「あれ、二人は!?」
「あの二人ならアレンが隔離中だ。ガトスは同年代の女性が苦手だからな」
「あぁ……」
いなくなった二人の心配をしていたが、アレンちゃんならきっと大丈夫。それに、もしナンパに遭いそうになってもあの三人全員強いから、急所でも蹴り上げて帰ってくるだろう。
……てかあれ?同年代の女の子…?
「あれ待って、ガトスってさぁ……同年代の女の子ダメなんでしょ?」
「……あぁ」
頬を腫らしたガトスが、不機嫌そうに答える。いやごめんて。それにこうしないと起きないってキルンが言ったからだし。
そんなことより、私は思ったことがある。
「……え、私とアレンちゃん大丈夫なのになんで??」
「なんかたまに大丈夫な人種がいる」
「えなんで??」
彼は『それは……』とちょっと言いにくそうにすると耳を貸せと言ってきた。人前じゃ言えないことなんだろうか。
耳を貸すと彼は──あぁ、なるほどね。
「お前ら、何の話をしてるんだ?」
「あー、何でもナイナイ」
「そうそう。ってか、アクセサリーショップ探してたよな。アクセサリーショップとは違うんだが……」
「ほうほう」
無理矢理話題を方向転換させる私たちを、キルンは不審な目で見ている。まぁでも、アレンちゃんのために内緒話の内容は隠したほうがいいかもね。
『出会った時から、お前らは俺以外の人間を見てたからだと思う』
アレンちゃんはキルンを、私はアレンちゃんと申し訳程度のキルンを。大抵の人は彼らのことを『美男子二人組』として見るようだから、珍しいのかもしれない。
まぁあいつ鈍感だからそんなこと言っても気付かないと思うけどな。
そのあと少し雑談し、アレンちゃんからケイラとミルシャを引き取って彼らとは別れた。
[水平線]
「結局いい感じのアクセサリーは見つかんなかったね…」
夕暮れ時まで商店街をうろうろ動き、結局最後はみんな好きなものを買っていた。私はキルンを誤魔化すためにガトスに教えてもらった魔道具屋で拳強化用の爪を買ったが、自分の力に耐えられるかどうかは微妙だ。
「まぁ楽しかったからいいじゃないですか!ケイラさんはどうでした?」
すっかり庶民の商店街に適応したミルシャは、本が入った紙袋を持ったケイラに声をかける。ケイラは少し視線を泳がせながら、紙袋を抱きしめた。
「……楽しかった、です。もしよかったら、また皆さんと遊びに行きたいです」
無表情な彼女の素直でまっすぐな言葉が、心にしんと沁みた。ミルシャはポカンと口を開けてケイラを見つめている。
「……そうだね!また行こう!」
「そうですよ!というか、ケイラさんが楽しくないんじゃないかと不安だったので…」
「え、なんでそう思ったんですか!?超楽しかったんですけど…」
「だって顔に出ないじゃーん!!!!」
夕暮れ時の商店街に、明るい話し声が響いている。私が生きてきた中で、彼女らと一番近づいた瞬間だった。
「あの二人ならアレンが隔離中だ。ガトスは同年代の女性が苦手だからな」
「あぁ……」
いなくなった二人の心配をしていたが、アレンちゃんならきっと大丈夫。それに、もしナンパに遭いそうになってもあの三人全員強いから、急所でも蹴り上げて帰ってくるだろう。
……てかあれ?同年代の女の子…?
「あれ待って、ガトスってさぁ……同年代の女の子ダメなんでしょ?」
「……あぁ」
頬を腫らしたガトスが、不機嫌そうに答える。いやごめんて。それにこうしないと起きないってキルンが言ったからだし。
そんなことより、私は思ったことがある。
「……え、私とアレンちゃん大丈夫なのになんで??」
「なんかたまに大丈夫な人種がいる」
「えなんで??」
彼は『それは……』とちょっと言いにくそうにすると耳を貸せと言ってきた。人前じゃ言えないことなんだろうか。
耳を貸すと彼は──あぁ、なるほどね。
「お前ら、何の話をしてるんだ?」
「あー、何でもナイナイ」
「そうそう。ってか、アクセサリーショップ探してたよな。アクセサリーショップとは違うんだが……」
「ほうほう」
無理矢理話題を方向転換させる私たちを、キルンは不審な目で見ている。まぁでも、アレンちゃんのために内緒話の内容は隠したほうがいいかもね。
『出会った時から、お前らは俺以外の人間を見てたからだと思う』
アレンちゃんはキルンを、私はアレンちゃんと申し訳程度のキルンを。大抵の人は彼らのことを『美男子二人組』として見るようだから、珍しいのかもしれない。
まぁあいつ鈍感だからそんなこと言っても気付かないと思うけどな。
そのあと少し雑談し、アレンちゃんからケイラとミルシャを引き取って彼らとは別れた。
[水平線]
「結局いい感じのアクセサリーは見つかんなかったね…」
夕暮れ時まで商店街をうろうろ動き、結局最後はみんな好きなものを買っていた。私はキルンを誤魔化すためにガトスに教えてもらった魔道具屋で拳強化用の爪を買ったが、自分の力に耐えられるかどうかは微妙だ。
「まぁ楽しかったからいいじゃないですか!ケイラさんはどうでした?」
すっかり庶民の商店街に適応したミルシャは、本が入った紙袋を持ったケイラに声をかける。ケイラは少し視線を泳がせながら、紙袋を抱きしめた。
「……楽しかった、です。もしよかったら、また皆さんと遊びに行きたいです」
無表情な彼女の素直でまっすぐな言葉が、心にしんと沁みた。ミルシャはポカンと口を開けてケイラを見つめている。
「……そうだね!また行こう!」
「そうですよ!というか、ケイラさんが楽しくないんじゃないかと不安だったので…」
「え、なんでそう思ったんですか!?超楽しかったんですけど…」
「だって顔に出ないじゃーん!!!!」
夕暮れ時の商店街に、明るい話し声が響いている。私が生きてきた中で、彼女らと一番近づいた瞬間だった。
- 1.第一章 姉妹
- 2.第一章 葬式
- 3.第一章 好みどストライク事件
- 4.第一章 武闘大会予選当日
- 5.第一章 武闘大会 本戦『決勝』
- 6.第一章 デート目撃
- 7.第一章 ガトスの好み問題
- 8.第一章 宮殿訪問
- 9.幕間 望まない気づき
- 10.番外編 ある少女の世界観賞
- 11.第二章 シャノンの色恋沙汰
- 12.第二章 ビタミンカラーの脅威
- 13.第二章 天性の人たらし
- 14.第二章 バレスト王国
- 15.第二章 ビンタ嬢と緊急停止
- 16.第二章 一期一会を超えた夕暮れ
- 17.第二章 薬売りのオリバ
- 18.第二章 防御専門家のアドバイス
- 19.幕間 才能の種類
- 20.番外編 恋バナ爆弾、投下。
- 21.第三章 死の気配
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