閲覧前に必ずご確認ください
鋼鉄の時空の朝鮮戦争編を見てからこの作品を見たほうが良いです(そのほうが内容などがわかるので(一番オススメなのは、第二次世界大戦編を見てからが良いと強くおすすめします))
1950年11月末。長津湖の凍てつく死闘を越えた匠人たちは、北朝鮮軍の心臓部、平壌(ピョンヤン)へと迫っていた。だが、そこで彼らを待ち受けていたのは、地上軍でもスタンド使いの伏兵でもなかった。
雲海を割り、夕闇の空を圧圧と支配する巨大な影。それは、ソ連から流出した重力制御技術と、1950年の強引な工業力が生んだ怪物――空中要塞「ペクトサン(白頭山)」であった。
「……やれやれだぜ。あんなデカブツが空を飛んでるなんてな。2026年にもあんな代物はなかったはずだぞ」
輸送機のハッチ際で、空条承太郎が不敵に笑いながら、帽子のつばを直した。
[太字][大文字]第1章:天空の不沈艦[/大文字][/太字]
「ペクトサン」は全長500メートルを超える超巨大飛行体だ。自衛隊の護衛艦「いずも」の倍以上の巨体を、4基の巨大な原子力ターボジェットと、未解明のスタンドエネルギー増幅器によって強引に浮上させている。その甲板からは、スタンド能力を付与された無人攻撃機「ドローン・ミグ」が次々と発艦し、国連軍の航空部隊を蹂躙していた。
「匠人君、見てくれ。あの要塞の周囲には、目に見えない『精神の防壁』が張られている」
ジョセフ・ジョースターが、自身のスタンド『ハーミット・パープル』を使い、空中要塞のエネルギー波形を視覚化して叫んだ。
「普通の爆撃じゃ傷一つ付かん。我々が直接乗り込んで、内部の増幅炉を叩くしかない!」
「……了解しました。承太郎、花京院、行きましょう」
匠人(たくと)は黄金のスタンド『ネオ・ジェネシス』を召喚した。彼の背後で神々しい光を放つその姿は、高度8000メートルの強風の中でも微動だにしない。
「『ネオ・ジェネシス』の能力で、私たちが突入する瞬間の『因果』を固定します。……敵の防空網が反応する前に、私たちは既に内部に『到達した結果』を作り出す」
[太字][大文字]第2章:ゼロ・ディレイによる強行突入[/大文字][/太字]
匠人たちは、輸送機からダイブした。落下速度がマッハに達しようとしたその時、空中要塞の対空レーザーが彼らを捕捉する。
「撃たせるかよ! 『スタープラチナ』!」
承太郎のスタンドが拳を突き出すが、数は数百。すべてを叩き落とすのは不可能だ。
「……時よ、止まれ。『ザ・ワールド』!」
匠人が世界を停止させた。静止した雲、止まったレーザー光線の奔流。匠人はその光の隙間を縫うように空中を「歩き」、要塞の外壁に手を触れた。
能力2:『ゼロ・ディレイ(遅延なき執行)』。
匠人は「外壁を通り抜け、格納庫に立ち入る」という未来の動作を、この止まった時の中で現在に上書き(予約)した。
「時は動き出す」
次の瞬間、要塞の外部で爆発音が響くよりも早く、匠人、承太郎、ジョセフ、花京院の4人は、巨大な隔壁を「すり抜ける」ようにして、ペクトサンの内部、中央格納庫へと出現していた。
能力:因果の逆転。侵入という「結果」を先に固定したため、要塞の高度なセキュリティシステムは、彼らが侵入したという事実さえ検知できていなかった。
[太字][大文字]第3章:未来視の刺客 ―スタンド『エピタフ・改』―[/大文字][/太字]
だが、格納庫の奥から、一人の男が静かに歩み寄ってきた。
北朝鮮軍の制服を着た、青白い肌の士官だ。彼の瞳は焦点が合っておらず、額には第3の目のような機械装置が埋め込まれている。
「……待っていたぞ、自衛官。君が時を止め、因果を弄ぶことも、私は既に『見て』いた」
男の名はパク・シン。ソ連の研究所で、未来の遺物から抽出された「予知の能力」を強制移植された、悲劇のスタンド使いだ。彼のスタンド『エピタフ・改』は、匠人の「ゼロ・ディレイ」が予約する未来さえも、さらに数秒先から観測することができる。
「……何だと?」
匠人は目を見開いた。
パクが指を鳴らすと、格納庫の四方から自動機銃が一斉に火を噴いた。
「無駄だ! 『ザ・ワールド』!」
匠人が再び時を止める。止まった時の中でパクの眉間を撃ち抜こうとするが、パクの身体は、時が止まる直前の絶妙なタイミングで、匠人の攻撃が「届かない位置」へと既に移動していた。
「私のスタンドは、君が『時を止めるという決断』をする数秒前を予見する。君が時を止めた世界で何をしようと、私は止まる前の世界でその結果を回避する位置に動いておけばいい」
「……コンマ数秒の空白を突く『絶対先制』さえも、予知で上書きするというのか」
