「私が新技を開発しようとしてるのは知ってるよね?」
「あぁ。『なんかピュってしてじゅわわーってしてバチバチってしてうわーってなる』やつだろ?」
「そうそれ!」
一見オリバが擬音語を並び立てただけだが、これはとてつもなく真剣な相談だ。
キルンに武闘大会で勝利してから、再戦に備えオリバには新技開発の手伝いをしてもらっている。その『ピュってして(以下略)』の感覚を掴むため、申し訳ないが道場にやってきたオリバに吹っ飛んでもらっていた。
「私が作りたい技は防御を攻撃に変える技なんだけど……私、攻撃特化型で防御が【石壁の護】しかないんだよね。というわけで、一旦仮の防御技を編み出そうかなと」
「なるほど、確かに防御だったら俺の方がずっと強い…」
「なんかいいアイディアある?」
オリバはしばし手に魔力を込めたりと何か感覚を掴んでいるようだったが、急にパッと立ち上がると『外に出るぞ』と言った。なんか閃いたのかな?
オリバの家の裏側はゴミ捨て場になっていて、業務用のゴミが捨てられることが多いのでとても広い。回収後なのでゴミもなく、道場の4分の1くらいの広さはある。
「シャノン、【石壁の護】をここに出してくれ」
「はいよ、ちっちゃいのでいい?」
「じゃないと街崩壊するだろ」
軽口を叩きながらも地面に手をつけると、呪文を唱える。血液中に魔力が流れる感覚がして、地面が硬い石となり50センチほど盛り上がった。
オリバはそれに触れ、魔力を確かめる。
「武闘大会で、これを……あのキルンとかいう選手、マジで砕いたのか?」
「そう。なんか砕かれちゃった。まぁ結果的に勝てたからいいんだけどさー」
「……おかしいだろそいつ」
正直あいつの強さは規格外だ。本気を出したら真面目に世界が滅亡すると思う。かったい、それも私の魔力がこもった石を一発で破壊……あれ、よく考えたらマジでおかしくね??
「じゃあいっそのこと、防御の素材を『魔力を込めた土』にしたらどうだ?」
「魔力を……あぁ、それなら土の攻撃力と合わさって……ちょっとやってみるわ」
オリバを離れた場所に移動させると、すぅっと息を吸い込む。精神統一は重要だ。
空気の揺らぎが静止した一瞬の隙を狙って、地面に魔力を込めつつ足を振り上げた。ガサっと音がして土が舞い、私の魔力を纏ったそれは弾丸のように飛び散る。ばちばちばちっと火花が散り、とんでもない攻撃力を放っている。
「……すごいなお前」
「……こんなに上手くできると思わんかった…」
色々な感情が混ざり合って心の中は混戦状態だ。体の内側からワクワクして、心臓がドキドキ動いている。感動による体の震えも止まらない。
これは即実行に限るだろ。
「オリバ、私閃いちゃった。道場に戻らないと!」
「俺も行くわ。サンドバックが必要だろ」
「え、オリバ聖人???」
「感謝してるのかそれは」
オリバはお茶を用意しながら店番をしていた母親に声をかけると、私と一緒に道場まで猛スピードで走る。
この感覚を忘れないように。この一心で私は走っていた。
「あぁ。『なんかピュってしてじゅわわーってしてバチバチってしてうわーってなる』やつだろ?」
「そうそれ!」
一見オリバが擬音語を並び立てただけだが、これはとてつもなく真剣な相談だ。
キルンに武闘大会で勝利してから、再戦に備えオリバには新技開発の手伝いをしてもらっている。その『ピュってして(以下略)』の感覚を掴むため、申し訳ないが道場にやってきたオリバに吹っ飛んでもらっていた。
「私が作りたい技は防御を攻撃に変える技なんだけど……私、攻撃特化型で防御が【石壁の護】しかないんだよね。というわけで、一旦仮の防御技を編み出そうかなと」
「なるほど、確かに防御だったら俺の方がずっと強い…」
「なんかいいアイディアある?」
オリバはしばし手に魔力を込めたりと何か感覚を掴んでいるようだったが、急にパッと立ち上がると『外に出るぞ』と言った。なんか閃いたのかな?
オリバの家の裏側はゴミ捨て場になっていて、業務用のゴミが捨てられることが多いのでとても広い。回収後なのでゴミもなく、道場の4分の1くらいの広さはある。
「シャノン、【石壁の護】をここに出してくれ」
「はいよ、ちっちゃいのでいい?」
「じゃないと街崩壊するだろ」
軽口を叩きながらも地面に手をつけると、呪文を唱える。血液中に魔力が流れる感覚がして、地面が硬い石となり50センチほど盛り上がった。
オリバはそれに触れ、魔力を確かめる。
「武闘大会で、これを……あのキルンとかいう選手、マジで砕いたのか?」
「そう。なんか砕かれちゃった。まぁ結果的に勝てたからいいんだけどさー」
「……おかしいだろそいつ」
正直あいつの強さは規格外だ。本気を出したら真面目に世界が滅亡すると思う。かったい、それも私の魔力がこもった石を一発で破壊……あれ、よく考えたらマジでおかしくね??
「じゃあいっそのこと、防御の素材を『魔力を込めた土』にしたらどうだ?」
「魔力を……あぁ、それなら土の攻撃力と合わさって……ちょっとやってみるわ」
オリバを離れた場所に移動させると、すぅっと息を吸い込む。精神統一は重要だ。
空気の揺らぎが静止した一瞬の隙を狙って、地面に魔力を込めつつ足を振り上げた。ガサっと音がして土が舞い、私の魔力を纏ったそれは弾丸のように飛び散る。ばちばちばちっと火花が散り、とんでもない攻撃力を放っている。
「……すごいなお前」
「……こんなに上手くできると思わんかった…」
色々な感情が混ざり合って心の中は混戦状態だ。体の内側からワクワクして、心臓がドキドキ動いている。感動による体の震えも止まらない。
これは即実行に限るだろ。
「オリバ、私閃いちゃった。道場に戻らないと!」
「俺も行くわ。サンドバックが必要だろ」
「え、オリバ聖人???」
「感謝してるのかそれは」
オリバはお茶を用意しながら店番をしていた母親に声をかけると、私と一緒に道場まで猛スピードで走る。
この感覚を忘れないように。この一心で私は走っていた。
- 1.第一章 姉妹
- 2.第一章 葬式
- 3.第一章 好みどストライク事件
- 4.第一章 武闘大会予選当日
- 5.第一章 武闘大会 本戦『決勝』
- 6.第一章 デート目撃
- 7.第一章 ガトスの好み問題
- 8.第一章 宮殿訪問
- 9.幕間 望まない気づき
- 10.番外編 ある少女の世界観賞
- 11.第二章 シャノンの色恋沙汰
- 12.第二章 ビタミンカラーの脅威
- 13.第二章 天性の人たらし
- 14.第二章 バレスト王国
- 15.第二章 ビンタ嬢と緊急停止
- 16.第二章 一期一会を超えた夕暮れ
- 17.第二章 薬売りのオリバ
- 18.第二章 防御専門家のアドバイス
- 19.幕間 才能の種類
- 20.番外編 恋バナ爆弾、投下。
- 21.第三章 死の気配
通報フォーム
この小説の著作権はすいさんに帰属します