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バトルシーン多めになります!
そして物語の進みがめっちゃ遅いです。
「う…う〜ん…」
重い瞼を開くと、暗いレンガ造りの場所に横たわっていた。
天井に大穴が空いているので、落ちてきたという方が正しいのだろう。
「…よいしょ…痛…った…」
起きあがろうとすると、背中に電流が流れたような痛みを感じる。
背中を強く打ったようで、当たる直前に全魔力を背中に集めたので無事だが、人間なら体の原型がなくなるレベルだ。
「…まぁいいか!下界は安全だから敵とかいないし…すぐ治るでしょ!」
とんでもないポジティブ思考で歩みを進める。
人間に合ってしまうと怖がられてしまうので、ツノと牙は魔法でしまっておく。
「[漢字]テュエンツペアレント[/漢字][ふりがな]透明化術[/ふりがな]!よぉし!よくわかんないけど平和な追放ライフ!魔王の仮面を捨てて楽しむぞぉ!!!!!」
大きな声を出したせいか、レンガの欠片がパラパラと落ちてくる。
「ずいぶん脆い建物だな…」
造り的に、この場所はもともと図書館だったようだ。
それも、かなり立派な。
ところどころにある本棚を眺めていると、『人間と異種族の関わり方』という内容の本を見つける。
ルキアには少し難しい本だが、開いてみると紙が入っていた。
だいぶ古いようで、触ると水分の抜けた音がする。
そこには、文字が書かれていた。
ところどころ掠れてはいるものの、読めなくはない。
「え…っと…?魔力の湖──」
『グルァァアアア!!!!!』
「へ…?」
後ろから、不穏な音がする。
振り向くと、そこには猪の姿をした魔獣がいた。
魔物たちを弱さ順に並べると、魔族→魔獣→魔王、となる。普通は。
「…いや、わたし何も悪いことしないよ〜…あ、おいしくないです!え〜っと、猿も悶絶するくらい?」
普通の魔王なら、こんなもの一瞬で倒せるはずなのだ。
[大文字][太字]『グルァァァァァァァ!!!!!!』[/太字][/大文字]
[大文字]『ぎゃぁぁぁぁ!!!!!!わたし弱いのにぃぃぃ!!!!!!』[/大文字]
と、魔獣に負けない叫び声を出し逃げ出すルキア。
「と、とりあえず戦わなきゃ![漢字]サモンテールモ[/漢字][ふりがな]武器召喚術[/ふりがな]!」
シュン、と音を立てて手元に現れたのは、彼女の身長と変わらないサイズの大鎌だった。
ツノの無いルキアは元々弱いくせにさらに魔力が激減する。
「魔力もったいないから物理で…どりゃぁぁぁ!!!!!」
なけなしの筋力で鎌を振るうが、当たらなければ意味がない。
鎌は魔獣の毛を掠め、勢い余ってルキアも回転する。
「倒した⁉︎」
猪は倒れるはずもなく、怒りのこもった瞳でルキアを見つめる。
[大文字][太字][大文字]『グアアアアアアア!!!!!』[/大文字][/太字][/大文字]
[大文字]『ぎゃぁぁぁぁ!!!!!!助けてぇぇぇぇ!!!!!!』[/大文字]
「[漢字]ファイア[/漢字][ふりがな]炎操術[/ふりがな]!」
爆音を立てて、火の玉が魔獣に向かって飛んでいく。
火の玉を飛ばした張本人はものすごいスピードでルキアの前に立ち、炎を宿した剣を持つ。
「こんなところに魔獣とは…珍しいですね…」
落ち着き払った口調の彼女は、不死鳥のようだった。