文字サイズ変更

ネクストステージ! 最強の国の秘密

#15

戦慄のシエボル

ギラがそうっと目を開く。
硬く湿った床と隣で眠るヤンマのぬくもりが交差する。
「ヤンマ、だいじょーぶ?」
くーすかと寝息を立てる彼の額を撫でながら、いう。
彼の額は少しだけ赤く染まっていた。
「ん………。だよ。」
「おーきーてー!!」
すぐにまた寝ようとするヤンマを、ギラは叩き起こす。
「いっで……何すんだ!!」
ヤンマを無視してギラが周りを見渡せば、そこは牢屋。
冷たい鉄格子とところどころ土が見えている床、自らの足の自由を奪う足かせと鎖。
それ以外はなにもない。まるでゴッカンのようだがそれも違う。
「んだ、ここ……。」
囚われの王。それは王子の時代に何度か読んだ物語。
難しい文字ばかりの本で、ギラにはまだ興味を示せなかったが、兄はそれをずっと読んでいた。
ずっと、ずっと。
「そういや、俺まだウルコンの刑期、終わってなかったっけな。」
「あぁ、確かにね。」
ヤンマの言葉で、ギラは現実に引っ張り戻される。
「ま、ある意味好都合だ。情報集めにこんなにいいとこねぇしな。」
「いや、良くないでしょ。」
なんてグダグダ言っていた、その時だった。
「目ぇ覚めた?」
相も変わらぬ低いのか高いのかわからないその声に、二人は眉をひそめる。
「いい子だね。逃げようとしないなんて。
他のやつは反抗するんだよ?全く、自分の今の状況もわからないんだよね。」
「……!?ま、まさか、みんな___。」
そこまでギラがいいかけると、声の主は顔の前に人差し指を立てる。
その姿はまるで、五道化のグローディのようだった。
「それは言っちゃいけない。わかるね?
シュゴッダム国王、ギラ。」
「……!!」
ギラが言葉を失ってしまったかのようにパクパクと口を動かす。
空気が静かに動き出す。
「ギラ、ギラ。」
「………[小文字]ま、、、やんま。[/小文字]」
声の主の圧で潰されてしまったのだろうか。
まともな声さえ出せずにヤンマの名を呼ぶ。
「……。大丈夫か?」
眼前で圧をかけられていないヤンマにも感じるプレッシャー。
重く、重く、ただただ重い。
気を抜けば膝をついてしまいそうな。
このままじゃ殺されてしまいそうな。
二人の呼吸が少しずつ浅くなっていく。
「これだけで過呼吸になりかけるか。まだまだだな。」
声の主はそう言って鼻で笑う。
「このままじゃ、ロゼアにお前らは勝てやしない。」
どんな人も王も、その前には立てることはない。
みな、ひれ伏し受け入れる。
「我が名はシエボル・アトノガス。鉱石の国ロゼア監獄統括。
我が声にひれ伏せ、崇め奉れ!!」
その者のことを、未来では戦慄のシエボルと、民は呼ぶ。




[水平線]
その、数時間後のことである。




「……大丈夫そう、だね。」
小さな人がラクレスの入る監獄を見つめていた。
眠る彼が生きていることを確認した後、子供はそっと牢屋の鍵を開け、ラクレスのポケットに何かを突っ込んだ。
「絶対、生きて帰るよ。」
その声には強い決意が込められていた。

作者メッセージ

大変お待たせいたしました!!!
シエボルさんの強さは次回、明かされます。
さてさて、最後に出てきた子供は、何者なんでしょう?
お楽しみに!!
では!!See you again!

2024/09/21 20:39

ミコト
ID:≫ 8t/IaoonNB37w
コメント

通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

どういった部分が元作品と類似しているかを具体的に記入して下さい。

※できるだけ具体的に記入してください。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
タイトル
URL

この小説の著作権はミコトさんに帰属します

TOP