「え、久しぶり!って、何この袋」
「ふふ、プレゼントを届けに来たのだよ!」
コロンコロン、という呼び鈴の音をシャノンの耳がとらえ玄関に向かってみると、小柄な少女が片手に紙袋をぶら下げたまま突っ立っていた。
シャノンはその少女をみると驚いたように目を丸めると、ひとまず何故か大量にある靴を退けて彼女を通す。
アズより重たさを感じない黒髪に、服から覗く不健康と健康を足して二で割ったような微妙な色合いの肌。雫のような模様のペイントが施された何かの動物の面(彼女いわく、これはキツネという生き物らしい)を被った彼女は、『お邪魔しましやっせー!』という謎の挨拶でズカズカと家に入って行った。
「えっと……、すい、だっけ?ここ来てくれたの何ヶ月ぶり?」
「うっ……えっとねぇ、1ヶ月ちょっとぶりくらい…かねぇ…?」
その少女は『すい』という。その見た目からは想像すらできないが、数々の世界を創造しシャノンとアズさえも制作した『作者』という種族を持つ。簡単にいうとチート技しか使わない創造神である。
訪問頻度について聞かれ、気まずそうにすいは目を逸らす。シャノンはため息をつくと、ポットに入っていた紅茶をマグカップに入れてすいに出した。
「えありがとー、マジで感謝だわ。他の世界の人らはこんなに丁寧に接してくれないからさー!」
彼女は出された紅茶に歓喜すると、口元だけ見える仮面をずらすこともなく一気飲みし、思いがけぬ熱さに舌を出していた。
シャノンはすかさず『犬か』と突っ込むと自分用に入れた紅茶を一口、その後にミルクをマグカップから溢れそうになる程入れ、もう一度飲んだ。
「それで?プレゼントって何?あ、できれば作者権力を最大限に使ったプレゼントがいいんだけどな〜」
「まぁ作者権力はそこそこ使ってるかな。えーっと、どこにあったかな…」
作者権力とは、ものによっては世界を改変したり新しいものを作ったりする能力のことである。だが、この世界の基本は貸していただいている物らしく、世界の根本をどうにかすることはできないらしい。
そして彼女のスキル『世界観賞』は『作者』という種族を持つもの全員が使うことのできるスキルであり、別の『作者』が作った世界を探したり見たりすることができる特殊能力である。
「あったあった。はいこれ」
すいが取り出したのは一枚の写真だ。あの紙袋にどれくらいのものが入っていたのかは知らないが、あのサイズの袋から取り出すには少ししょぼすぎる気もする。
「え」
シャノンはその写真を見た後、見事なまでに硬直した。すいがいくら声をかけても、まるでメデューサの魔法にかけられたように動かない。
数分後、すいが飲まずに放置していたお茶がぬるま湯程度の熱さになったころ、シャノンは奇声を上げて発狂し、そのままばたりと卒倒した。
「うぉやべっ、どーしよ!!!!! 持ってこない方が良かったかぁ?」
すいはそれと同時にパニックを起こしてシャノンを揺さぶり、彼女の手から写真を奪い取った。
「やめてぇ…その写真は私のものぉ……」
「ごめん没収!!!!」
弱々しいシャノンの声を無視し、取り上げた写真が宙を舞う。
その写真には、紅色のボブカットに翠色の美しい目を持つ美少女──女体化したキルンが写っていた。
この後散歩から帰ってきたアズがシャノンの様子を見て、すいを家から叩き出したのはいうまでもないだろう。
「ふふ、プレゼントを届けに来たのだよ!」
コロンコロン、という呼び鈴の音をシャノンの耳がとらえ玄関に向かってみると、小柄な少女が片手に紙袋をぶら下げたまま突っ立っていた。
シャノンはその少女をみると驚いたように目を丸めると、ひとまず何故か大量にある靴を退けて彼女を通す。
アズより重たさを感じない黒髪に、服から覗く不健康と健康を足して二で割ったような微妙な色合いの肌。雫のような模様のペイントが施された何かの動物の面(彼女いわく、これはキツネという生き物らしい)を被った彼女は、『お邪魔しましやっせー!』という謎の挨拶でズカズカと家に入って行った。
「えっと……、すい、だっけ?ここ来てくれたの何ヶ月ぶり?」
「うっ……えっとねぇ、1ヶ月ちょっとぶりくらい…かねぇ…?」
その少女は『すい』という。その見た目からは想像すらできないが、数々の世界を創造しシャノンとアズさえも制作した『作者』という種族を持つ。簡単にいうとチート技しか使わない創造神である。
訪問頻度について聞かれ、気まずそうにすいは目を逸らす。シャノンはため息をつくと、ポットに入っていた紅茶をマグカップに入れてすいに出した。
「えありがとー、マジで感謝だわ。他の世界の人らはこんなに丁寧に接してくれないからさー!」
彼女は出された紅茶に歓喜すると、口元だけ見える仮面をずらすこともなく一気飲みし、思いがけぬ熱さに舌を出していた。
シャノンはすかさず『犬か』と突っ込むと自分用に入れた紅茶を一口、その後にミルクをマグカップから溢れそうになる程入れ、もう一度飲んだ。
「それで?プレゼントって何?あ、できれば作者権力を最大限に使ったプレゼントがいいんだけどな〜」
「まぁ作者権力はそこそこ使ってるかな。えーっと、どこにあったかな…」
作者権力とは、ものによっては世界を改変したり新しいものを作ったりする能力のことである。だが、この世界の基本は貸していただいている物らしく、世界の根本をどうにかすることはできないらしい。
そして彼女のスキル『世界観賞』は『作者』という種族を持つもの全員が使うことのできるスキルであり、別の『作者』が作った世界を探したり見たりすることができる特殊能力である。
「あったあった。はいこれ」
すいが取り出したのは一枚の写真だ。あの紙袋にどれくらいのものが入っていたのかは知らないが、あのサイズの袋から取り出すには少ししょぼすぎる気もする。
「え」
シャノンはその写真を見た後、見事なまでに硬直した。すいがいくら声をかけても、まるでメデューサの魔法にかけられたように動かない。
数分後、すいが飲まずに放置していたお茶がぬるま湯程度の熱さになったころ、シャノンは奇声を上げて発狂し、そのままばたりと卒倒した。
「うぉやべっ、どーしよ!!!!! 持ってこない方が良かったかぁ?」
すいはそれと同時にパニックを起こしてシャノンを揺さぶり、彼女の手から写真を奪い取った。
「やめてぇ…その写真は私のものぉ……」
「ごめん没収!!!!」
弱々しいシャノンの声を無視し、取り上げた写真が宙を舞う。
その写真には、紅色のボブカットに翠色の美しい目を持つ美少女──女体化したキルンが写っていた。
この後散歩から帰ってきたアズがシャノンの様子を見て、すいを家から叩き出したのはいうまでもないだろう。
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