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【完結】虐げられている異母姉のことを、僕たちは知らなかった。

#107

第七章 闘い(2)

 居間に通された。
「はい、お茶でーす」と戸井君はお茶を持ってきた。
「ありがとう」と言うと、「それで、何の用があって来たの?」と返された。
 凱が説明するより前に、「ちょっと込み入った話でね〜」と斎が話し出す。
「ちょっと前に、[漢字]久世[/漢字][ふりがな]くぜ[/ふりがな]さんが凱ん家来たんだわ。それでいろいろ教えてもらったらしくてさ。……結論から言っちまうと、仁井戸さんという人がやることを止めたいと思って、ここに来た。———あ、久世さんは知っているか?」
「うん、知ってる。大百足が出たときに、助けてくれた女の人でしょ。凱くんが教えてくれた」
 戸井君が[漢字]首肯[/漢字][ふりがな]しゅこう[/ふりがな]する。
「それで、ここに来たの?」
「そ。お前、百鬼のこと詳しいんだろ」
 斎が戸井君を見据える。
「詳しいって……そんなことないよ。あ、久世さんに教えてもらったことって、何?」
「それを話すと長くなるんだよなー、凱、話してやれ」
 斎に[漢字]促[/漢字][ふりがな]うなが[/ふりがな]され、凱は[漢字]頷[/漢字][ふりがな]うなず[/ふりがな]いた。

「———そういうことか、僕も聞いたことがあるかも」
 [漢字]四半刻[/漢字][ふりがな]三十分[/ふりがな]かけて話し終えると、戸井君は考え込んだ。
「……聞いたことがある? っていうか、お前の両親何やっているんだよ?」
 斎がそう聞くと、戸井君は露骨に目を逸らした。
「お前は仁井戸さんの味方なのか?」
「そんなわけないよ。でも、親はそうだと思う。十日くらい前に、どっか行っちゃって」
「は? どっか行った?」
「そう。その仁井戸さんって人についてったんでしょ」
 どこか他人事のように、戸井君は言う。
「俺と凱が今追っているのは、そいつらの根城。拠点だ。覚えはあるか?」
「拠点……」
 戸井君が思い出さんと目を閉じる。
「……分からない。でも、僕に言えるのは———」
 天井を見上げて、戸井君は話し始める。
「もともと、親は貿易商を営んでいた。僕、何回か海外行ったことがあるんだ。」
 その際、欧州に『魔法使い』と呼ばれる人々がいることを知った。
 魔力により魔法を扱い、その魔力の強さによっては人の生命に干渉することも出来たという。
「使い方一つでえらいことになるものだった。だからかな、かなり大規模な迫害があったんだとさ。今ではもうそんなことは無くなってしまったみたいだけど」
「あ、うん」
 この話は凱は前にも聞いたことがある気がする。いや、斎は知らないか。
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2025/11/08 08:55

錦野 真名
ID:≫ 49jonrKhevwZo
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