ギラがそうっと目を開く。
硬く湿った床と隣で眠るヤンマのぬくもりが交差する。
「ヤンマ、だいじょーぶ?」
くーすかと寝息を立てる彼の額を撫でながら、いう。
彼の額は少しだけ赤く染まっていた。
「ん………。だよ。」
「おーきーてー!!」
すぐにまた寝ようとするヤンマを、ギラは叩き起こす。
「いっで……何すんだ!!」
ヤンマを無視してギラが周りを見渡せば、そこは牢屋。
冷たい鉄格子とところどころ土が見えている床、自らの足の自由を奪う足かせと鎖。
それ以外はなにもない。まるでゴッカンのようだがそれも違う。
「んだ、ここ……。」
囚われの王。それは王子の時代に何度か読んだ物語。
難しい文字ばかりの本で、ギラにはまだ興味を示せなかったが、兄はそれをずっと読んでいた。
ずっと、ずっと。
「そういや、俺まだウルコンの刑期、終わってなかったっけな。」
「あぁ、確かにね。」
ヤンマの言葉で、ギラは現実に引っ張り戻される。
「ま、ある意味好都合だ。情報集めにこんなにいいとこねぇしな。」
「いや、良くないでしょ。」
なんてグダグダ言っていた、その時だった。
「目ぇ覚めた?」
相も変わらぬ低いのか高いのかわからないその声に、二人は眉をひそめる。
「いい子だね。逃げようとしないなんて。
他のやつは反抗するんだよ?全く、自分の今の状況もわからないんだよね。」
「……!?ま、まさか、みんな___。」
そこまでギラがいいかけると、声の主は顔の前に人差し指を立てる。
その姿はまるで、五道化のグローディのようだった。
「それは言っちゃいけない。わかるね?
シュゴッダム国王、ギラ。」
「……!!」
ギラが言葉を失ってしまったかのようにパクパクと口を動かす。
空気が静かに動き出す。
「ギラ、ギラ。」
「………[小文字]ま、、、やんま。[/小文字]」
声の主の圧で潰されてしまったのだろうか。
まともな声さえ出せずにヤンマの名を呼ぶ。
「……。大丈夫か?」
眼前で圧をかけられていないヤンマにも感じるプレッシャー。
重く、重く、ただただ重い。
気を抜けば膝をついてしまいそうな。
このままじゃ殺されてしまいそうな。
二人の呼吸が少しずつ浅くなっていく。
「これだけで過呼吸になりかけるか。まだまだだな。」
声の主はそう言って鼻で笑う。
「このままじゃ、ロゼアにお前らは勝てやしない。」
どんな人も王も、その前には立てることはない。
みな、ひれ伏し受け入れる。
「我が名はシエボル・アトノガス。鉱石の国ロゼア監獄統括。
我が声にひれ伏せ、崇め奉れ!!」
その者のことを、未来では戦慄のシエボルと、民は呼ぶ。
[水平線]
その、数時間後のことである。
「……大丈夫そう、だね。」
小さな人がラクレスの入る監獄を見つめていた。
眠る彼が生きていることを確認した後、子供はそっと牢屋の鍵を開け、ラクレスのポケットに何かを突っ込んだ。
「絶対、生きて帰るよ。」
その声には強い決意が込められていた。
硬く湿った床と隣で眠るヤンマのぬくもりが交差する。
「ヤンマ、だいじょーぶ?」
くーすかと寝息を立てる彼の額を撫でながら、いう。
彼の額は少しだけ赤く染まっていた。
「ん………。だよ。」
「おーきーてー!!」
すぐにまた寝ようとするヤンマを、ギラは叩き起こす。
「いっで……何すんだ!!」
ヤンマを無視してギラが周りを見渡せば、そこは牢屋。
冷たい鉄格子とところどころ土が見えている床、自らの足の自由を奪う足かせと鎖。
それ以外はなにもない。まるでゴッカンのようだがそれも違う。
「んだ、ここ……。」
囚われの王。それは王子の時代に何度か読んだ物語。
難しい文字ばかりの本で、ギラにはまだ興味を示せなかったが、兄はそれをずっと読んでいた。
ずっと、ずっと。
「そういや、俺まだウルコンの刑期、終わってなかったっけな。」
「あぁ、確かにね。」
ヤンマの言葉で、ギラは現実に引っ張り戻される。
「ま、ある意味好都合だ。情報集めにこんなにいいとこねぇしな。」
「いや、良くないでしょ。」
なんてグダグダ言っていた、その時だった。
「目ぇ覚めた?」
相も変わらぬ低いのか高いのかわからないその声に、二人は眉をひそめる。
「いい子だね。逃げようとしないなんて。
他のやつは反抗するんだよ?全く、自分の今の状況もわからないんだよね。」
「……!?ま、まさか、みんな___。」
そこまでギラがいいかけると、声の主は顔の前に人差し指を立てる。
その姿はまるで、五道化のグローディのようだった。
「それは言っちゃいけない。わかるね?
