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《冒険者大募集中!!》【星掛ノ翼】翔夜の潮風とサイダーを
#1
Prologue『星に押されて第一歩』
漣の音と、船から錨が落とされる振動で、眠っていた大半の[漢字]巡理者[/漢字][ふりがな]じゅんりしゃ[/ふりがな]が目を開けた。
陸地に立つと、彼らはうんと高く伸びをして、港の奥へと歩き始めた。
主人公も、初めて空を飛んだ小鳥のように、周囲を彼方此方と見まわしながら流れに飲まれていった。
[水平線]
船の操作員『…星ノ都、[太字]アパケルト大陸[/太字]…噂には聞いてたけど、こんなに遠いだなんてな。巡理者たちが途中で抜けていったぞ。』
船の管理員『もう少しで食糧と物資が尽きる所でしたよ…すんでのところで商品の蓋を開けてしまうところでした。』
港の案内役『はは、それは困る。君たちが[太字]リューベル[/太字]に来れなくなっていたら、私も[太字]アルビレオン[/太字]に頭が上がらなくなる。』
通り過ぎた会話の中での内容とこれまでの知識を頭の引き出しから取り出す。
「[太字]巡理者[/太字]」とは、「冒険者」の中の一つの部類である。
簡単に言うと巡理者は、アパケルト大陸の奥深くに沈殿している、「昔願った時に落ちてきた星」や、「叶わなかった願い」を具現化した、「[漢字][太字]純星水晶[/太字][/漢字][ふりがな]stars[/ふりがな]」を拾うという役職だ。
純星水晶を手に入れられる巡理者は一握りもないだろうが、巡理者を自ら望む冒険者も少なくない。
その理由は1つ。アパケルト大陸に関する著書で、このような文章の姿があった。
[中央寄せ][明朝体]『純水の星、其れは軈て朽ちてしまうのが礼儀な物だが、汝の目には世界が見えている。』
『さすれば、世界は星の光を身にまとい、汝の願を世界の当前と考えうる者となる。』[/明朝体]
[/中央寄せ]
要するに、純星結晶を見つけたものは自分の願いをかなえられるというのだ。
それが最大の理由だろう。もしかすると、願いなんかどうでもよく、ただ星が好きな学者やマニアかもしれないが。
[水平線]
アパケルト大陸。世界で唯一『純星結晶』がある国。移民や旅行者が多く、そのほとんどが冒険者である。
その中の南の一角の、リューベル。他の地方に比べて『純星結晶』が多い(らしい?)港で、新規にとっては打って付けと呼ばれている。
リューベルは別名、理の都と呼ばれている。各大陸からの輸入輸出はほとんどがリューベルが行っていて、配達や郵送の仕事が多いのも頷けるところだろう。
[水平線]
『ーーーーー、これで説明は終わりです。それでは皆様、行ってらっしゃい!』
どうやら、頭の中の話と一致している話をしていたようだ。巡理者達は一目散に山へと駆けていく人もいる。
宿の相談をしている人も少なくない。辺りを見てみれば、食料や寝袋を今更買い揃えているものもいる。
主人公はというと、如何すべきかと辺りを見回しているだけだった。
一応、今は夜だ。この暗い時間帯に探しに行っても、結局は初日では見つけることはできないだろう。
最悪、帰り道が分からなくなって行方不明になってしまうという記事をどこかで見たことがある気がする。
主人公がゲートの手前で立ち止まっていると、
???「あー…もしかして…巡理者さんっすか?」
声が聞こえた。声色からするに、性別は恐らく男性であろう。
最初から目的があったのか、主人公が呆然と立っているのを見て、単に気になっただけなのか。きっと、後者の方が正しいだろう。
主人公が振り返った直後、彼がぬるっとした入りで会話を進めてきたからだ。会話の内容を思いついてなかったのだと主人公は察す。
『すいません、ずっと止まってたんで、心配で…。その…大丈夫です…?』
