朝5時決行、都市伝説増殖作戦!
「お化け屋敷がしたい!!!!!!」
「え、急にどした??」
急に突拍子もないことを言い出したのは、一個上の先輩である[漢字]相川優香[/漢字][ふりがな]あいかわゆうか[/ふりがな]だった。
彼女は早起きコールを生業にしており、歌手デビューできるほどの声量を誇っている。
ちなみに私は[漢字]佐藤玲[/漢字][ふりがな]さとうれい[/ふりがな]。1年生。
早起きは反省文免除の徳をモットーに毎朝5時に学校へ来ている。あれ、三文の徳だっけ?
優香「そう、お化け屋敷がしたいッッッ!!!!!!!」
とんでもない爆音で台パンをかますと、教室の隅っこで和菓子を楽しんでいた2人が肩をびくりと震わせた。
「おい優香死ねっ!!!!俺の和菓子タイムを邪魔すんなっ!!!!!」
「サツキ、この和菓子美味しい。どこ売ってたの?」
1人はキレ散らかし、もう1人はとことんマイペースを貫いている。
サツキと呼ばれた2年生は、[漢字]木綿花[/漢字][ふりがな]ゆうばな[/ふりがな]サツキ。体育の授業で側宙をかまし、先生の目ん玉を飛び出させた問題児(?)だ。
もう片方のマイペース男子は[漢字]葉月蓮[/漢字][ふりがな]はづきれん[/ふりがな]。
三度の飯より寝ることが好きで、今回のように起きていること自体が稀だ。
昨日が日曜日だったのをいいことに寝過ぎて寝られなくなったらしい。
優香「ひどいなッッさっちゃん!!!!!」
サツキ「ぶっ飛ばすぞテメェ!!!!!」
毎回険悪だが、これでも親友らしい。
そんな2人に呆れながら蓮の方を見ると、食後の朝寝タイムに入っていた。
玲「ほら、蓮起床!!!めんどくせーことを私に押し付けないでもらっても??」
蓮「玲、頑張って。」
親指を立てて私に高評価すると、そのまま眠りの世界に落ちていった。
「愚民ども!!!!!いい知らせだ!!!!!」
サツキ「んだよ厨二病!!!!!!今忙しーんだよテメェ!!!!!」
優香「助けてぇ〜!!!!!!さっちゃんに殺される!!!!!」
大きな音を立ててドアを開け放った厨二病──もとい、[漢字]田中圭太[/漢字][ふりがな]たなかけいた[/ふりがな]は、怒り狂ったサツキに一蹴されてしまった。
少しムッとしたのか、彼は息を大きく吸って優香顔負けの大声を出す。
[大文字][太字]『この教室の支配者である社畜が未知のウイルスに侵されて天に旅立った〜!!』[/太字][/大文字]
シーン、と教室が静まり返る。
今なら忍者が天井を伝っていても気がつく自信があった。
優香「つ、つまり?」
玲「一行でお猿でもわかるくらい簡潔に述べよ。」
圭太「…あのノリの悪い社畜風邪ひいて休み。」
[大文字][太字][大文字][大文字]『っしゃああああ〜〜〜〜〜!!!!!!!』[/大文字][/大文字][/太字][/大文字]
教室全体が喜びの叫びで満ち溢れる。
ハイタッチを交わし合い、寝ていたはずの蓮でさえも無理矢理叩き起こされなぜか胴上げされている。
テンションがそこそこ落ち着くと、教室に入ろうか入らまいか迷っている1人の生徒と目が合った。
玲「[漢字]緋鞠[/漢字][ふりがな]ひまり[/ふりがな]!!!!!!おはよっ☆」
「いや、どーゆー状況??」
教室外で呆れ果てているのは[漢字]安納緋鞠[/漢字][ふりがな]あんのうひまり[/ふりがな]。
特技は無限片足立ちと切れ味の半端ない煽り…のはずだが、今は驚いて両足が地面についているし、口調には煽りすら存在しない。
サツキ「いや、実はさ──」
緋鞠「うっそぉ!?!?あの雑魚社畜が!?雑魚は風邪引かないんじゃないの!?!?」
優香「それが引くんだなッッッ☆☆」
地味にディスりながら、片足立ちで喜ぶ緋鞠に頬を緩ませる。
優香「ってことで、あいつが休んでる間に都市伝説増やしちまおうぜ☆☆」
サツキ「っしゃ乗った!!!!!!」
玲「面白そぉっすね!!!!!!やろやろ!」
圭太「ふっ…都市伝説のみならず、伝説になってやろうじゃないか!」
蓮「いいんじゃないの…まぁ俺は寝るけど…」
緋鞠「こんなことにマジになるなんてガキでちゅね♡ま、しょーがないから付き合ってあげる!」
全員が了承し、社畜担任が休んだ三日間にわたって都市伝説増殖作戦が決行されたのであった。
