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【完結】虐げられている異母姉のことを、僕たちは知らなかった。

#105

第六章 真実(19)

「———うわー、これ結構強烈だなー」
「強烈ってなんなの」
「いや、こんなにすごいとは思わなかった」
 ちょっと[漢字]語彙[/漢字][ふりがな]ごい[/ふりがな]が足りない気がする。
「そっかあ、あの二人、そんなことがあったんだ……っていうか、この様子じゃあ俺の憶測当たってた?」
「あ、うん。当たってた。」
「よっしゃー」
 斎が両手を天井に伸ばす。
「昨日、久世さんに聞いたの?」
「あ、うん。そういうこと。」
 久世から聞いた、百鬼のことを斎に話した。
「———ということで、久世さん、行っちゃって……」
 話していくにつれ、斎はだんだんと真剣な顔になっていき、話し終わるときには真顔になっていた。
「まじで? その仁井戸って奴、超危険人物じゃん」
「本当だよね……」
 凱が、どうしよう とため息をついた。
「っていうか、馨さん子持ちだったかー、そんなふうには見えなかったけどなー、ふわーっとし過ぎてて」
 ふわーっと、というのはつかみどころがないという意味なのだろう。
「そうだよね、僕もびっくりした」
「だよなー」
「それでね、僕、竜ヶ崎に行きたいって、思ってて……でも、父さんが帰ってこないから、なかなか許してもらえないんだ」
 凱がそう言うと、斎は軽く目を見張った。
「え? 竜ヶ崎行きたいん?」
「うん」
 斎が逡巡するような表情を見せる。
「こう言っちゃなんだけど、、足手[漢字]纏[/漢字][ふりがな]まと[/ふりがな]いにならねぇか? この前妖怪が出たときも、ほとんど何もできなかったじゃん、俺も凱も」
「そう、だけど」
 事実だとはいえ、はっきり言われると[漢字]躊躇[/漢字][ふりがな]ちゅうちょ[/ふりがな]してしまう。構わず斎は続けた。
「わざわざ戦場に飛び込まなくても、他にできることあるだろ。敵の根城を把握するとか」
「敵の根城……?」
「そんなにいろいろ動けるのなら、どこかに拠点があってもいいだろ。じゃなきゃどうやって統率するんだよ? みんなで集まる場所も要るだろ」
 普段ふざけまくっている斎に似つかわしくなく、真っ当なことだった。
「あ、そっか……。でも、そんなこと、」
 百鬼でさえ、おそらくは失敗してしまったのだろう。久世はそこまで言及していなかったが。
「……まあ、いろいろ考えようぜ。俺も、巫女二人を殺されて、黙ってはいられねぇ」
 斎がにかっと笑う。
 凱も頷きを返した。
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2025/11/06 08:26

錦野 真名
ID:≫ 49jonrKhevwZo
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