチキュー1 byアオハ
- 23.スズメとアオハ【前編】
- 24.スズメとアオハ 【中編】
- 25.スズメとアオハ 【後編】
- 26.選ぶ結末、選ぶ未来
- 27.子守唄
- 28.眠る宰相、明けのカラス
- 29.宰相の異変
- 30.終わりの始まり、
- 31.目覚まし時計
- 32.生きる意味ってなんですか
- 33.戦闘民族(?)
- 34.太古の守護神
- 35.王と王妃
- 36.フィナーレ開幕
- 37.宰相の遺産
- 38.ラポネ・リバナラクという男
- 39.宰相たちの墓場【前編】
- 40.宰相たちの墓場【中編】
- 41.宰相たちの墓場【中編その2】
- 42.宰相の墓場 【後編】
- 43.冷却、そして覚悟
- 44.物語の終わりへ結末へ。
- 45.アオハとシエボル【前編】
- 46.アオハとシエボル【中編】
- 47.落下、そして墜落