[水平線]
私は[漢字]喪神虚[/漢字][ふりがな]そうしんむな[/ふりがな]。この学校の教師だ。
今まで皆勤賞だったものの不覚にも風邪をひいてしまい、あの問題児クラスが野放しになってしまった。
気がついているのは私だけなので、あのクラスがどうなっていることか。
「おはようございます!」
虚「おはよう。」
生徒に挨拶をするのが私の日課だ。
至ってまともな教師のつもりだが、上からは頭のおかしい人間として処理されてしまった。
思い出すと少し腹が立つ。
「ねぇねぇ、新しい都市伝説知ってる?」
教室に入ろうとしたが、都市伝説、という言葉に耳がぴくりと反応する。
「あれでしょ?教室の机だけが全てひっくり帰ってるってやつ。」
「え、それ知らない。僕が聞いたのは、放送室から大きな寝息が流れるやつなんだけど…」
「俺が聞いたのはあれだぜ。早朝の体育館でドンドン音がするってやつ。」
「職員室のコロコロ椅子がどれか一つ無くなってるって話だけど…」
「あたし今日朝早く来たら黒板に『俺は一億万年年眠り続けた幽霊だ!』って書いてあったんだけど!?」
「音楽室から不協和音が聞こえてくるんだって〜!」
なんか、増えてない??
え、こんな増えます?誰かのイタズラ?
きっとこれは噂だ、噂に過ぎない。
教室の前で目を白黒させながら脳内を整理していると、生徒に声をかけられた。
「あの〜、先生?」
虚「…あ、ど、どうしたの?」
「スピーカーから、寝息流れてくるんですけど…」
虚「は?」
耳を澄ますと、確かに気持ちの良さそうな寝息が聞こえてくる。
一体、どうなっているんだ。
[水平線]
優香「大成功だぜいええええええええ!!!!!!!」
朝6時、ジュース片手に狂喜乱舞する優香。
いつもならサツキが殴り倒しているところだが、今回ばかりはサツキも挙動が同じだ。
風船やパネルで飾られた教室に、明るい笑い声が響く。
玲「いや〜、でもさすが優香だよね。まさか教室の机全部をひっくり返すなんて〜」
優香「褒めても大声しか出ないよ☆さすがに教卓は大変だったけど…」
蓮「ふあぁ、俺の寝息爆音放送って、なんか恥ずかしいな…」
それぞれ感想を言い合いながら、お互いの健闘を讃えあう。
サツキ「緋鞠のケンケンのおかげだわ〜」
緋鞠「でもサツキの反復横跳びも悪くなかったよ!」
玲「確か2人は、体育館で暴れ回ったんだっけ?」
緋鞠「暴れ回ったとは失礼な!でも、反復横跳び10回でバテちゃった玲も、運動した方がい〜んじゃなぁ〜い??」
めっちゃ煽られたわ。ムカつく。
でも、これが緋鞠の面白いところだ。
優香「コロコロ椅子の誘拐マジナイス!!!!!!」
サツキ「これくらいなら余裕よ!てか、厨二病が書いた黒板、バレなかった?」
圭太「今んとこバレてないが…そろそろ本名で呼んで…」
可哀想な厨二病だが、誰も圭太という名前を口にしない。
優香に至っては、彼の本名を忘れていた。
圭太「玲の演奏は魔王をも滅ぼす勢いだ。褒めて遣わす。」
玲「お前も一緒にやったろうが!!!!!」
蓮「あれ、録音したから目覚まし時計に使っていい?」
圭太「お前の爽やかな起床を俺は願っているぞ!!!!」
ありがと、と生返事をして、蓮はそのまま眠ってしまった。あれ、こいつずっと寝てね??
まぁ、こんな感じで私たちは、毎朝の学校生活を頑張っています。
勉強は終わってるけどね☆
優香「さっちゃんごめんッッッ!!!!!!」
サツキ「死ねぇ!!!!!」
圭太「落ち着け愚民共!!!!!」
緋鞠「やっぱこの厨二病ガキでちゅね☆」
蓮「ふあぁ…うるさい…」
こーゆーのを、青春っていうんだろうか。
そんなことを思いながら、ジンジャーエールを一気に飲み干した。
玲「ががぁ…喉がっ…」
サツキ「やっぱバカだよね、玲って。」
玲「え〜〜〜、ひっど☆☆」
[水平線]
「え、急にどした??」
急に突拍子もないことを言い出したのは、一個上の先輩である[漢字]相川優香[/漢字][ふりがな]あいかわゆうか[/ふりがな]だった。
彼女は早起きコールを生業にしており、歌手デビューできるほどの声量を誇っている。
ちなみに私は[漢字]佐藤玲[/漢字][ふりがな]さとうれい[/ふりがな]。1年生。
早起きは反省文免除の徳をモットーに毎朝5時に学校へ来ている。あれ、三文の徳だっけ?
