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ネクストステージ! 最強の国の秘密

#18

邪智暴虐の

「ってなわけだったんだよ。」
青いフェイスベールの下で、アオハは苦い顔をして笑う。
ラクレスもそれに合わせて苦笑いをした。
「ま、この馬鹿力との19年も悪いもんじゃなかったけどな。」
「誰が馬鹿力だ。そっちのほうだろ。」
「お前に言われたかねぇよ。」
小突きあい、軽く喧嘩しているようだが、二人の目は笑っていた。
その姿に、王たちは年の離れた兄妹を見た。
「ごめんな、ヤンマ。お前を優先できなかった。」
一通り小突きあったあと、小さな体で大きなヤンマを見上げ、アオハは言う。
ヤンマは、そっと姉を見ると、震えた声で言葉を発した。
「……姉ちゃんがああやって笑ってんの、初めて見た。」
「へ?」
「喧嘩で姉ちゃんがあんなに楽しそうに笑うんだって初めて知った。
あんなに嬉しそうに笑えるって初めて知った。
俺、姉ちゃんのあんな顔、あんまり知らないから………。」
その目に浮かぶのは、涙にほかならない。
アオハはそっとヤンマの背中を叩く。
「総長の仕事、ご苦労さん。」
「俺に務まってる?」
「だーいじょうぶ。ってかなんで私の前だとそんな弱気になるんだよ。
普段のヤンマ総長はどこ行ったの。」
ヤンマには似合わないでしょ、とアオハはヤンマの膝を蹴る。
「るっせーよ。」
「ふふっ……変わんねぇのな。」
人の前では強がって。私の前では甘えたがる。
アオハはそっとヤンマの肩に飛びついた。
「さぁさ、総長様よ、シュゴッダム宰相と前王を新たなるンコソパ国へ連れて行け!」
「へ、はぁ!?」
アオハを見つめながら、驚きを隠せないヤンマ。
色々情報が多すぎて頭の回路がショートしているようである。
「ね、姉ちゃん!?ら、ラクレスもかよ!?」
ヤンマが焦りながらアオハに向かって叫ぶが、アオハがだめだよとヤンマを制する。
「ラクレスも行くよ。いや、行かなきゃだめ。
……ギラくんも来てくれる?ちょっと話さなきゃいけないことがあるんだ。」
「え、う、うん。」
「ロゼアについての資料はもう、
紙に書かれているものは全部スマホに送っといてあるよ。」
そう言ってアオハは駆け出す。
リタが手を伸ばしてアオハを引き留めようとするが、アオハはその手を振り払う。
「待て!!まだ聞けていないことが「君たちにもちゃんと話すよ。
だからちゃんと待ってて。いい子でいて。」
小さな子供に諭すように、アオハは言った。
ヤンマはその声に聞き覚えがある。
危ない仕事に行くときに、ヤンマにいつも言っていた言葉。
「君たちに話さないつもりはない。君たちを信頼していないわけじゃない。
でもね、今はその時じゃない。わかって。お願い。」
リタに、ヒメノに、カグラギに、ジェラミーに、その言葉が届いたかどうかはわからない。
その言葉の意を、理解しているとも限らない。
「ね、姉ちゃん。」
「さ、行こっか、ヤンマ。ギラくん。」
ヤンマたちに伸ばしたその手は、少し震えていた。
巻き込むことが怖い。そう言っているかのようだった。
「アオハ。一人で行くな。私もいる。」
「ははっ……ごめんね、ラクレス。」
悲しい。苦しい。彼女の目が、そう言っていたのを、ラクレスが見逃すことはなかった。
「何謝っているんだ。さっさと行くぞ。」
「りょーかい。」
10年を超えるであろうという時は、二組の兄弟関係をまるきり変える。
大体の場合は。
それでも、アオハは弟を巻き込むことに消極的であった。
もちろん、ラクレスも。
けれどこれしかないとわかっているから。
覚悟を決めてこの場にいる。
「大丈夫か?」
「誰に言ってんの。」
邪智暴虐の最強コンビは誰にも止められない。

作者メッセージ

おひさです!更新遅くてすいません!
最近ライト版のほうが120閲覧行ってめっっっっっっちゃ驚いています。
駄文なのに。閲覧してくださっている方、ありがとうございます!!
どっちも頑張っていきますので応援よろしくお願いします!
次回は宰相について語ろうかなって思ってます!
コメント、感想待ってます!
では!!See you again!

2024/10/13 14:14

ミコト
ID:≫ 8t/IaoonNB37w
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