主人公が大丈夫だと伝えると、彼はほっとした様子で胸を撫で下ろした。
海の水面が映し通っているような透き通った藍色と白髪が、古臭く煌びやかな簪に結って留まっている。
顔立ちは男性の雰囲気をどこか幼く語っているようだが、光る髪がどこか中性さというものを感じさせた。
ミズハ『あ、自分。ミズハです。水に母さんって書く、あれっす』
ミズハは主人公の名前を問うた。テンプレーションの様な会話を物語っていたが、今そのことを気にしてもどうにもならないだろう。主人公は名前を言った。
ミズハ『●● ○○…良い名前っすね。じゃあ、○○さんで。』
ぎこちない様な笑みを浮かべて、ミズハは照れ臭そうに頰を掻いた。
ミズハ『立って話すのもあれだし…。ね、今日はどうするつもりですか?』
主人公がそれについて迷っていると告げると、ミズハは近くに旅館がある、そこで今日は休まないかと提案した。
主人公も提案については異論がない様で、一夜目はミズハと共に行動することを決めた。
[水平線]
[水平線]
ミズハ『うお、でっけ…』
そう感嘆の言葉が漏れるほど、その旅館は壮大であった。いや、壮大と言うべきか。旅館の面積の半分以上が湖に埋まっている。
主人公たちが立っている位置で見えるのは出入りするための玄関の様な場所と、受付ロビーだけであった。
ミズハが中はどうなってるんすかねと疑問を投げかける。それは主人公にもわからない。[漢字]ファルティア[/漢字][ふりがな]楽観の境界[/ふりがな]で言う『入ってからのお楽しみ』と言うやつだろう。
とりあえず中に入ろうと、主人公は出入り口へと歩き出した。ミズハは駆け足でそれについていく。
不意に、ミズハと誰かの視線が合った。その人物は何かをぶつぶつ言いながら主人公とミズハの間を通って去っていった。
もう暗くなっていたからか細かな容姿は思い出せないが、海の潮風の様な香りがする黒髪が主人公とミズハの上着を少し翻していった。
ミズハ『ちょっ…そこの人〜!!って、あれ…』
ミズハが振り返って声をかけようとしても、その人物は風へと姿を変えて、消えていった。
陸地に立つと、彼らはうんと高く伸びをして、港の奥へと歩き始めた。
主人公も、初めて空を飛んだ小鳥のように、周囲を彼方此方と見まわしながら流れに飲まれていった。
[水平線]
船の操作員『…星ノ都、[太字]アパケルト大陸[/太字]…噂には聞いてたけど、こんなに遠いだなんてな。巡理者たちが途中で抜けていったぞ。』
船の管理員『もう少しで食糧と物資が尽きる所でしたよ…すんでのところで商品の蓋を開けてしまうところでした。』
港の案内役『はは、それは困る。君たちが[太字]リューベル[/太字]に来れなくなっていたら、私も[太字]アルビレオン[/太字]に頭が上がらなくなる。』
通り過ぎた会話の中での内容とこれまでの知識を頭の引き出しから取り出す。
「[太字]巡理者[/太字]」とは、「冒険者」の中の一つの部類である。
簡単に言うと巡理者は、アパケルト大陸の奥深くに沈殿している、「昔願った時に落ちてきた星」や、「叶わなかった願い」を具現化した、「[漢字][太字]純星水晶[/太字][/漢字][ふりがな]stars[/ふりがな]」を拾うという役職だ。
純星水晶を手に入れられる巡理者は一握りもないだろうが、巡理者を自ら望む冒険者も少なくない。
その理由は1つ。アパケルト大陸に関する著書で、このような文章の姿があった。
[中央寄せ][明朝体]『純水の星、其れは軈て朽ちてしまうのが礼儀な物だが、汝の目には世界が見えている。』
『さすれば、世界は星の光を身にまとい、汝の願を世界の当前と考えうる者となる。』[/明朝体]
[/中央寄せ]
要するに、純星結晶を見つけたものは自分の願いをかなえられるというのだ。
