閲覧前に必ずご確認ください
*この物語には、薬物描写、暴力・流血表現・社畜などが含まれておりますが、
それを助長するような意図は一切ありません。
イイ子もワルい子もマネしないでね!
勇者失格Pはじめました
#1
始筆=Plologue
カタタ、とおよそイマドキとかいう言葉とは程遠い分厚さのキーボードが高速で鳴り続ける。
持ち主は気にしていないが、キーは電源ボタンを除くと全てのっぺらぼうになっていた。
うつされた画面びっしりの黒文字を見る事に精一杯だからだろう。
周りには掃除された気配のほとんどしない空っぽのエナドリ缶etc.が。
普通だったら誰かが他の机にまで侵食しているそれらを注意しそうなのに、
ここに苦言を呈する人はいない。何故か?
このオフィスに残っているのはそのPCの[漢字]持ち主[/漢字][ふりがな]しゃちく[/ふりがな]だけだからだ。
時計の針が文字通りの無利益な時間をカウントする音だけがBGMなのも、そのためである。
なにせ残業代はほぼほぼ出ないのだから。では、なんでその仕事を続けているのか?
本人すら忘れているので、私達にもわからない。
...それから一体いつまで変わらぬ情景が続いた頃だっただろう。PCの音がピタリと止んだのは。
少なくとも、音を立てていた男が夜明けを見ることができなかったのは確かである。
今、生きていたなら丁度社中泊十一回目の深夜一時を迎えていたはずだから。
その人の名は、田中誠といった。
まさか、彼は想像していなかっただろう。
自分が異世界に転生してしまうなんて!
でも。
コンビニの入店音〜激ロックアレンジ〜から始まる第二の人生なんて、誰だって嫌に決まってる。
ていうかあって欲しくなかった。
(無駄にカッコイイのなんかイヤだな...)
よって、人生の終わりを告げる幻聴はそんな感想を述べられることとなった。
選曲した神様、ドンマイ。
ーー⊙▽⊙ーー
「召喚完了です、陛下!」
その一声で意識が戻った。が、もう一度飛びかけた。
何故なら眼の前にいたのは.....。
モヒカン頭にハート柄のパンクなローブをキメた、オカマに見えなくもないオッサンだったからだ。
しかも結構老けてる。シワシワだし白髪混ざってる!
(幻聴のセレクトがあれになったのは絶対この人のせいだ、ホントに絶ッッッ対にそうだろ!!)
ピンク色のハートがゲシュタルト崩壊を起こしているローブを、ジットリと睨む社畜。
しかし、召喚士はそれを華麗にスルーした。
「おや、固まってしまってますがどうされましたか?
...いきなり召喚されたのですから、混乱するのも仕方ないですが...。
後でまとめて説明しますので、この番号札をつけてこの道をまっすぐお進みください。
突き当りにある城の入ってすぐのところが説明会場となります、大広間ですので」
そう言って、多分召喚士の人は自分のうしろを指差した。
なるほど、確かに整備された黄色のレンガ道がある。
情報量をバズーカにつめてぶち込んできてるような人のせいで、今の今になるまで気付けなかった。
この道もこの道で存在感はあるはずなのに。道というよりかはその入口にある像が目立ってるが。
というかマジでなんで気づけなかったんだコレ。
明らかに竜巻で飛んだ家が魔女を圧死させた某童話に出てくるメインキャラ達だよ。クオリティ高杉。
「ありがとうございます」
つい、召喚士?にぺこりと軽くお辞儀してから歩き出した。
さすが社畜、体に染み付いた礼儀は異世界に行っても健在だ。大事だね。
そして、しばらく経って。
「あれ?これって知らない人に知らないところへ行くように誘導されてないか?もしかして結構まずい状況?」
...大事だね!!
