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平城京『地中』伝

#2

リアル平城京



空都side


う…

ハッ

意識を失っていたようだ。
何かに見られているような気がして目を開ける。

空都「は…?」

そこにいたのは鹿、鹿、鹿、鹿。
十匹ほどの鹿が、自分を取り囲んでいる。

空都「鹿…?なんで?」
そう言って体を起こす。
真っ黒な瞳の鹿達は自分を瞬きもせず見つめている。結構気持ち悪い。



「ミツケタ、ミツケタ」
空都「は⁉︎え!?」
鹿が喋り出した。
ミツケタ、と繰り返しながら鹿たちが自分を軸にして円形に歩き始める。

「「「「「「「「「「ミツケタ、ミツケタ、ミツケタ、ミツケタ」」」」」」」」」」

怖すぎて声が出ない。
息が荒くなり、膝の力が抜ける。

鹿の眼が赤くなり、爛々と光りだす。

空都「はぁッ…はぁッ…ガタガタガタ…」

鹿が一斉に口を開ける。

食われる。
本能的にそう感じた。

いやだ。まだ死にたくない…



[大文字][太字]「おい!動け!死ぬぞ!!!!」[/太字][/大文字]

それを聞いた瞬間、反射的に体が動き鹿を飛び越える。

「ちょい吹っ飛ぶから受け身とって!!!!!!」

俺が反応する前に上から人が降ってきて、重そうなハンマーを鹿に叩きつける。

グォッ!!!!

風の音がして、鹿もろとも吹っ飛ぶ。
受け身は…一応取った☆

シュウウウゥゥゥ

鹿は溶けていき、土に吸収されていった。

自分にこんな運動神経があったとは…驚き…


そういやあの人にお礼言わないとな…

空都「あの!」
「?…何さ」
空都「ありがとうございます。」

彼女は「はぁ…」と息をつき、「まずね!!!」と何やらお説教タイムが始まった。
「あんた鈍臭すぎ!なんであんな危険なものが近寄ってきたのに逃げなかったの⁉︎」
空都「あ、あれ危険だったの?」
「そんなことも知らないの⁉︎この世界じゃ常識よ!!!」
「それにその格好!というか顔につけてる四角いやつ!…ってあれ?これ何?」
空都「え?この四角いのはメガネだけど…」
「見たことない…」
空都「は?」
メガネを見たことない?そんなことある?
彼女の格好に目をむける。

奈良時代の女性が来ていたとされる“[漢字]命婦礼服[/漢字][ふりがな]みょうぶらいふく[/ふりがな]”を着ていて、さっき使った重そうなハンマーを片手で持っている。
そういえば、周りもなんか違う。

朱色の柱が立っていたり、中国由来の文様が建物に刻んであったり。

頭の中に、一つの正解が浮かんでくる。




え?もしかしてここ平城京?


















え?

作者メッセージ

鹿さんぶっ飛ばしちゃったけど死んでないんでご安心を。
歴史物かどうか怪しいですが、後々それっぽくなると思います。多分。

2024/11/03 07:34

すい
ID:≫ 0.LEY4vV85UM2
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