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鋼鉄の時空の朝鮮戦争編を見てからこの作品を見たほうが良いです(そのほうが内容などがわかるので(一番オススメなのは、第二次世界大戦編を見てからが良いと強くおすすめします))

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『鋼鉄の時空:オーバーライト・ゼロ ―静止した世界の守護者―』

#7

最終話:虚空のゼロ・ディレイ ―星の終止符―

1950年12月24日。クリスマスの夜、世界は「救済」ではなく「終焉」の光に包まれようとしていた。
平壌の空中要塞を撃墜した匠人、承太郎、ジョセフの3人は、北朝鮮北部の山岳地帯に隠されたソ連スターリン派の最終拠点「要塞都市ボストーク」の最深部へと到達していた。
だが、そこで彼らが見たのは、もはや人間が制御できる代物ではなかった。自衛隊から流出した核のデータと、スタンド能力を極限まで増幅させる「矢」のエネルギーが融合し、意思を持った「生ける核ミサイル」……スタンド名『ツァーリ・ボンバ・レクイエム』が産声を上げていた。
[太字][大文字]第1章:絶望のカウントダウン[/大文字][/太字]
「やれやれだぜ……。これがあんたたちの求めた『平和』の結果か」
空条承太郎が、汗ばんだ拳を握りしめる。
目の前には、全高50メートルを超える巨大な光の繭(まゆ)があった。それは単なる爆弾ではない。爆発した瞬間に「地球全土の因果」を焼き尽くし、全人類の精神を強制的に一つに統合して消滅させる、究極の絶滅兵器だ。
「匠人君! 既に点火プロセスが始まっている! この繭が弾ければ、38度線どころか、この惑星そのものが宇宙の塵になるぞ!」
ジョセフ・ジョースターの叫びが、地下基地の轟音に掻き消される。
ソ連の狂った科学者たちは、自衛隊の出現によって崩れた「歴史の均衡」を、世界そのものを消去することで清算しようとしていたのだ。
[太字][大文字]第2章:匠人、最後の決断[/大文字][/太字]
「……まだ、間に合います」
匠人(たくと)が前に出る。彼の背後で、全スペックSの黄金神『ネオ・ジェネシス』が、かつてないほどの輝きを放った。その光は地下基地の鉄鋼を溶かし、周囲の空間そのものを歪ませていく。
「艦長をやめ、一人の戦士としてここへ来たのは……この瞬間のためだったのかもしれない」
匠人は、2026年から持ってきた「自衛官の階級章」を床に捨てた。彼はもはや日本を守る盾ではない。この星の因果を守る、最後の一人となっていた。
「承太郎、ジョセフさん。……下がっていてください。これからの数秒間、私は『地球の未来』を予約しにいきます」
[太字][大文字]第3章:極限のザ・ワールド ―無窮の静止―[/大文字][/太字]
「……時よ、止まれ。『ザ・ワールド』!」
匠人の叫びと共に、世界の鼓動が止まった。
しかし、今回の停止はこれまでとは違った。核エネルギーとスタンドパワーが臨界点に達した繭は、止まった時の中でさえ、ドクンドクンと不気味に蠢いている。
匠人は、核の繭の深部へと飛び込んだ。
能力2:『ゼロ・ディレイ(遅延なき執行)』。
彼は「核が爆発する」という因果そのものを、この止まった時の中で書き換えようとした。
だが、巨大すぎるエネルギーの反動が、匠人の肉体を焼き、精神を切り刻む。黄金のスタンド、ネオ・ジェネシスの腕が、因果の重圧で一本、また一本と砕け散っていく。
「……くっ、これほどの……これほどの絶望を、人類は積み上げてきたというのか!」
[太字][大文字]第4章:因果の逆転、そして地球の崩壊[/大文字][/太字]
匠人は悟った。
この「核」を止めれば、歴史は再び歪み、さらなる悲劇を生む。自衛隊が1950年に現れたその瞬間から、この世界は既に「壊れた時計」だったのだ。
「……ならば、結果を上書きする。……爆発を消すのではない。『地球そのものを、爆発の瞬間に再構成(リセット)』する!」
匠人は、ネオ・ジェネシスの全エネルギーを、自分の心臓に集約させた。
能力:多重存在(全地球同期)。
彼は100人の残像ではなく、地球上の3億人のスタンド使い全員の精神と自分をリンクさせ、その全ての因果を「一点」に集めた。
「因果の逆転……! 『壊れる』という結果を……『新生する』という結果へ、強引に固定する!」
だが、その代償はあまりに大きかった。
臨界点に達した『ツァーリ・ボンバ・レクイエム』が、ついに止まった時の中で爆発を開始した。
「時よ、動き出せ!!」
[太字][大文字]第5章:光の中へ[/大文字][/太字]
時が動き出した瞬間、1950年の地球は、眩い純白の光に包まれた。
平壌も、横須賀も、ワシントンも、モスクワも。
そして朝鮮半島で銃を構えていた兵士たちも、その光の中に消えていった。
地球は、破壊された。
大陸は引き裂かれ、海は蒸発し、青い惑星は一瞬にして宇宙の深淵に散る火花となった。
――しかし。
爆散する地球の欠片一つ一つに、匠人の「ゼロ・ディレイ」による「予約」が刻まれていた。
破壊された結果の直後に、「復元される」という因果が、光速を超えて上書きされていく。
光が収まった時。
そこには、ミサイルも、飛行船も、そして「自衛隊」という異物さえも存在しない、全く新しい地球が浮かんでいた。
エピローグ:1950年、真の夜明け
1950年6月25日。
朝鮮半島の国境線は静かだった。
そこには北朝鮮の南進もなく、ソ連の内戦もなく、空を飛ぶ未来の航空機もなかった。
兵士たちは、なぜ自分がそこに立っているのかを忘れ、ただ穏やかな朝日に目を細めていた。
横須賀の港。
そこには護衛艦「はぐろ」の姿はない。あるのは、潮騒に揺れる古い軍艦の残骸と、平和な漁村の風景だけだった。
ただ一人。
太平洋を望む丘の上で、一人の男が海を見つめていた。
軍服ではなく、見覚えのない私服を着た男――匠人だ。
彼の隣には、学ランを肩にかけた青年と、老紳士が立っている。
「……やれやれだぜ。俺たちが何をしたか、覚えているのはこの3人だけってわけか」
承太郎が煙草に火をつけた。
「いいじゃないか、承太郎。歴史は、誰にも知られずに守られるのが一番いいのさ」
ジョセフが笑いながら、今は動かない普通の左手で匠人の肩を叩いた。
匠人は、かつて自分が座っていた「はぐろ」の艦橋を思い出し、それから目の前の眩しい水平線を見た。
彼のスタンド『ネオ・ジェネシス』は、地球を修復した代償として、その力を完全に失い、消滅していた。
「……これで、良かったんですね」
匠人は静かに呟いた。
歴史の教科書には載らない、48日間の戦い。
未来から来た盾は、自ら砕け散ることで、この世界の「本当の明日」を買い取ったのだ。
1950年。
人類は今、初めて自分の足で、本当の歴史の一歩を踏み出した。
(完)

作者メッセージ

最終回まで御覧いただき、ありがとうございました!
では、また別の小説で会いましょう。おつなーに〜

2026/02/15 16:44

taku203503
ID:≫ 17/UklnAAecq6
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