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【完結】虐げられている異母姉のことを、僕たちは知らなかった。

#84

第五章 異変(18)

「この世には魔法使いとかいう邪悪なものが存在している。魔法使いとは、悪魔と共謀して呪術を使って人々を苦しめる奴らだ……![漢字] 嬲[/漢字][ふりがな]なぶ[/ふりがな]り殺しにするのが相応しいだろう! そいつらに[漢字]与[/漢字][ふりがな]くみ[/ふりがな]する者も、そいつらに賛同する者も同じだ……!」
 男は一気に[漢字]捲[/漢字][ふりがな]まく[/ふりがな]し立てた。
「……へぇ」
 蓮が冷酷な笑みを浮かべて、相手の懐に飛び込む。
 男の首元を掴み、同時に胸元も掴む。
 そしてしばらく時間が経つと、男は膝から崩れ落ち倒れ伏した。
「これで再起不能にしてやった、と」
「え……」
 パンパンと両手を叩き、笑顔で蓮は言う。
「何やったんですか」
「ちょっとあいつの心臓の拍動止めてた」
 さらっと恐ろしいことを言ってのけた。さっぱりよく分からない回答に、ぽかんとする。
「とりあえずこれ、回収してもらおう。よいしょっと」
 ふわ、と手から蝶を出す。薄く緑色のかった透明なそれに、思わず見惚れた。
「フミ、誰かに言ってきて〜」
 フミと呼ばれた蝶はゆっくりと天へ羽ばたいていった。

 しばらくして、文字通り 音もなく[漢字]厳[/漢字][ふりがな]いか[/ふりがな]つい顔の老年の男性が現れた。蓮があんぐりと口を開ける。
「ええ? ご当主様?」
「そうだ。見れば分かるだろう。それで、……その男が蓮の言っていたやつだな?」
「そうそう」
「分かった。回収しておく。」
 そう言って、今度は男ごとその老人は消えてしまった。

「さ、気を取り直して帰りましょ〜」
 蓮がにこにことした顔を凱に向ける。
 いろいろ聞きたいことはあったが、我慢した。
 もうすぐ邸に着くというときに、さっきのフミと呼ばれた蝶と———大きな烏が来た。
 夜中に訃報を伝えに来た烏だろうか。あのときはよく見えなかったが、よく見ると、足が三本ある。
 ただ、どこかで見覚えがあるような———。
「あ、フミ。お呼び出しありがとうね、でも何もご当主様を寄越さなくてもいいんだよ、だってあの人怖いもの———あ痛っ!」
 蓮はフミを両の手のひらに乗せる。その呟きを聞いた烏が[漢字]嘴[/漢字][ふりがな]くちばし[/ふりがな]で蓮の頭を突いた。蓮は突かれた頭を片手で撫でながら、烏を睨む。
「なにするの[漢字]舞鶴[/漢字][ふりがな]まいづる[/ふりがな]。ホント、君も君で主に似ているねぇ」
(舞鶴……?)
 聞いたことのある名前に首を傾げる。
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2025/10/21 06:29

錦野 真名
ID:≫ 49jonrKhevwZo
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