優香「そう、お化け屋敷がしたいッッッ!!!!!!!」
とんでもない爆音で台パンをかますと、教室の隅っこで和菓子を楽しんでいた2人が肩をびくりと震わせた。
「おい優香死ねっ!!!!俺の和菓子タイムを邪魔すんなっ!!!!!」
「サツキ、この和菓子美味しい。どこ売ってたの?」
1人はキレ散らかし、もう1人はとことんマイペースを貫いている。
サツキと呼ばれた2年生は、[漢字]木綿花[/漢字][ふりがな]ゆうばな[/ふりがな]サツキ。体育の授業で側宙をかまし、先生の目ん玉を飛び出させた問題児(?)だ。
もう片方のマイペース男子は[漢字]葉月蓮[/漢字][ふりがな]はづきれん[/ふりがな]。
三度の飯より寝ることが好きで、今回のように起きていること自体が稀だ。
昨日が日曜日だったのをいいことに寝過ぎて寝られなくなったらしい。
優香「ひどいなッッさっちゃん!!!!!」
サツキ「ぶっ飛ばすぞテメェ!!!!!」
毎回険悪だが、これでも親友らしい。
そんな2人に呆れながら蓮の方を見ると、食後の朝寝タイムに入っていた。
玲「ほら、蓮起床!!!めんどくせーことを私に押し付けないでもらっても??」
蓮「玲、頑張って。」
親指を立てて私に高評価すると、そのまま眠りの世界に落ちていった。
「愚民ども!!!!!いい知らせだ!!!!!」
サツキ「んだよ厨二病!!!!!!今忙しーんだよテメェ!!!!!」
優香「助けてぇ〜!!!!!!さっちゃんに殺される!!!!!」
大きな音を立ててドアを開け放った厨二病──もとい、[漢字]田中圭太[/漢字][ふりがな]たなかけいた[/ふりがな]は、怒り狂ったサツキに一蹴されてしまった。
少しムッとしたのか、彼は息を大きく吸って優香顔負けの大声を出す。
[大文字][太字]『この教室の支配者である社畜が未知のウイルスに侵されて天に旅立った〜!!』[/太字][/大文字]
シーン、と教室が静まり返る。
今なら忍者が天井を伝っていても気がつく自信があった。
優香「つ、つまり?」
玲「一行でお猿でもわかるくらい簡潔に述べよ。」
圭太「…あのノリの悪い社畜風邪ひいて休み。」
[大文字][太字][大文字][大文字]『っしゃああああ〜〜〜〜〜!!!!!!!』[/大文字][/大文字][/太字][/大文字]
教室全体が喜びの叫びで満ち溢れる。
ハイタッチを交わし合い、寝ていたはずの蓮でさえも無理矢理叩き起こされなぜか胴上げされている。
テンションがそこそこ落ち着くと、教室に入ろうか入らまいか迷っている1人の生徒と目が合った。
玲「[漢字]緋鞠[/漢字][ふりがな]ひまり[/ふりがな]!!!!!!おはよっ☆」
「いや、どーゆー状況??」
教室外で呆れ果てているのは[漢字]安納緋鞠[/漢字][ふりがな]あんのうひまり[/ふりがな]。
特技は無限片足立ちと切れ味の半端ない煽り…のはずだが、今は驚いて両足が地面についているし、口調には煽りすら存在しない。
サツキ「いや、実はさ──」
緋鞠「うっそぉ!?!?あの雑魚社畜が!?雑魚は風邪引かないんじゃないの!?!?」
優香「それが引くんだなッッッ☆☆」
地味にディスりながら、片足立ちで喜ぶ緋鞠に頬を緩ませる。
優香「ってことで、あいつが休んでる間に都市伝説増やしちまおうぜ☆☆」
サツキ「っしゃ乗った!!!!!!」
玲「面白そぉっすね!!!!!!やろやろ!」
圭太「ふっ…都市伝説のみならず、伝説になってやろうじゃないか!」
蓮「いいんじゃないの…まぁ俺は寝るけど…」
緋鞠「こんなことにマジになるなんてガキでちゅね♡ま、しょーがないから付き合ってあげる!」
全員が了承し、社畜担任が休んだ三日間にわたって都市伝説増殖作戦が決行されたのであった。
[水平線]
私は[漢字]喪神虚[/漢字][ふりがな]そうしんむな[/ふりがな]。この学校の教師だ。