匠人は、冷や汗が頬を伝うのを感じた。全Sスペックの『ネオ・ジェネシス』を以てしても、相手が「先読みの極致」にいる以上、空振りを続けさせられる。
[太字][大文字]第4章:多重存在の飽和攻撃[/大文字][/太字]
パク・シンが不敵に笑う。
「君の能力は強力だが、あまりに『合理的』すぎるのだ。予見できる未来に、合理性は通用しない。さあ、死ね!」
パクの背後から現れた無数の触手型のスタンドが、全方位から匠人たちに襲いかかる。
「……承太郎、ジョセフさん。伏せていてください」
匠人は静かに、ネオ・ジェネシスの真の出力を開放した。
「パク。……君は『一人の私』の未来を予見したに過ぎない」
能力:多重存在(残像)。
匠人が時を止めた世界の中で、彼は単に移動するのではなく、要塞の格納庫全域を埋め尽くすほどの「軌跡」を描いた。
時が動き出した瞬間、パクの目の前には、100人を越える「実体化した匠人」が出現した。
「……なっ!? 全員が……本物だと!? どの未来を……どの自分を予見すればいいんだ!」
パクの予知能力は、あまりに膨大な「同時に存在する確定した未来」の情報量にオーバーフローを起こした。
100人の匠人が同時に放つ拳。
『ゼロ・ディレイ:多重執行』。
「オラオラオラオラオラオラオラオラ!!」
匠人の残像と、それに呼応した承太郎のスタープラチナが、パクの予知を物理的な「数」と「因果の飽和」で粉砕した。
[太字][大文字]第5章:空中要塞の最期[/大文字][/太字]
「……ぐ、はあッ……。未来が……塗りつぶされる……」
パク・シンは、自身の予知が100通りの「死」で埋め尽くされた絶望の中で、爆散した。彼が守っていた増幅炉も、匠人の因果逆転攻撃によって内側から崩壊を始める。
空中要塞「ペクトサン」が、断末魔のような軋み声を上げながら、燃え盛りつつ高度を下げ始めた。
「……脱出するぞ! この要塞はもう持たない!」
ジョセフの叫びと共に、匠人たちは要塞の壁を突き破り、再び平壌の夜空へと身を投げ出した。
背後では、ソ連と北朝鮮が誇った「天空の希望」が、巨大な火球となって平壌北部の山々に激突し、1950年の闇を真っ赤に染め上げた。
匠人はパラシュートの紐を握りながら、燃える要塞を見つめた。
「……予知さえも超える、意志の力か」
全48話のうち、14話。
ピョンヤンの空を制した匠人たちだったが、地上では、さらなる絶望――ソ連内戦を勝ち抜いたスターリン派が、自衛隊の「核」のデータを完全再現した戦術核部隊を、38度線へと向かわせようとしていた。
雲海を割り、夕闇の空を圧圧と支配する巨大な影。それは、ソ連から流出した重力制御技術と、1950年の強引な工業力が生んだ怪物――空中要塞「ペクトサン(白頭山)」であった。
「……やれやれだぜ。あんなデカブツが空を飛んでるなんてな。2026年にもあんな代物はなかったはずだぞ」
輸送機のハッチ際で、空条承太郎が不敵に笑いながら、帽子のつばを直した。
[太字][大文字]第1章:天空の不沈艦[/大文字][/太字]
「ペクトサン」は全長500メートルを超える超巨大飛行体だ。自衛隊の護衛艦「いずも」の倍以上の巨体を、4基の巨大な原子力ターボジェットと、未解明のスタンドエネルギー増幅器によって強引に浮上させている。その甲板からは、スタンド能力を付与された無人攻撃機「ドローン・ミグ」が次々と発艦し、国連軍の航空部隊を蹂躙していた。
「匠人君、見てくれ。あの要塞の周囲には、目に見えない『精神の防壁』が張られている」
ジョセフ・ジョースターが、自身のスタンド『ハーミット・パープル』を使い、空中要塞のエネルギー波形を視覚化して叫んだ。
「普通の爆撃じゃ傷一つ付かん。我々が直接乗り込んで、内部の増幅炉を叩くしかない!」
「……了解しました。承太郎、花京院、行きましょう」
匠人(たくと)は黄金のスタンド『ネオ・ジェネシス』を召喚した。彼の背後で神々しい光を放つその姿は、高度8000メートルの強風の中でも微動だにしない。
「『ネオ・ジェネシス』の能力で、私たちが突入する瞬間の『因果』を固定します。……敵の防空網が反応する前に、私たちは既に内部に『到達した結果』を作り出す」
[太字][大文字]第2章:ゼロ・ディレイによる強行突入[/大文字][/太字]
匠人たちは、輸送機からダイブした。落下速度がマッハに達しようとしたその時、空中要塞の対空レーザーが彼らを捕捉する。
「撃たせるかよ! 『スタープラチナ』!」
承太郎のスタンドが拳を突き出すが、数は数百。すべてを叩き落とすのは不可能だ。
「……時よ、止まれ。『ザ・ワールド』!」
