「じゃあさっそく親の許可をもらってきてー」
「んー、多分許可はいらないかな……今母さんたち、旅行に行っちゃったし。一週間くらい抜けるみたい」
「へー、じゃあ余計大丈夫だな!よっしゃ!」
言いながら斎は両手に拳を作り、それを天に突き上げる。
それを見ながら、ふと思いついた。
「ねえ斎、もし姉さんがいいって言ってくれたら、一緒に連れていってもいい?」
「え?凱の姉ちゃんも来るの?」
拳を天に突き上げたまま、斎は凱の方へ振り向く。
「え、いや、まだ来るとは分からないけど、もし来ることになったらいいかなって」
「え!? 全然構わねーよ、むしろ来てくれた方が助かるかも!」
『助かる』とはなんだ。凱だけならまだしも、姉にまで罰を手伝わせる気なのか。
「……やっぱ連れてかない」
「えっ!? 期待したのに!?」
「だって、姉さんにまで手伝わせる気なんでしょ」
「いや、手伝わせるっていうか、ちょっとお力添えをいただきたくて……」
「いやどっちも一緒だから」
凱がそう突っ込むと、斎は「えーっとそうじゃなくってですね〜」などと言い訳を始める。
それを凱は呆れて見て、「じゃあ漫画渡したし僕はこれで帰るね」と帰ろうとした。
「へっ!? 帰る!?待て待て、それでいつ来てくれるの!?」
斎が食い下がって聞いてくる。
「じゃあ、明日の朝向かうね、明日は学校ない日だし」
いい加減にそう答えて、凱は帰った。
[水平線]
「ただいま」
「おかえりなさいませ」
邸に入りつつ凱が挨拶すると、玄関に控えていた 邸に残っている数名の使用人や親戚たちが頭を下げる。
凱はまず自室に荷物を置く。その後に、今日買った本を持って姉の部屋を訪ねた。
母や親戚たちがいないので、夜を待たずとも姉の部屋へ行くことができた。
「———姉さん、お邪魔します」
いつものように扉を叩く。
返事がなかった。夕方で早い時間なので、もしかしたら仕事でいないかもしれない。
そっと扉を開けて見る。
姉はいた。壁に寄りかかって眠っている。
手元には凱が渡した本がある。さっきまで読んでいたのだろう。
(えーっと、どうしようかな)
姉が起きるまで待つか、このまま帰るか。
少し考えていると、「え?———わっ!」っと声がした。
「んー、多分許可はいらないかな……今母さんたち、旅行に行っちゃったし。一週間くらい抜けるみたい」
「へー、じゃあ余計大丈夫だな!よっしゃ!」
言いながら斎は両手に拳を作り、それを天に突き上げる。
それを見ながら、ふと思いついた。
「ねえ斎、もし姉さんがいいって言ってくれたら、一緒に連れていってもいい?」
「え?凱の姉ちゃんも来るの?」
拳を天に突き上げたまま、斎は凱の方へ振り向く。
「え、いや、まだ来るとは分からないけど、もし来ることになったらいいかなって」
「え!? 全然構わねーよ、むしろ来てくれた方が助かるかも!」
『助かる』とはなんだ。凱だけならまだしも、姉にまで罰を手伝わせる気なのか。
「……やっぱ連れてかない」
「えっ!? 期待したのに!?」
「だって、姉さんにまで手伝わせる気なんでしょ」
「いや、手伝わせるっていうか、ちょっとお力添えをいただきたくて……」
「いやどっちも一緒だから」
凱がそう突っ込むと、斎は「えーっとそうじゃなくってですね〜」などと言い訳を始める。
それを凱は呆れて見て、「じゃあ漫画渡したし僕はこれで帰るね」と帰ろうとした。
「へっ!? 帰る!?待て待て、それでいつ来てくれるの!?」
斎が食い下がって聞いてくる。
「じゃあ、明日の朝向かうね、明日は学校ない日だし」
いい加減にそう答えて、凱は帰った。
[水平線]
「ただいま」
「おかえりなさいませ」
邸に入りつつ凱が挨拶すると、玄関に控えていた 邸に残っている数名の使用人や親戚たちが頭を下げる。
凱はまず自室に荷物を置く。その後に、今日買った本を持って姉の部屋を訪ねた。
母や親戚たちがいないので、夜を待たずとも姉の部屋へ行くことができた。
「———姉さん、お邪魔します」
いつものように扉を叩く。
返事がなかった。夕方で早い時間なので、もしかしたら仕事でいないかもしれない。
そっと扉を開けて見る。
姉はいた。壁に寄りかかって眠っている。
手元には凱が渡した本がある。さっきまで読んでいたのだろう。
(えーっと、どうしようかな)
姉が起きるまで待つか、このまま帰るか。
少し考えていると、「え?———わっ!」っと声がした。
- 1.第一章 始まり(1)
- 2.第一章 始まり(2)
- 3.第一章 始まり(3)
- 4.第一章 始まり(4)
- 5.第一章 始まり(5)
- 6.第一章 始まり(6)
- 7.第一章 始まり(7)
- 8.第一章 始まり(8)
- 9.第一章 始まり(9)
- 10.第一章 始まり(10)
- 11.第一章 始まり(11)
- 12.第一章 始まり(12)