今まで皆勤賞だったものの不覚にも風邪をひいてしまい、あの問題児クラスが野放しになってしまった。
気がついているのは私だけなので、あのクラスがどうなっていることか。
「おはようございます!」
虚「おはよう。」
生徒に挨拶をするのが私の日課だ。
至ってまともな教師のつもりだが、上からは頭のおかしい人間として処理されてしまった。
思い出すと少し腹が立つ。
「ねぇねぇ、新しい都市伝説知ってる?」
教室に入ろうとしたが、都市伝説、という言葉に耳がぴくりと反応する。
「あれでしょ?教室の机だけが全てひっくり帰ってるってやつ。」
「え、それ知らない。僕が聞いたのは、放送室から大きな寝息が流れるやつなんだけど…」
「俺が聞いたのはあれだぜ。早朝の体育館でドンドン音がするってやつ。」
「職員室のコロコロ椅子がどれか一つ無くなってるって話だけど…」
「あたし今日朝早く来たら黒板に『俺は一億万年年眠り続けた幽霊だ!』って書いてあったんだけど!?」
「音楽室から不協和音が聞こえてくるんだって〜!」
なんか、増えてない??
え、こんな増えます?誰かのイタズラ?
きっとこれは噂だ、噂に過ぎない。
教室の前で目を白黒させながら脳内を整理していると、生徒に声をかけられた。
「あの〜、先生?」
虚「…あ、ど、どうしたの?」
「スピーカーから、寝息流れてくるんですけど…」
虚「は?」
耳を澄ますと、確かに気持ちの良さそうな寝息が聞こえてくる。
一体、どうなっているんだ。
[水平線]
優香「大成功だぜいええええええええ!!!!!!!」
朝6時、ジュース片手に狂喜乱舞する優香。
いつもならサツキが殴り倒しているところだが、今回ばかりはサツキも挙動が同じだ。
風船やパネルで飾られた教室に、明るい笑い声が響く。
玲「いや〜、でもさすが優香だよね。まさか教室の机全部をひっくり返すなんて〜」
優香「褒めても大声しか出ないよ☆さすがに教卓は大変だったけど…」
蓮「ふあぁ、俺の寝息爆音放送って、なんか恥ずかしいな…」
それぞれ感想を言い合いながら、お互いの健闘を讃えあう。
サツキ「緋鞠のケンケンのおかげだわ〜」
緋鞠「でもサツキの反復横跳びも悪くなかったよ!」
玲「確か2人は、体育館で暴れ回ったんだっけ?」
緋鞠「暴れ回ったとは失礼な!でも、反復横跳び10回でバテちゃった玲も、運動した方がい〜んじゃなぁ〜い??」
めっちゃ煽られたわ。ムカつく。
でも、これが緋鞠の面白いところだ。
優香「コロコロ椅子の誘拐マジナイス!!!!!!」
サツキ「これくらいなら余裕よ!てか、厨二病が書いた黒板、バレなかった?」
圭太「今んとこバレてないが…そろそろ本名で呼んで…」
可哀想な厨二病だが、誰も圭太という名前を口にしない。
優香に至っては、彼の本名を忘れていた。
圭太「玲の演奏は魔王をも滅ぼす勢いだ。褒めて遣わす。」
玲「お前も一緒にやったろうが!!!!!」
蓮「あれ、録音したから目覚まし時計に使っていい?」
圭太「お前の爽やかな起床を俺は願っているぞ!!!!」
ありがと、と生返事をして、蓮はそのまま眠ってしまった。あれ、こいつずっと寝てね??
まぁ、こんな感じで私たちは、毎朝の学校生活を頑張っています。
勉強は終わってるけどね☆
優香「さっちゃんごめんッッッ!!!!!!」
サツキ「死ねぇ!!!!!」
圭太「落ち着け愚民共!!!!!」
緋鞠「やっぱこの厨二病ガキでちゅね☆」
蓮「ふあぁ…うるさい…」
こーゆーのを、青春っていうんだろうか。
そんなことを思いながら、ジンジャーエールを一気に飲み干した。
玲「ががぁ…喉がっ…」
サツキ「やっぱバカだよね、玲って。」
玲「え〜〜〜、ひっど☆☆」
[水平線]
クリップボードにコピーしました
通報フォーム
この小説の著作権はすいさんに帰属します
この小説は、題材となった原作、人物、それに関わる団体等と一切関係ありません