シュゴッダム国王、ギラ。」
「……!!」
ギラが言葉を失ってしまったかのようにパクパクと口を動かす。
空気が静かに動き出す。
「ギラ、ギラ。」
「………[小文字]ま、、、やんま。[/小文字]」
声の主の圧で潰されてしまったのだろうか。
まともな声さえ出せずにヤンマの名を呼ぶ。
「……。大丈夫か?」
眼前で圧をかけられていないヤンマにも感じるプレッシャー。
重く、重く、ただただ重い。
気を抜けば膝をついてしまいそうな。
このままじゃ殺されてしまいそうな。
二人の呼吸が少しずつ浅くなっていく。
「これだけで過呼吸になりかけるか。まだまだだな。」
声の主はそう言って鼻で笑う。
「このままじゃ、ロゼアにお前らは勝てやしない。」
どんな人も王も、その前には立てることはない。
みな、ひれ伏し受け入れる。
「我が名はシエボル・アトノガス。鉱石の国ロゼア監獄統括。
我が声にひれ伏せ、崇め奉れ!!」
その者のことを、未来では戦慄のシエボルと、民は呼ぶ。
[水平線]
その、数時間後のことである。
「……大丈夫そう、だね。」
小さな人がラクレスの入る監獄を見つめていた。
眠る彼が生きていることを確認した後、子供はそっと牢屋の鍵を開け、ラクレスのポケットに何かを突っ込んだ。
「絶対、生きて帰るよ。」
その声には強い決意が込められていた。
- 1.始まり
- 2.ブレスレット
- 3.ロゼアという国
- 4.ゴッドホッパーの反乱?
- 5.ラクレスの隠し事?
- 6.悲劇の始まり
- 7.行方知れず
- 8.ンコソパ国王の過去 【前編】
- 9.ンコソパ国王の過去 【後編】
- 10.マフィアを動かせ
- 11.ハッキング
- 12.マフィアとシエボル?
- 13.ロゼアへの道
- 14.宝石の国
- 15.戦慄のシエボル
- 16.力を以って
- 17.宰相様と国王サマ
- 18.邪智暴虐の
- 19.シスコン総長と呑気な女宰相
- 20.お姉ちゃん
- 21.二人のお兄ちゃん
- 22.スズメのご飯はチキュー1 byアオハ
- 23.スズメとアオハ【前編】
- 24.スズメとアオハ 【中編】
- 25.スズメとアオハ 【後編】
- 26.選ぶ結末、選ぶ未来
- 27.子守唄
- 28.眠る宰相、明けのカラス
- 29.宰相の異変
- 30.終わりの始まり、
- 31.目覚まし時計
- 32.生きる意味ってなんですか
- 33.戦闘民族(?)
- 34.太古の守護神
- 35.王と王妃
- 36.フィナーレ開幕
- 37.宰相の遺産
- 38.ラポネ・リバナラクという男
- 39.宰相たちの墓場【前編】
- 40.宰相たちの墓場【中編】
- 41.宰相たちの墓場【中編その2】
- 42.宰相の墓場 【後編】
- 43.冷却、そして覚悟
- 44.物語の終わりへ結末へ。
- 45.アオハとシエボル【前編】
- 46.アオハとシエボル【中編】
- 47.落下、そして墜落