文字サイズ変更

神様の共有

#4

番外編〜side鬼の姫〜

『お母様‼︎出して‼︎出して下さい‼︎』
 手から血が出るくらい、鉄の扉を殴った。
 でも、そんなもの、全て無意味。
『あなたは[漢字]酒呑[/漢字][ふりがな]しゅてん[/ふりがな]家の許嫁なの。それなのに何処の馬の骨かもわからないおなごに霊力をあげて…』
 そんなの…私が人間になりたいからに決まってるじゃない‼︎
 そんなふうに叫んだら、私の霊力をあげた子が危ない。
 いや、今も危ないんだけど、もっと危なくなる。
 こうするしかないんだ。
 鬱陶しい着物の裾をきちんと巻き込んで正座をする。
『お母様、申し訳ございませんでした。私めが間違っておりました』
 母はすぐさま扉を開ける。
 そんなことはわかっていた。
『[漢字]御冥[/漢字][ふりがな]みめい[/ふりがな]、やっと理解したのね…‼︎』
 私を抱きしめながら母は言う。
 母はそんな人だから。
 楓華ちゃん、確か彼女はそう、名乗っていた。
 私は幼い頃、ただ逃げた先で出会った女の子に霊力をあげた。
 そして、彼女の真の姿も奪った。
 今の私は全て偽物と言っても過言ではないだろう。
 母が愛する私も、[漢字]酒呑童子[/漢字][ふりがな]しゅてんどうじ[/ふりがな]の契約者、酒呑龍の許嫁である私も、全て偽物。
 私は人間になりたい、鬼じゃなくて。
 母も龍様も他の鬼もみんな大っ嫌い。
 このすごく長い白髪も、私の真っ赤に光る、本当の目も全部大っ嫌い。
 だから私は、楓華ちゃんの真の姿を奪った。
 奪ったはずだった。
 ずっと戻ってきなかったはずなのに…
 全身の痛みと共に戻ってきた自分の真の姿。
 神様に私は嫌われているとはいえ、これはひどいのでは…?
 私が忌み嫌ってるこの姿を、戻すなんて。
 神様、お願いです。
 私は人間になりたい…。

作者メッセージ

神様の共有番外編〜side鬼の姫〜を読んでくださり、ありがとうございます。
御冥の話をどこで入れるかすごく迷いましたが、最初の方で入れるべきだと思いました。御冥は結構特殊なキャラクターなので、早く知って欲しかったと言う私の願望もありました。

2024/09/04 16:18

未明
ID:≫ 9s63LzPQLQfD2
コメント

この小説につけられたタグ

神様の共有ファンタジーちょっと恋愛

通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

どういった部分が元作品と類似しているかを具体的に記入して下さい。

※できるだけ具体的に記入してください。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
タイトル
URL

この小説の著作権は未明さんに帰属します

TOP