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【完結】虐げられている異母姉のことを、僕たちは知らなかった。

#39

第三章 神社(6)

「そんなことより、先生に終礼の後呼ばれてるんじゃなかった?」
「え? うおっ、そうじゃん、なんか先生そんなこと言ってたじゃん、うわー、どうしよ、さぼろっかな〜」
「……ちゃんと行った方がいいと思うよ」
「ええ〜じゃあ凱、一緒についてきてくれよー」
「やだ」
「はあ〜? どけち〜、俺たち友達だろ〜?」
「……友達だからだよ、友達の[漢字]過[/漢字][ふりがな]あやま[/ふりがな]ちをちゃんと正すことも友達の役割でしょ?」
「はあー!?」
 なんだか前にもこんな会話をしたような気がする。
 そんなことをしていると、遠くから「新代!どこにいるんだ!」と教師の怒号が聞こえてきた。
「ほら先生が呼んでるよ、早く行ってきなよ、僕ここで待ってるからさ」
 そう言って斎の背中を押すと、斎は「ええ〜」と不満げにしながら去っていった。

 約[漢字]半刻[/漢字][ふりがな]三十分[/ふりがな]後、死んだ魚の目をした斎が戻ってきた。
「凱〜、大変だったんだよ〜、いろんな先生にド叱られてさ〜」
「ご苦労様」
 説教がたった半刻で済んだことにむしろ斎は感謝した方が良いと凱は思う。
 というより、毎日のように何かをやっている悪戯小僧によく毎日のように叱れるものだと凱は教師に感嘆する。
 これが凱なら、とっくに説教を諦めているところだ。
「あ、そうだ、凱、今度俺ん家来ねえ?」
「え? なんで?」
 さっき神馬を連れ出したことで実家の神職一同からお叱りを受けた斎である。罰でも手伝わせようかと考えているのではないかと凱は[漢字]勘繰[/漢字][ふりがな]かんぐ[/ふりがな]ってしまうが———。
「えー、だってお前、俺と友達になってから一度も俺ん家来たことないだろ?」
「……食事が精進料理しかないから、やめた方がいいとか言われたような」
「あー、でも、食事は外で食えばいいじゃん?」
「そういう問題かな……っていうより、どうして突然家に来ないかとか聞くの? 罰でも手伝わせようかとか考えているんじゃないかって僕今勘繰ってるんだけど」
「そ、そんなことはないぞ〜」
 そう言って斎は視線をあちらこちらに[漢字]彷徨[/漢字][ふりがな]さまよ[/ふりがな]わせた。
 明らかに挙動がおかしい。そうするつもりだったのだろう。
「それならお断りかな」
「そ、そんなぁ〜」
「だって僕、斎の悪戯に関することには関わらないって決めてるし」
 そう言うと、斎は「がびーん」と頭を机に打ちつける。いちいち大げさすぎる。面倒くさい。
「まあ、いつでも来ていいって言うなら、そうするけど」
「え!?本当!?」
「本当本当。だからそんな落ち込まないで」
 そう慰めておくと、「やった!」と斎が喜ぶ。現金な奴だ。
 ふと時計を見る。下校時刻になりかかっていた。
「斎、そろそろ帰ろ」
 凱が時計を見ながら斎に話しかける。斎も時計を見た。
「え? あー、そっか、帰ろ」
 斎もそう答えて、二人で帰りの支度をした。
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2025/11/11 14:31

錦野 真名
ID:≫ 49jonrKhevwZo
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