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ことわざ短編集

#2

初心忘るべからず

僕は売れない漫画家。何回も出版社に自分の作品を持ち込んでいるんだけど…
中々オファーが来ない。僕の漫画の何が悪いんだろう…
友達に聞いても、家族に聞いても、やはり何もわからない。
「何かが足りない」
「絵は良い」
とかなんとか。
もうスランプになりそう…ってかなってるか。
どうすれば売れるのか、どうすればオファーが来るのか。
僕は悩んでいた。
今はこんなにも頭を悩ませて、悪い意味で濃密な人生を送ってるけど、僕が絵を描き始めたのって何が理由だっけ?
うーん
[水平線]あのころは、絵ばかり描いていた。授業のプリントにも、自由帳にも、とにかく僕自身の世界を表現するのが楽しかった。
それで、ある日先生に怒られたんだ。
先生「ねえ、そんなに沢山授業中絵を描いて、授業を聞く気はあるの?」
僕「あります…あるんですけど、絵を描く方が楽しくて!」
先生は呆れて僕の自由帳をみた。
先生「…!!」
「絵、上手ね。」
僕の目を見て、そう言ってくれた。
今思うと、呆れていたのかもしれない。
でも、嬉しかったんだ。
褒められて、自分の世界を認めてくれて…
とにかく嬉しかった。
それから僕の絵をコケにされたり、「変な絵」とか言われたりして、傷つきはしたけど、あの時の感覚のお陰で乗り越えて行けたんだ。
[水平線]…そう…か…
そうだった。忘れていた。
僕は、楽しんで絵を描いていたんだ。
今は、「将来のため」「お金のため」に嫌々絵を描いている。
前は、純粋に「楽しくて」描いてたんだ。
僕は目の前が透き通って見える感じがした。
全ての物が楽しみに見える。
そして僕はまだまっさらなスケッチブックに止めどなく線を引き、色を塗り、夢中で描き続けた。
その瞬間1秒1秒が楽しかった。
初心を取り戻した僕は、新しい一歩を踏み出したんだ!
そして、出版社からのオファーが来た。
ありのままの僕を、ありのままに表現する。
これほど大事なことはないと気付かされた。
初心を取り戻す…
とても大事な事だ。
今は失われていても、次から取り戻せば良い。
忘れていても。
あの頃の思い出は一生だから。
僕はお金や現実に囚われて初心を忘れていた。
初心忘るべからず。本当にそうだなと思った。

作者メッセージ

初心忘るべからず。
私も初心を忘れないようにしたいです。
消えることはない思い出を、読者の皆さんも大切にしてくださいね。
読んでいただきありがとうございました。

2024/12/12 23:41

みのむし
ID:≫ 08nlFWdXgofRE
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