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【完結】虐げられている異母姉のことを、僕たちは知らなかった。

#38

第三章 神社(5)

「全くもって喜んでおらん! 寝不足になるぐらいなら、こんなことをするな! 大体、お前の家は神社だっただろう!?ご[漢字]神馬[/漢字][ふりがな]しんめ[/ふりがな]様を連れてくるとは、全くどれほど罰当たりなことをしているんだ!」
「えー、罰当たりなのー? 知らなかった〜」
 やはり斎がへらへらしながら教師を見上げる。
 そんな斎を、教師はため息をつきながら ただじっと見ていた。
 だんだんとその視線が、怒りのこもったものから冷めたものへと変わっていく。
 もはや怒りを通り越して呆れているようだった。
「……とりあえず、始業までに馬も馬小屋も片付けておけ。あと、終礼後は職員室まで来い」
 それだけを言い残して教師は去っていった。
 残された斎は、「ええ〜」と文句を垂らしながら言われた通りに片付け始める。
(さすがに手伝えない……よなぁ)
 凱は、斎の悪戯と、その後片付けには一切手伝わないと決めている。自分まで悪戯小僧だと思われたら、たまったものではないからだ。
 やがて馬小屋の解体が終わったようで、斎はそれらを持って白馬にまたがる。斎を乗せた白馬はゆっくりと動き出し、校内から出ていった。
 凱はその様子を半ば呆れながら見送る。ちょうどその時、始業の鐘が鳴った。

[水平線]
「おー、凱だー、おっはよ〜」
 結局、斎は終礼が終わってからようやく帰ってきた。
「……ずいぶんと遅かったんだね」
「おうよ!なんか父ちゃんと母ちゃんと[漢字]権宮司[/漢字][ふりがな]ごんぐうじ[/ふりがな]と[漢字]禰宜[/漢字][ふりがな]ねぎ[/ふりがな]と[漢字]権禰宜[/漢字][ふりがな]ごんねぎ[/ふりがな]と[漢字]巫女[/漢字][ふりがな]みこ[/ふりがな]さんたちからちょー怒られてさー、ご神馬様を勝手に連れ出すなって」
「そりゃそうだろうね」
 どうも 中庭にあった白馬は実家の神馬だろうという凱の予想は当たっていたらしい。そりゃあ怒られるに決まっている。
 本当に、こんなのが次期宮司で神社は大丈夫なのだろうか。先が思いやられる。どうして斎はこうも『学校一の問題児』なのだろうか。
 思わずはぁ、とため息をついた。
「どうした凱〜?ため息ばっかついてると幸せが逃げるぞー。」
 そう言われ、凱は斎を睨む。
 誰のせいで、ため息をつく羽目になっていると思っているのだろうか。
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2025/11/11 14:30

錦野 真名
ID:≫ 49jonrKhevwZo
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