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【完結】虐げられている異母姉のことを、僕たちは知らなかった。

#42

第三章 神社(9)

「じゃあさっそく親の許可をもらってきてー」
「んー、多分許可はいらないかな……今母さんたち、旅行に行っちゃったし。一週間くらい抜けるみたい」
「へー、じゃあ余計大丈夫だな!よっしゃ!」
 言いながら斎は両手に拳を作り、それを天に突き上げる。
 それを見ながら、ふと思いついた。
「ねえ斎、もし姉さんがいいって言ってくれたら、一緒に連れていってもいい?」
「え?凱の姉ちゃんも来るの?」
 拳を天に突き上げたまま、斎は凱の方へ振り向く。
「え、いや、まだ来るとは分からないけど、もし来ることになったらいいかなって」
「え!? 全然構わねーよ、むしろ来てくれた方が助かるかも!」
 『助かる』とはなんだ。凱だけならまだしも、姉にまで罰を手伝わせる気なのか。
「……やっぱ連れてかない」
「えっ!? 期待したのに!?」
「だって、姉さんにまで手伝わせる気なんでしょ」
「いや、手伝わせるっていうか、ちょっとお力添えをいただきたくて……」
「いやどっちも一緒だから」
 凱がそう突っ込むと、斎は「えーっとそうじゃなくってですね〜」などと言い訳を始める。
 それを凱は呆れて見て、「じゃあ漫画渡したし僕はこれで帰るね」と帰ろうとした。
「へっ!? 帰る!?待て待て、それでいつ来てくれるの!?」
 斎が食い下がって聞いてくる。
「じゃあ、明日の朝向かうね、明日は学校ない日だし」
 いい加減にそう答えて、凱は帰った。

[水平線]
「ただいま」
「おかえりなさいませ」
 邸に入りつつ凱が挨拶すると、玄関に控えていた 邸に残っている数名の使用人や親戚たちが頭を下げる。
 凱はまず自室に荷物を置く。その後に、今日買った本を持って姉の部屋を訪ねた。
 母や親戚たちがいないので、夜を待たずとも姉の部屋へ行くことができた。
「———姉さん、お邪魔します」
 いつものように扉を叩く。
 返事がなかった。夕方で早い時間なので、もしかしたら仕事でいないかもしれない。
 そっと扉を開けて見る。
 姉はいた。壁に寄りかかって眠っている。
 手元には凱が渡した本がある。さっきまで読んでいたのだろう。
(えーっと、どうしようかな)
 姉が起きるまで待つか、このまま帰るか。
 少し考えていると、「え?———わっ!」っと声がした。
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作者メッセージ

 コメントありがとうございます!
(ちなみにこの作品を書いたのはもう一年も前のことです……)

2025/11/11 14:34

錦野 真名
ID:≫ 49jonrKhevwZo
コメント

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