だがしかし、もう遅い。晴れていて気候もほどよかったからか、本人が思うよりも進んでたからだ。
どれほど進んでいたのか?それは、
目の前にそびえ立つ巨大な城の扉が嫌でも分からせてくれる。
鉄と木の香りがツンと鼻腔を突き抜けていく。
更に近づいて恐る恐るノックをすると、案外アッサリと開ける許可をくれた。
待つこと数秒後。突如、ガチャンッと解錠される音が響き渡った。
ぎいいぃぃ....と軋みながらゆっくりと開いていく。
カオスで先の読めない、未知の世界の扉が______
持ち主は気にしていないが、キーは電源ボタンを除くと全てのっぺらぼうになっていた。
うつされた画面びっしりの黒文字を見る事に精一杯だからだろう。
周りには掃除された気配のほとんどしない空っぽのエナドリ缶etc.が。
普通だったら誰かが他の机にまで侵食しているそれらを注意しそうなのに、
ここに苦言を呈する人はいない。何故か?
このオフィスに残っているのはそのPCの[漢字]持ち主[/漢字][ふりがな]しゃちく[/ふりがな]だけだからだ。
時計の針が文字通りの無利益な時間をカウントする音だけがBGMなのも、そのためである。
なにせ残業代はほぼほぼ出ないのだから。では、なんでその仕事を続けているのか?
本人すら忘れているので、私達にもわからない。
...それから一体いつまで変わらぬ情景が続いた頃だっただろう。PCの音がピタリと止んだのは。
少なくとも、音を立てていた男が夜明けを見ることができなかったのは確かである。
今、生きていたなら丁度社中泊十一回目の深夜一時を迎えていたはずだから。
その人の名は、田中誠といった。
まさか、彼は想像していなかっただろう。
自分が異世界に転生してしまうなんて!
でも。
コンビニの入店音〜激ロックアレンジ〜から始まる第二の人生なんて、誰だって嫌に決まってる。
ていうかあって欲しくなかった。
(無駄にカッコイイのなんかイヤだな...)
よって、人生の終わりを告げる幻聴はそんな感想を述べられることとなった。
選曲した神様、ドンマイ。
ーー⊙▽⊙ーー
「召喚完了です、陛下!」
その一声で意識が戻った。が、もう一度飛びかけた。
何故なら眼の前にいたのは.....。
モヒカン頭にハート柄のパンクなローブをキメた、オカマに見えなくもないオッサンだったからだ。
しかも結構老けてる。シワシワだし白髪混ざってる!
(幻聴のセレクトがあれになったのは絶対この人のせいだ、ホントに絶ッッッ対にそうだろ!!)
ピンク色のハートがゲシュタルト崩壊を起こしているローブを、ジットリと睨む社畜。
しかし、召喚士はそれを華麗にスルーした。
「おや、固まってしまってますがどうされましたか?
...いきなり召喚されたのですから、混乱するのも仕方ないですが...。
後でまとめて説明しますので、この番号札をつけてこの道をまっすぐお進みください。
突き当りにある城の入ってすぐのところが説明会場となります、大広間ですので」
そう言って、多分召喚士の人は自分のうしろを指差した。
なるほど、確かに整備された黄色のレンガ道がある。
情報量をバズーカにつめてぶち込んできてるような人のせいで、今の今になるまで気付けなかった。
この道もこの道で存在感はあるはずなのに。道というよりかはその入口にある像が目立ってるが。
というかマジでなんで気づけなかったんだコレ。
明らかに竜巻で飛んだ家が魔女を圧死させた某童話に出てくるメインキャラ達だよ。クオリティ高杉。
「ありがとうございます」
つい、召喚士?にぺこりと軽くお辞儀してから歩き出した。
さすが社畜、体に染み付いた礼儀は異世界に行っても健在だ。大事だね。
そして、しばらく経って。
「あれ?これって知らない人に知らないところへ行くように誘導されてないか?もしかして結構まずい状況?」
...大事だね!!
だがしかし、もう遅い。晴れていて気候もほどよかったからか、本人が思うよりも進んでたからだ。
どれほど進んでいたのか?それは、
目の前にそびえ立つ巨大な城の扉が嫌でも分からせてくれる。
鉄と木の香りがツンと鼻腔を突き抜けていく。
更に近づいて恐る恐るノックをすると、案外アッサリと開ける許可をくれた。
待つこと数秒後。突如、ガチャンッと解錠される音が響き渡った。
ぎいいぃぃ....と軋みながらゆっくりと開いていく。
カオスで先の読めない、未知の世界の扉が______