匠人が世界を停止させた。静止した雲、止まったレーザー光線の奔流。匠人はその光の隙間を縫うように空中を「歩き」、要塞の外壁に手を触れた。
能力2:『ゼロ・ディレイ(遅延なき執行)』。
匠人は「外壁を通り抜け、格納庫に立ち入る」という未来の動作を、この止まった時の中で現在に上書き(予約)した。
「時は動き出す」
次の瞬間、要塞の外部で爆発音が響くよりも早く、匠人、承太郎、ジョセフ、花京院の4人は、巨大な隔壁を「すり抜ける」ようにして、ペクトサンの内部、中央格納庫へと出現していた。
能力:因果の逆転。侵入という「結果」を先に固定したため、要塞の高度なセキュリティシステムは、彼らが侵入したという事実さえ検知できていなかった。
[太字][大文字]第3章:未来視の刺客 ―スタンド『エピタフ・改』―[/大文字][/太字]
だが、格納庫の奥から、一人の男が静かに歩み寄ってきた。
北朝鮮軍の制服を着た、青白い肌の士官だ。彼の瞳は焦点が合っておらず、額には第3の目のような機械装置が埋め込まれている。
「……待っていたぞ、自衛官。君が時を止め、因果を弄ぶことも、私は既に『見て』いた」
男の名はパク・シン。ソ連の研究所で、未来の遺物から抽出された「予知の能力」を強制移植された、悲劇のスタンド使いだ。彼のスタンド『エピタフ・改』は、匠人の「ゼロ・ディレイ」が予約する未来さえも、さらに数秒先から観測することができる。
「……何だと?」
匠人は目を見開いた。
パクが指を鳴らすと、格納庫の四方から自動機銃が一斉に火を噴いた。
「無駄だ! 『ザ・ワールド』!」
匠人が再び時を止める。止まった時の中でパクの眉間を撃ち抜こうとするが、パクの身体は、時が止まる直前の絶妙なタイミングで、匠人の攻撃が「届かない位置」へと既に移動していた。
「私のスタンドは、君が『時を止めるという決断』をする数秒前を予見する。君が時を止めた世界で何をしようと、私は止まる前の世界でその結果を回避する位置に動いておけばいい」
「……コンマ数秒の空白を突く『絶対先制』さえも、予知で上書きするというのか」
匠人は、冷や汗が頬を伝うのを感じた。全Sスペックの『ネオ・ジェネシス』を以てしても、相手が「先読みの極致」にいる以上、空振りを続けさせられる。
[太字][大文字]第4章:多重存在の飽和攻撃[/大文字][/太字]
パク・シンが不敵に笑う。
「君の能力は強力だが、あまりに『合理的』すぎるのだ。予見できる未来に、合理性は通用しない。さあ、死ね!」
パクの背後から現れた無数の触手型のスタンドが、全方位から匠人たちに襲いかかる。
「……承太郎、ジョセフさん。伏せていてください」
匠人は静かに、ネオ・ジェネシスの真の出力を開放した。
「パク。……君は『一人の私』の未来を予見したに過ぎない」
能力:多重存在(残像)。
匠人が時を止めた世界の中で、彼は単に移動するのではなく、要塞の格納庫全域を埋め尽くすほどの「軌跡」を描いた。
時が動き出した瞬間、パクの目の前には、100人を越える「実体化した匠人」が出現した。
「……なっ!? 全員が……本物だと!? どの未来を……どの自分を予見すればいいんだ!」
パクの予知能力は、あまりに膨大な「同時に存在する確定した未来」の情報量にオーバーフローを起こした。
100人の匠人が同時に放つ拳。
『ゼロ・ディレイ:多重執行』。
「オラオラオラオラオラオラオラオラ!!」
匠人の残像と、それに呼応した承太郎のスタープラチナが、パクの予知を物理的な「数」と「因果の飽和」で粉砕した。
[太字][大文字]第5章:空中要塞の最期[/大文字][/太字]
「……ぐ、はあッ……。未来が……塗りつぶされる……」
パク・シンは、自身の予知が100通りの「死」で埋め尽くされた絶望の中で、爆散した。彼が守っていた増幅炉も、匠人の因果逆転攻撃によって内側から崩壊を始める。
空中要塞「ペクトサン」が、断末魔のような軋み声を上げながら、燃え盛りつつ高度を下げ始めた。
「……脱出するぞ! この要塞はもう持たない!」
ジョセフの叫びと共に、匠人たちは要塞の壁を突き破り、再び平壌の夜空へと身を投げ出した。
背後では、ソ連と北朝鮮が誇った「天空の希望」が、巨大な火球となって平壌北部の山々に激突し、1950年の闇を真っ赤に染め上げた。
匠人はパラシュートの紐を握りながら、燃える要塞を見つめた。
「……予知さえも超える、意志の力か」
全48話のうち、14話。
ピョンヤンの空を制した匠人たちだったが、地上では、さらなる絶望――ソ連内戦を勝ち抜いたスターリン派が、自衛隊の「核」のデータを完全再現した戦術核部隊を、38度線へと向かわせようとしていた。