───人が生まれ、人が死に、そして人が消える。
今日も地球は、世界は回っている。
最近、「神隠し」が話題になっている。
ネットや新聞で、「また人が消えた」と呟かれている。
消える人間には決まって共通点がある。
放火、窃盗、あるいは殺人。
何かしら犯罪を犯した者が、いつのまにか消えている。
──厳密には、消えてはいない。正確に言うと、
「大罪ランド」にて監禁されている。
大罪ランドの存在はメディアにも誰にも知られていない。
知っているのは極一部の者のみ。
国家秘密の存在。
そして今日も犯罪者たちがここに送られてくる。
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「───刑務所じゃないんですね」
『1・3・6・7』のプレートを付けた少女が、「大罪ランド」にやって来た。
亜麻色の髪と豊満なバスト。それと年相応の無邪気さと可愛らしさを持っている。
が、彼女は犯罪を犯した者である。
名は「[漢字]水無月 沙良[/漢字][ふりがな]みなづき さら[/ふりがな]」。
「大罪ランドって、愉快な名前ですねぇ」
沙良を連行する黒ずくめのスタッフに、明るい声音で話しかけた。
「うるさい、大罪の友に拒否権はない。」
「大罪の友ぉ?なんですかねそれは」
「黙れ」
スタッフは沙良の腹を蹴り上げると、独房に放り込んだ。
「あぺっ、もうちょっと丁寧に扱ってくださいよう……」
「1時間後にまた来る」
「え?あっ、ちょっ!」
スタッフが出ていくと静かで思い空気が沙良を包み込んだ。
[水平線]
「ん〜にしても、犯罪者が入れられる独房にしては随分と豪華ですねっ」
──本当だった。
独房なので檻ではあれど、外の景色が見えるし、ベッドは天蓋付き。
更に本棚と冷蔵庫も付いている。
そこらのビジネスホテルよりいいんじゃないかと言う程の待遇。
それゆえに付きまとうのは不気味さ。
「これから何が始まるんでしょーね」
ぽつんと独り言をこぼすと、沙良は天蓋付きベットに横になった。