【カウントダウン投稿#23】最後の手紙
手紙は、ずっと机の引き出しの奥にしまわれていた。
開けることも、誰かに見せることもなかった。ただ、触れるだけで胸が熱くなる。
手紙を書いたのは、ずっと前のこと。
ある日、何気なく交わした視線が、運命を変えた瞬間だった。
それからの日々は、すべてその人の存在で満たされていた。
ある時、その人は遠くの街へ行くことになった。
理由は簡単で、避けられないものだった。
言葉を交わすたび、心の距離は広がるのに、どうしても離れられなかった。
「さよならは言わない」
手紙にはそう書いた。
だけど、言葉にしなくても、胸の中ではずっと「さよなら」が鳴っていた。
日々が過ぎ、手紙を書く頻度は増えた。
伝えたいこと、覚えていてほしいこと、笑った思い出、泣いた思い出。
どんな些細な出来事も、文字にして封をするたびに、自分の心が軽くなる。
そして今日。
もう何年も会っていない。連絡も途絶えている。
手紙を取り出すと、最後の一枚が目に入った。
――「もしまだ、覚えているなら、私はここにいる」
文字を見つめながら、涙が溢れる。
あの頃の自分と、今の自分。変わったこと、変わらなかったこと。
全部がぎゅっと胸に詰まって、呼吸が苦しい。
外の空は、いつの間にか夕暮れになっていた。
窓から差し込む光は優しく、だけどどこか切ない。
手紙を握りしめ、立ち上がる。
もう会えないと思っていた人に、どうしても会いたくなる。
この気持ちは、時間や距離で薄れるものではないと、手紙が教えてくれる。
駅までの道を急ぐ足は震える。
人混みの中、あの人の姿を探す心臓の音が大きくなる。
呼吸も手紙も、一緒に持って、会えるかもしれない未来に希望をかける。
そして駅で、遠くのホームに立つ人を見つける。
胸の奥が熱くなる。動けなくなる。
だけど、手紙の文字を思い出す。
――「私はここにいる」
一歩ずつ近づく。
相手もこちらを見つける。目が合った瞬間、言葉はいらない。
涙が止まらない。笑顔が溢れる。
抱きしめる。
長かった時間、会えなかった日々のすべてを抱きしめる。
互いの鼓動がひとつに重なる。
涙は止まらない。
手紙はもう必要ない。
目の前にいる人が、すべてを伝えてくれる。
この瞬間、自分の心は確かに満たされる。
時間も距離も、嘘のように消えてしまう。
一途な想いは、やっと形になったのだ。
開けることも、誰かに見せることもなかった。ただ、触れるだけで胸が熱くなる。
手紙を書いたのは、ずっと前のこと。
ある日、何気なく交わした視線が、運命を変えた瞬間だった。
それからの日々は、すべてその人の存在で満たされていた。
ある時、その人は遠くの街へ行くことになった。
理由は簡単で、避けられないものだった。
言葉を交わすたび、心の距離は広がるのに、どうしても離れられなかった。
「さよならは言わない」
手紙にはそう書いた。
だけど、言葉にしなくても、胸の中ではずっと「さよなら」が鳴っていた。
日々が過ぎ、手紙を書く頻度は増えた。
伝えたいこと、覚えていてほしいこと、笑った思い出、泣いた思い出。
どんな些細な出来事も、文字にして封をするたびに、自分の心が軽くなる。
そして今日。
もう何年も会っていない。連絡も途絶えている。
手紙を取り出すと、最後の一枚が目に入った。
――「もしまだ、覚えているなら、私はここにいる」
文字を見つめながら、涙が溢れる。
あの頃の自分と、今の自分。変わったこと、変わらなかったこと。
全部がぎゅっと胸に詰まって、呼吸が苦しい。
外の空は、いつの間にか夕暮れになっていた。
窓から差し込む光は優しく、だけどどこか切ない。
手紙を握りしめ、立ち上がる。
もう会えないと思っていた人に、どうしても会いたくなる。
この気持ちは、時間や距離で薄れるものではないと、手紙が教えてくれる。
駅までの道を急ぐ足は震える。
人混みの中、あの人の姿を探す心臓の音が大きくなる。
呼吸も手紙も、一緒に持って、会えるかもしれない未来に希望をかける。
そして駅で、遠くのホームに立つ人を見つける。
胸の奥が熱くなる。動けなくなる。
だけど、手紙の文字を思い出す。
――「私はここにいる」
一歩ずつ近づく。
相手もこちらを見つける。目が合った瞬間、言葉はいらない。
涙が止まらない。笑顔が溢れる。
抱きしめる。
長かった時間、会えなかった日々のすべてを抱きしめる。
互いの鼓動がひとつに重なる。
涙は止まらない。
手紙はもう必要ない。
目の前にいる人が、すべてを伝えてくれる。
この瞬間、自分の心は確かに満たされる。
時間も距離も、嘘のように消えてしまう。
一途な想いは、やっと形になったのだ。
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