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今宵、灯篭の日が灯る。

#3

夜雨の涙と人探しの火影

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飛花と呼ばれた美しい少女は、夜雨の手を引いて人通りの少ないところへ連れて行った。
飛花「久しぶりだね、夜雨。」
夜雨「うん…」
飛花「仕事、今何してるの?」

夜雨の顔が電撃を喰らったように引き攣ったが、それを無理矢理笑顔に戻し少なく答えた。
夜雨「飛脚。」
飛花「飛脚!?すごいっ!大変でしょ?」
夜雨「…忍の方が、大変だと思う。」
飛花「え〜っ!そんなことないよっ!」
飛花は夜雨に可愛らしい笑顔を見せると、握ったままの荒れた手を離した。

飛花「じゃぁ、私は呼ばれてるからっ!またねっ!」
夜雨は言葉を返さず、ずっと下を向いていた。
そして、飛花は屋根に飛び乗り早く静かにどこかに向かっていった。

夜雨「……なんなんだよ…何しに来たんだよ…」
ボソリと呟き、いつの間にか滲んでいた涙を腕で拭った。

夜雨「あいつのためなんかに、泣いてやるもんか。」
強がりのように拳を固めると、夜雨とは対照的に真っ白な本殿へ向かった。


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火影「なぁっ!15歳くらいの飛脚の子知らないか?」
「夜雨ちゃん?見てないよー!」
夜雨のことだから、この大騒ぎに来ていないわけがない。
そう思って今必死に探しているが、手がかり一つ掴めていなかった。

昼間、もう少し居て欲しくて桜餅を駆け引きに出したが、見たこともないような苦しい顔をした。
嫉妬と怒りと申し訳なさが混じったような、苦しい表情。
見ていられなくて逃げ出してしまったが、このことについて彼女はどう思ったのだろうか。

「おい火影!暇なら本殿入っとけ!」
火影「暇じゃねぇよ師匠!俺今人探して──」
「この非常時に人探す奴がいるか!用事ならわしに言え!」
師匠である陰陽師の爺さんの勢いに負け、白と赤の水干を来た状態で本殿に入る。

本殿の中の座布団に子供がたくさん座っていた。

「火影にーちゃん…?」
火影「[漢字]火夏[/漢字][ふりがな]ヒナツ[/ふりがな]…!」
末妹の火夏の元気そうな姿を見て安心する。
爺さんに弟子入りしてから、家族とはほとんど会っていない。
もう、会う機会もない。

火夏と別れ、キョロキョロと夜雨を探しながら空いている座布団に座った。

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2025/04/20 15:34

すい
ID:≫ 0.LEY4vV85UM2
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