- 13.第一章 始まり(13)
- 14.第二章 彼の妹(1)
- 15.第二章 彼の妹(2)
- 16.第二章 彼の妹(3)
- 17.第二章 彼の妹(4)
- 18.第二章 彼の妹(5)
- 19.第二章 彼の妹(6)
- 20.第二章 彼の妹(7)
- 21.第二章 彼の妹(8)
- 22.第二章 彼の妹(9)
- 23.第二章 彼の妹(10)
- 24.第二章 彼の妹(11)
- 25.第二章 彼の妹(12)
- 26.第二章 彼の妹(13)
- 27.第二章 彼の妹(14)
- 28.第二章 彼の妹(15)
- 29.第二章 彼の妹(16)
- 30.第二章 彼の妹(17)
- 31.第二章 彼の妹(18)
- 32.第二章 彼の妹(19)
- 33.第二章 彼の妹(20)
- 34.第三章 神社(1)
- 35.第三章 神社(2)
- 36.第三章 神社(3)
- 37.第三章 神社(4)
- 38.第三章 神社(5)
- 39.第三章 神社(6)
- 40.第三章 神社(7)
- 41.第三章 神社(8)
- 42.第三章 神社(9)
- 43.第三章 神社(10)
- 44.第三章 神社(11)
- 45.第三章 神社(12)
- 46.第三章 神社(13)
- 47.第三章 神社(14)
- 48.第三章 神社(15)
- 49.第三章 神社(16)
- 50.第三章 神社(17)
- 51.第三章 神社(18)
- 52.第三章 神社(19)
- 53.第三章 神社(20)
- 54.第三章 神社(21)
- 55.第三章 神社(22)
- 56.第三章 神社(23)
- 57.第四章 別れ(1)
- 58.第四章 別れ(2)
- 59.第四章 別れ(3)
- 60.第四章 別れ(4)
- 61.第四章 別れ(5)
- 62.第四章 別れ(6)
- 63.第四章 別れ(7)
- 64.第四章 別れ(8)
- 65.第四章 別れ(9)
- 66.第四章 別れ(10)
- 67.第五章 異変(1)
- 68.第五章 異変(2)
- 69.第五章 異変(3)
- 70.第五章 異変(4)
- 71.第五章 異変(5)
- 72.第五章 異変(6)
- 73.第五章 異変(7)
- 74.第五章 異変(8)
- 75.第五章 異変(9)
- 76.第五章 異変(10)
- 77.第五章 異変(11)
- 78.第五章 異変(12)
- 79.第五章 異変(13)
- 80.第五章 異変(14)
- 81.第五章 異変(15)
- 82. 第五章 異変(16)
- 83.第五章 異変(17)
- 84.第五章 異変(18)
- 85.第五章 異変(19)
- 86.第五章 異変(20)
- 87.第六章 真実(1)
- 88.第六章 真実(2)
- 89.第六章 真実(3)
- 90.第六章 真実(4)
- 91.第六章 真実(5)
- 92.第六章 真実(6)
- 93.第六章 真実(7)
- 94.第六章 真実(8)
- 95.第六章 真実(9)
- 96.第六章 真実(10)
- 97.第六章 真実(11)
- 98.第六章 真実(12)
- 99.第六章 真実(13)
- 100.第六章 真実(14)
- 101.第六章 真実(15)
- 102.第六章 真実(16)
- 103.第六章 真実(17)
- 104.第六章 真実(18)
- 105.第六章 真実(19)
- 106.第七章 闘い(1)
- 107.第七章 闘い(2)
- 108.第七章 闘い(3)
- 109.第七章 闘い(4)
- 110.第七章 闘い(5)
- 111.第七章 闘い(6)
- 112.第七章 闘い(7)
- 113.第七章 闘い(8)
- 114.第七章 闘い(9)
- 115.第七章 闘い(10)
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- 117.第七章 闘い(12)
- 118.第七章 闘い(13)
- 119.第七章 闘い(14)
- 120.第七章 闘い(15)
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- 125.第七章 闘い(20)
- 126.第七章 闘い(21)
- 127.第七章 闘い(22)
- 128.第七章 闘い(23)
- 129.第七章 闘い(24)
- 130.第七章 闘い(25)
- 131.【幕間】作品解説という名の、作者の妄想ネタを吐き出す場
- 132.第八章 再会(1)
- 133.第八章 再会(2)
- 134.第八章 再会(3)
- 135.第八章 再会(4)
- 136.第八章 再会(5)
- 137.第八章 再会(6)