「この世には魔法使いとかいう邪悪なものが存在している。魔法使いとは、悪魔と共謀して呪術を使って人々を苦しめる奴らだ……![漢字] 嬲[/漢字][ふりがな]なぶ[/ふりがな]り殺しにするのが相応しいだろう! そいつらに[漢字]与[/漢字][ふりがな]くみ[/ふりがな]する者も、そいつらに賛同する者も同じだ……!」
男は一気に[漢字]捲[/漢字][ふりがな]まく[/ふりがな]し立てた。
「……へぇ」
蓮が冷酷な笑みを浮かべて、相手の懐に飛び込む。
男の首元を掴み、同時に胸元も掴む。
そしてしばらく時間が経つと、男は膝から崩れ落ち倒れ伏した。
「これで再起不能にしてやった、と」
「え……」
パンパンと両手を叩き、笑顔で蓮は言う。
「何やったんですか」
「ちょっとあいつの心臓の拍動止めてた」
さらっと恐ろしいことを言ってのけた。さっぱりよく分からない回答に、ぽかんとする。
「とりあえずこれ、回収してもらおう。よいしょっと」
ふわ、と手から蝶を出す。薄く緑色のかった透明なそれに、思わず見惚れた。
「フミ、誰かに言ってきて〜」
フミと呼ばれた蝶はゆっくりと天へ羽ばたいていった。
しばらくして、文字通り 音もなく[漢字]厳[/漢字][ふりがな]いか[/ふりがな]つい顔の老年の男性が現れた。蓮があんぐりと口を開ける。
「ええ? ご当主様?」
「そうだ。見れば分かるだろう。それで、……その男が蓮の言っていたやつだな?」
「そうそう」
「分かった。回収しておく。」
そう言って、今度は男ごとその老人は消えてしまった。
「さ、気を取り直して帰りましょ〜」
蓮がにこにことした顔を凱に向ける。
いろいろ聞きたいことはあったが、我慢した。
もうすぐ邸に着くというときに、さっきのフミと呼ばれた蝶と———大きな烏が来た。
夜中に訃報を伝えに来た烏だろうか。あのときはよく見えなかったが、よく見ると、足が三本ある。
ただ、どこかで見覚えがあるような———。
「あ、フミ。お呼び出しありがとうね、でも何もご当主様を寄越さなくてもいいんだよ、だってあの人怖いもの———あ痛っ!」
蓮はフミを両の手のひらに乗せる。その呟きを聞いた烏が[漢字]嘴[/漢字][ふりがな]くちばし[/ふりがな]で蓮の頭を突いた。蓮は突かれた頭を片手で撫でながら、烏を睨む。
「なにするの[漢字]舞鶴[/漢字][ふりがな]まいづる[/ふりがな]。ホント、君も君で主に似ているねぇ」
(舞鶴……?)
聞いたことのある名前に首を傾げる。
男は一気に[漢字]捲[/漢字][ふりがな]まく[/ふりがな]し立てた。
「……へぇ」
蓮が冷酷な笑みを浮かべて、相手の懐に飛び込む。
男の首元を掴み、同時に胸元も掴む。
そしてしばらく時間が経つと、男は膝から崩れ落ち倒れ伏した。
「これで再起不能にしてやった、と」
「え……」
パンパンと両手を叩き、笑顔で蓮は言う。
「何やったんですか」
「ちょっとあいつの心臓の拍動止めてた」
さらっと恐ろしいことを言ってのけた。さっぱりよく分からない回答に、ぽかんとする。
「とりあえずこれ、回収してもらおう。よいしょっと」
ふわ、と手から蝶を出す。薄く緑色のかった透明なそれに、思わず見惚れた。
「フミ、誰かに言ってきて〜」
フミと呼ばれた蝶はゆっくりと天へ羽ばたいていった。
しばらくして、文字通り 音もなく[漢字]厳[/漢字][ふりがな]いか[/ふりがな]つい顔の老年の男性が現れた。蓮があんぐりと口を開ける。
「ええ? ご当主様?」
「そうだ。見れば分かるだろう。それで、……その男が蓮の言っていたやつだな?」
「そうそう」
「分かった。回収しておく。」
そう言って、今度は男ごとその老人は消えてしまった。
「さ、気を取り直して帰りましょ〜」
蓮がにこにことした顔を凱に向ける。
いろいろ聞きたいことはあったが、我慢した。
もうすぐ邸に着くというときに、さっきのフミと呼ばれた蝶と———大きな烏が来た。
夜中に訃報を伝えに来た烏だろうか。あのときはよく見えなかったが、よく見ると、足が三本ある。
ただ、どこかで見覚えがあるような———。
「あ、フミ。お呼び出しありがとうね、でも何もご当主様を寄越さなくてもいいんだよ、だってあの人怖いもの———あ痛っ!」
蓮はフミを両の手のひらに乗せる。その呟きを聞いた烏が[漢字]嘴[/漢字][ふりがな]くちばし[/ふりがな]で蓮の頭を突いた。蓮は突かれた頭を片手で撫でながら、烏を睨む。
「なにするの[漢字]舞鶴[/漢字][ふりがな]まいづる[/ふりがな]。ホント、君も君で主に似ているねぇ」
(舞鶴……?)