それが最大の理由だろう。もしかすると、願いなんかどうでもよく、ただ星が好きな学者やマニアかもしれないが。
[水平線]
アパケルト大陸。世界で唯一『純星結晶』がある国。移民や旅行者が多く、そのほとんどが冒険者である。
その中の南の一角の、リューベル。他の地方に比べて『純星結晶』が多い(らしい?)港で、新規にとっては打って付けと呼ばれている。
リューベルは別名、理の都と呼ばれている。各大陸からの輸入輸出はほとんどがリューベルが行っていて、配達や郵送の仕事が多いのも頷けるところだろう。
[水平線]
『ーーーーー、これで説明は終わりです。それでは皆様、行ってらっしゃい!』
どうやら、頭の中の話と一致している話をしていたようだ。巡理者達は一目散に山へと駆けていく人もいる。
宿の相談をしている人も少なくない。辺りを見てみれば、食料や寝袋を今更買い揃えているものもいる。
主人公はというと、如何すべきかと辺りを見回しているだけだった。
一応、今は夜だ。この暗い時間帯に探しに行っても、結局は初日では見つけることはできないだろう。
最悪、帰り道が分からなくなって行方不明になってしまうという記事をどこかで見たことがある気がする。
主人公がゲートの手前で立ち止まっていると、
???「あー…もしかして…巡理者さんっすか?」
声が聞こえた。声色からするに、性別は恐らく男性であろう。
最初から目的があったのか、主人公が呆然と立っているのを見て、単に気になっただけなのか。きっと、後者の方が正しいだろう。
主人公が振り返った直後、彼がぬるっとした入りで会話を進めてきたからだ。会話の内容を思いついてなかったのだと主人公は察す。
『すいません、ずっと止まってたんで、心配で…。その…大丈夫です…?』
主人公が大丈夫だと伝えると、彼はほっとした様子で胸を撫で下ろした。
海の水面が映し通っているような透き通った藍色と白髪が、古臭く煌びやかな簪に結って留まっている。
顔立ちは男性の雰囲気をどこか幼く語っているようだが、光る髪がどこか中性さというものを感じさせた。
ミズハ『あ、自分。ミズハです。水に母さんって書く、あれっす』
ミズハは主人公の名前を問うた。テンプレーションの様な会話を物語っていたが、今そのことを気にしてもどうにもならないだろう。主人公は名前を言った。
ミズハ『●● ○○…良い名前っすね。じゃあ、○○さんで。』
ぎこちない様な笑みを浮かべて、ミズハは照れ臭そうに頰を掻いた。
ミズハ『立って話すのもあれだし…。ね、今日はどうするつもりですか?』
主人公がそれについて迷っていると告げると、ミズハは近くに旅館がある、そこで今日は休まないかと提案した。
主人公も提案については異論がない様で、一夜目はミズハと共に行動することを決めた。
[水平線]
[水平線]
ミズハ『うお、でっけ…』
そう感嘆の言葉が漏れるほど、その旅館は壮大であった。いや、壮大と言うべきか。旅館の面積の半分以上が湖に埋まっている。
主人公たちが立っている位置で見えるのは出入りするための玄関の様な場所と、受付ロビーだけであった。
ミズハが中はどうなってるんすかねと疑問を投げかける。それは主人公にもわからない。[漢字]ファルティア[/漢字][ふりがな]楽観の境界[/ふりがな]で言う『入ってからのお楽しみ』と言うやつだろう。
とりあえず中に入ろうと、主人公は出入り口へと歩き出した。ミズハは駆け足でそれについていく。
不意に、ミズハと誰かの視線が合った。その人物は何かをぶつぶつ言いながら主人公とミズハの間を通って去っていった。
もう暗くなっていたからか細かな容姿は思い出せないが、海の潮風の様な香りがする黒髪が主人公とミズハの上着を少し翻していった。
ミズハ『ちょっ…そこの人〜!!って、あれ…』
ミズハが振り返って声をかけようとしても、その人物は風へと姿を変えて、消えていった。