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鋼鉄の時空:ミッドウェー1942(第二次世界大戦編)

#15

第15話:巨神降臨、ハワイ沖

ワシントンでの歴史的な三者会談を経て、米英日連合艦隊は太平洋の要衝・ハワイの奪還へと舵を切った。しかし、新枢軸側も手をこまねいていたわけではない。ハワイは今や、ナチス・ドイツの技術者が送り込まれた難攻不落の要塞へと変貌していた。
この未曾有の局面に合わせ、横須賀工廠では一つの「奇跡」が成し遂げられた。
[太字][大文字]第1章:多機能型護衛艦「しなの」[/大文字][/太字]
1943年春、横須賀。
「いずも」「かが」を遥かに凌駕する巨体が、波を切り裂いてその姿を現した。
多機能型護衛艦「しなの」。
それは、1942年の鉄鋼技術と2026年の設計思想、そして日本に転送された最新の「電磁カタパルト(EMALS)」を融合させた、この時代における最強の移動基地である。
「……壮観だな」
護衛艦「はぐろ」の艦橋からその姿を見上げた匠人三等海佐は、思わず溜息を漏らした。
「しなの」は、かつての空母信濃の名を冠しながらも、その中身は全くの別物だ。全長330メートル、その広大な全通甲板には、F-35Bだけでなく、本来なら艦上運用が不可能なはずのF-2戦闘機を射出するための電磁カタパルトが2基、不気味な光を放っている。
「匠人艦長、『しなの』より入電! 『電磁カタパルト、正常作動。これよりF-2戦闘機隊、1943年の空へ向けて発艦する』!」
[太字][大文字]第2章:電磁の咆哮[/大文字][/太字]
ハワイ・オアフ島沖。
新枢軸側の守備隊は、水平線の向こうから迫る「連合軍」に対し、数千機の航空機を展開させていた。ドイツ製の新型レシプロ機と、鹵獲された米製機が空を埋め尽くす。
「ターゲット、敵空中目標、数800。……『しなの』、発艦開始!」
「しなの」の甲板上で、長大なリニア・モーターが唸りを上げた。
キィィィィィィン――ッ!!
凄まじい電磁音とともに、フル装備のF-2戦闘機が、わずか数十メートルの滑走で空へと弾き飛ばされた。
1機、また1機。洋上迷彩を施されたF-2が、アフターバーナーの炎を引いて垂直に近い角度で上昇していく。その後に続くのは、「いずも」「かが」から発艦したF-35Bの編隊だ。
「こちらF-2編隊長。……これよりハワイ上空を『クリーンアップ』する。……各機、対空誘導弾(AAM-4)開放!」
[太字][大文字]第3章:真珠湾、沈黙[/大文字][/太字]
ハワイの防空網を指揮していたドイツ軍将校たちは、レーダー(彼らの未熟な電波兵器)が捉えるよりも早く、自分たちの編隊が次々と空中で粉砕されていく光景に狂乱した。
「馬鹿な! 敵はまだ100マイルも先だぞ! なぜこちらの飛行機が爆発するんだ!?」
F-2は1943年の空において、文字通り「神」だった。
高度1万メートルから、視覚外射程(BVR)攻撃で敵機を一方的に掃討。生き残った敵機が肉眼でF-2を捉えた時には、既に時速2000キロを超える「青い閃光」がその横を通り過ぎ、ソニックブームで敵機の翼を叩き折っていた。
「……ハワイ上空の制空権、完全に確保」
「はぐろ」のCICで、匠人は静かに告げた。
「これより、米海兵隊による真珠湾奪還上陸作戦を支援する。……目標、新枢軸軍の海岸砲台および司令部。……精密誘導爆撃、開始」
「しなの」から発艦したF-2が、今度は対地ミサイルを放つ。
歴史上の真珠湾攻撃とは逆の方向から、しかし圧倒的に正確な破壊が、新枢軸の拠点を一つずつ消し去っていった。
夕暮れ時、ハワイの空には再び、ボロボロになった星条旗が掲げられた。その横には、共に戦い抜いた自衛隊の「日章旗」が、誇り高く風にたなびいていた。

2026/02/13 09:33

taku203503
ID:≫ 17/UklnAAecq6
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