聞いたことのある名前に首を傾げる。
- 1.第一章 始まり(1)
- 2.第一章 始まり(2)
- 3.第一章 始まり(3)
- 4.第一章 始まり(4)
- 5.第一章 始まり(5)
- 6.第一章 始まり(6)
- 7.第一章 始まり(7)
- 8.第一章 始まり(8)
- 9.第一章 始まり(9)
- 10.第一章 始まり(10)
- 11.第一章 始まり(11)
- 12.第一章 始まり(12)
- 13.第一章 始まり(13)
- 14.第二章 彼の妹(1)
- 15.第二章 彼の妹(2)
- 16.第二章 彼の妹(3)
- 17.第二章 彼の妹(4)
- 18.第二章 彼の妹(5)
- 19.第二章 彼の妹(6)
- 20.第二章 彼の妹(7)
- 21.第二章 彼の妹(8)
- 22.第二章 彼の妹(9)
- 23.第二章 彼の妹(10)
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- 26.第二章 彼の妹(13)
- 27.第二章 彼の妹(14)
- 28.第二章 彼の妹(15)
- 29.第二章 彼の妹(16)
- 30.第二章 彼の妹(17)
- 31.第二章 彼の妹(18)
- 32.第二章 彼の妹(19)
- 33.第二章 彼の妹(20)
- 34.第三章 神社(1)
- 35.第三章 神社(2)
- 36.第三章 神社(3)
- 37.第三章 神社(4)
- 38.第三章 神社(5)
- 39.第三章 神社(6)
- 40.第三章 神社(7)
- 41.第三章 神社(8)
- 42.第三章 神社(9)
- 43.第三章 神社(10)
- 44.第三章 神社(11)
- 45.第三章 神社(12)
- 46.第三章 神社(13)
- 47.第三章 神社(14)
- 48.第三章 神社(15)
- 49.第三章 神社(16)
- 50.第三章 神社(17)
- 51.第三章 神社(18)
- 52.第三章 神社(19)
- 53.第三章 神社(20)
- 54.第三章 神社(21)
- 55.第三章 神社(22)
- 56.第三章 神社(23)
- 57.第四章 別れ(1)
- 58.第四章 別れ(2)
- 59.第四章 別れ(3)
- 60.第四章 別れ(4)
- 61.第四章 別れ(5)
- 62.第四章 別れ(6)
- 63.第四章 別れ(7)
- 64.第四章 別れ(8)
- 65.第四章 別れ(9)
- 66.第四章 別れ(10)
- 67.第五章 異変(1)
- 68.第五章 異変(2)
- 69.第五章 異変(3)
- 70.第五章 異変(4)
- 71.第五章 異変(5)
- 72.第五章 異変(6)
- 73.第五章 異変(7)
- 74.第五章 異変(8)
- 75.第五章 異変(9)
- 76.第五章 異変(10)
- 77.第五章 異変(11)
- 78.第五章 異変(12)
- 79.第五章 異変(13)
- 80.第五章 異変(14)
- 81.第五章 異変(15)
- 82. 第五章 異変(16)
- 83.第五章 異変(17)
- 84.第五章 異変(18)
- 85.第五章 異変(19)
- 86.第五章 異変(20)
- 87.第六章 真実(1)
- 88.第六章 真実(2)
- 89.第六章 真実(3)
- 90.第六章 真実(4)
- 91.第六章 真実(5)
- 92.第六章 真実(6)
- 93.第六章 真実(7)
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- 100.第六章 真実(14)
- 101.第六章 真実(15)
- 102.第六章 真実(16)
- 103.第六章 真実(17)
- 104.第六章 真実(18)
- 105.第六章 真実(19)
- 106.第七章 闘い(1)
- 107.第七章 闘い(2)
- 108.第七章 闘い(3)
- 109.第七章 闘い(4)
- 110.第七章 闘い(5)
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- 125.第七章 闘い(20)
- 126.第七章 闘い(21)
- 127.第七章 闘い(22)
- 128.第七章 闘い(23)
- 129.第七章 闘い(24)
- 130.第七章 闘い(25)
- 131.【幕間】作品解説という名の、作者の妄想ネタを吐き出す場
- 132.第八章 再会(1)
- 133.第八章 再会(2)
- 134.第八章 再会(3)
- 135.第八章 再会(4)
- 136.第八章 再会(5)
- 137.第八章 再会(6)